ニーム(インドセンダン)育てるつもりが台湾センダン育て始めた話

農園などで虫よけに使われるニームと勘違いして台湾のセンダンの木を育て始めました。

ベランダで発生する害虫の対策にニームを

ベランダという狭い場所で植物を育てている私ですが、そんな狭い場所でも害虫が発生して植物の生長に影響が出てしまったり、植物が正常に育たなくなったりします。我が家の場合、例えばアブラムシやハダニ、カイガラムシやアザミウマなどがよく発生します。今までもトウガラシスプレーや乳化した油のスプレー、牛乳スプレーなどを試してきましたが、それでもしつこく植物に居座り続ける虫も多くいます。そんな害虫たちにニームを使いたくて動き出した今回のプロジェクトです。

ミラクルニームと呼ばれる植物

虫対策としてニームの存在を教えていただきました。なんでも、ニームという木の種から取れる油(ニームオイル)や、その絞り粕(ニームケーキ)に害虫が嫌がる成分が含まれていて、ニームオイルを希釈して散布したり、ニームケーキを肥料化して植物に与えることでも虫予防に効果が期待できるとのことでした。

効果が期待できる害虫は多岐にわたり、そのことからミラクルニームなどと呼ばれることもあるのだそうです。直訳すれば『奇跡のニーム』という感じでしょうか。

ニームはインドセンダンとも呼ばれるように、インドに多く生えている植物で、インドではニームの種を乾燥させ、粉砕し、水に一晩浸けてできた液体を布などで濾し、それを植物に散布したりもするそうです。そんなニームの種からの抽出液を7~10日に一回、雨季はもっと頻繁に植物に与えたりするそうです。

近所で売られていないニーム関連製品

我が家の近所の園芸店などでは一度もニーム関連製品は見たことがありませんでした。そこで、ネット通販を見たところ、ニームケーキを発見!早速購入して試してみました。

ペレット状に成形されたニームの肥料です。人によってはニオイが苦手だと感じる人もいるようです。ただ、有機肥料って一般的に臭いですよね。慣れている方なら気にならないかもしれません。それに、そのニオイが虫を遠ざけているのだとすれば、そのニオイが大切になります。

ニームオイルもネットで売られていて、購入して使用しています。ほかにもいろんなものを害虫忌避剤として使用しているので、ニーム単体の効果ははっきりとはわかっていませんが、こういう忌避剤は継続して使用することで効果が高まると考え、ローテーションを組んで噴霧し続けています。

ニーム(インドセンダン)とセンダンは違う植物

日本にも台湾にもセンダンの木というのがあります。もしやこれもニームなのではと浮足立った私だったのですが、日本や台湾に生えているセンダンの木はインドのニーム(インドセンダン)とは別のものになります。

ニームが害虫に効果的だとされるのはその有効成分アザジラクチンが含まれているからなのですが、残念ながら日本や台湾のセンダンの木や実の種にアザジラクチンは含まれていないそうです。

つまり、「ニーム=インドセンダン」であり、「ニーム≠センダン」だということになります。これを知らずに私はセンダンの木の栽培に挑戦し始めていました。

手に入れたのは有毒の台湾センダンでした

ニーム(インドセンダン)Azadirachta indiaを入手したと思い、それについて書いていたのですが、後日それはニーム(インドセンダン)ではなく、台湾のセンダンMelia azedarachであり、別の植物だと発覚しました。属も異なります。

さらに、台湾の情報では、その台湾のセンダン(Melia azedarach)の実は有毒で、誤食で命を落とす危険性もあるということでした。絶対に食べてはいけません。

センダンの実からセンダンの木栽培に挑戦

センダンの実を手に入れて、中の種を取り出し、土に植えてみました。

センダンの種まきと発芽

発芽したセンダンの木
発芽したセンダンの木(発芽から10日程度)

12月に種まきをしましたが、発芽したのが3月だったので、一定の温度が必要なのだと考えられます。ここ台湾の3月の気温はおおむね20℃前後です。そのぐらいの気温が必要なのだと思います。その後25℃ぐらいの時期にも発芽していましたが、真夏は発芽しませんでした。

種は実から取りだした殻ごと蒔きました。固い殻に複数の(おそらく5~6個)の種が含まれていますが、かなり固いからなので、割らずにそのまま蒔きました。

センダンの発芽率

センダンの発芽率はかなり高かったです。ほとんど発芽したのではないかと思うぐらいにたくさん芽が出てきました。

時期を間違えず、水さえ与えていれば発芽はするのではないかと思います。

最後に

もともと害虫忌避のためにニーム(インドセンダン)を育てようと思って始めたことだったのですが、自分の勘違いで育て始めたのはニームではなく台湾のセンダンの木だということが発覚しました。

大量に発芽したものを1本だけに間引いて、これからもこのセンダンの木を育てていこうと思っています。