桃の種は発芽する!ベランダで種から桃を育てる方法

桃栗三年柿八年という言葉には、さらに続きがあって、地域によっていろいろなのだとか。私はと言うと桃栗三年柿八年ばかり覚えていて、ほかはよくわかっておりません。幼心に桃は三年もかかるのに、柿はもっとかかるのか!と驚いていました。

桃の種はここ台湾でも発芽しました。白桃の種です。そこで、ここまでの流れをまとめておきたいと思います。

ベランダで種から育てる白桃

白桃は桜と同じバラ科の植物です。花も桜に似た花が咲きます。ベランダで育てて花見でもできたらいいな、そんなことで始まった種からの桃の木の栽培でした。

苗木を購入するのではなく、種から育てています。趣味です。

桃の種

桃の種
桃の種

桃の種は厚みがかなりあり、かなり固いです。自然界ではこれが春になると割れて発芽するようなのですが、この殻については割ってあげた方が発芽する確率が上がるのだとか。実際割ってみるとかなり厚い!

こ、これは本当に自然界では自然に割れるのかと疑いたくなるぐらい厚い。そしてまた殻がきれいですね。彫刻かと思うかのような殻です。

桃の種の中身はアーモンドみたい

中身はアーモンドみたいです。アーモンドも確か桃と同じバラ科(桃はバラ科モモ属、アーモンドはバラ科サクラ属)。種も似ているわけです。

桃の種は割れる前から中に水分が浸透する仕組み

桃の種を割っては植え、を繰り返しているうちに、固い殻の一部は柔らかく、そこから水分が染み込むような構造になっていることに気が付きました。こんなに固い殻に360度覆われていたら、確かに水分が中に入らないですが、うまくできているんですね。

以前はてっきり殻が朽ちて、中の仁が露出した際に水分に触れることで発芽するのかと思っていましたが、どうやらそうではないようで。現に、湿らせていた種は割った時に中身も湿っていることが多々あります。その際、固い殻がカビていたりしても、中身さえカビていなければあまり影響がないようです。

桃の種の休眠打破

桃の種は冬の寒さを経験しないと発芽しないと言います。そのため、低温処理をしてから発芽するという方法が推奨されるようなのですが、それを無視して強引に種を割り、発芽させたこともあります。

桃の種の発芽は低温処理をした方が確率アップ

低温処理をし、休眠打破してから種まきした方が良いのではないかと思いますが、それでも確実に発芽するとは限りません。ただ、それでも心配な場合は低温処理をした方が良いと思います。

桃の種の低温処理の方法

低温処理は種を湿らせた状態で冷蔵庫に3か月入れておくだけです。アメリカンチェリーや梅なども同じ方法で、それらは冷蔵庫内で勝手に殻を割って発芽しますが、桃が殻を自力で割っているのは今のところ見たことがありません。

3か月経っても殻が割れない場合は人工的に殻を割り、発芽させると良いと思います。

桃の種の発芽

11月末から12月ごろにミズゴケに包んでおいた種が12月中に発芽しました。2月ごろに発芽に挑戦しても発芽しました。

私が住んでいるのは台湾で、冬でも気温が一桁になる日は数日程度しかないという、比較的温暖な地域に暮らしているため、例えば日本の東北や北海道などと比べた場合、環境は異なります。冬でも日本でいうところの初春ぐらいの感じかもしれません。年間を通して10℃を下回る日は数日程度しかありません。

桃の種の発芽率

発芽率はそんなに悪くありません。ただ、桃の種の殻を割るときに傷つけてしまうと発芽しないことがあります。また、時折うんともすんとも言わない種があります。

ミズゴケで発芽させることについて

ミズゴケは水分保持の面で優れているので発芽させるのに良いかなという考えでやっていたことですが、そんなに悪くはないものの、やはりミズゴケを用意する手間を考えると、例えばキッチンペーパーなどで代用できるならその方が楽だなと思いました。

湿らせたキッチンペーパーで包み、発芽したら順次土に植え替える形です。というのも、普段そんなにミズゴケを使うわけではないので、我が家では常備していないのです。当時はミズゴケがあったので良かったのですが、今後はどうするか思案中。

桃の水やり

桃の木
桃の木

水やりは土の表面が乾いてきたらたっぷり与えています。赤玉土なので、土が変色し始めたのをサインに水やりしています。

桃の肥料

今のところ花が咲くわけでもないと考え、一般的な、平均的な配合の緩効性有機肥料を与えています。

桃に使う土

赤玉土と一般の培養土を混ぜて使っています。

桃の病気

桃の病気?
桃の病気?

新しく出てくる葉がことごとく奇形になってしまったことがあります。これはその周辺含めて切り取ったら別のところから出てきた新芽は無事でした。

生長が止まることがある

原因ははっきりわかっていないのですが、桃の木は生長したり生長が止まったりを繰り返すことがあります。時季的な物と言うより、生理現象てきな感じです。

そのため、複数育てている桃でも、一部は生長しているのに一部は生長が停滞しているなんてことが起こります。

特に桃の木が小さい時は、生長と落葉のサイクルがまだ確立されていない感じで、不安定であるとすら感じますが、ある時突然成長を再開したりします。

紅葉と落葉

順調に育てられた場合、冬には紅葉し、落葉し始めます。

剪定作業

桃の木の剪定
桃の木の剪定

順調に育つと桃の木はどんどん大きくなります。そこで、今までに何度か剪定作業をしています。剪定作業は冬に行います。

どこまで切れば良いのかわからず、2023年は雰囲気で30cmぐらいを残して切りました。側枝は2~3芽残して切りました。

剪定した後に塗る保護剤
剪定した後に塗る保護剤

剪定した後は保護剤を塗りました。

実生桃の木に花芽のようなものができる(追記)

種から育てている桃の木が1000日ほど経過したところで花芽のようなものが付きました。開花するのか経過観察中です。

桃の実は種から育てると何年で結実するのか

桃栗三年なんて言いますが、実際のところ5年ぐらいは覚悟しています。とはいえ、満三年になった後の花芽分化期は気が気じゃないでしょうね!今から楽しみです。

桃は育てやすいのか

種から育てているので苗から育てる場合などとは違うかもしれませんが、発芽してからの数か月間を除けば、比較的育てやすいのではないかと思います。

最後に

チェリーの発芽をいくつかやった際に思ったのですが、個体差というのもあるのかなと。発芽しやすい種、発芽しにくい種、という違いだけでなく、成長しやすい種と成長しにくい種があるのではないかと思います。実際、一年目にほとんど成長しなかった株もあれば、一年目からぐんぐん育っていった株もあります。

これからもしっかりお世話をして、いつかベランダで桃が収穫、いや、その前に桃の花が拝めるようにがんばります!