アメリカンチェリーの育て方 種からベランダで育てる方法

アメリカンチェリーの花をネット検索したら、桜のようなかわいい花が咲くことがわかりました!それもそのはず、チェリーは桜と同じバラ科なんです。そりゃ花も似てる。

昔から挑戦したかったことがあって、その一つがチェリーの発芽でした。この度、無事にいくつか発芽したのでその記録です。

ベランダで育てるアメリカンチェリーの木

チェリーっておいしいですよね。私、チェリーが大好きです。老若男女、多くの人に愛される果物ではないでしょうか。

さくらんぼと聞くと和風の物をイメージします。佐藤錦とか。というか自分は佐藤錦ぐらいしか知らなかったのですが、紅秀峰とか、ほかにもいろんな種類があるのだそうです。

そもそも日本のさくらんぼは桜のような花が咲くことは知っていました。ですが、ここ台湾で日本産のさくらんぼを入手することは困難。手に入るものと言えばアメリカンチェリーなのです。

で、アメリカンチェリーもいろんな種類があるようで。ビングとかレイニアとか。パッケージなどに産地は書かれていても、細かい種類については書かれていないですよね。だから細かい種類はわかりません。もっと言えばアメリカンと言いつつ、実はチリさんのチェリーだった気もします。そこまでは確認しませんでした。

英語で桜の花はCherry Blossomと言うそうです。つまり、チェリーの花ということですね。英語ではSakuraでも通じそうですが。そういえば桜も小さいですがチェリーのような実ができます。やはり仲間なんですね。

チェリーを育て、ベランダで花見ができたら最高。そんな短絡的な発想で育て始めています。

我が家の育て方

我が家では基本的に桜の木準拠でアメリカンチェリーを育てています。というのも、未経験なので何もわからないのです。いろいろ試しながら育てるのも楽しいです。ある種、苗を買ったわけではなく、自分が種から発芽させているから自由度が高いという感じはあります。

アメリカンチェリーの発芽

アメリカンチェリーの発芽
アメリカンチェリーの発芽

アメリカンチェリーの種は、湿らせた状態で冷蔵庫に入れておくと勝手に発芽します。期間で言うと3か月を超えた時期ぐらいからどんどん発芽していきます。もちろん、100%そうだとは言えないのですが、3か月ぐらい冷蔵庫で放置(たまにカビが生えていないかチェックし、カビが生えていたらきれいにします)してから見るといくつか発芽していて、さらに数か月放置すると他のもどんどん発芽してきます。アメリカンチェリーの種は発芽するんです。

アメリカンチェリーの種の選定

アメリカンチェリーを食べたら種を取りますが、中には発芽しない種もあります。外から見るだけでそれを見極めることはかなり困難ですが、きれいにした種を水に浸した時に浮いてくる種は中がスカスカだったり、中の仁が奇形だったりすることが多いです。そのため、発芽に挑戦する前に、水に浸してしっかり沈む種のみを選定してから挑戦した方が良いです。

なんだかもったいないような気もしますが、結局発芽しなかったり、不完全な状態からの発芽なので正常に成長する可能性も低いのではないかと思います。

アメリカンチェリーの種の取り方

アメリカンチェリーの種の取り方は、種を飲み込まないように口の中で実だけを歯で噛みながらはがし、種のみを残します。この時、すぐに種を口から出すとたくさん実がこびりついていると思います。これを、しばらくの間口の中で転がしていると、実がどんどん取れて、きれいな種が出てきます。ただ、問題は、この方法はかなり時間がかかる上に、飲み込んでしまう危険性もあるのでやらない方が良いと思います。素直に実を食べたら種は口から出しましょう。

アメリカンチェリーの種を発芽目的で冷蔵保存する方法

冷蔵庫に放置する方法ですが、基本的にはタワシで洗うなどしてきれいにした種を、湿らせたキッチンペーパーで包み、それをジップロックなどに入れて保存します。上に書いた通り、たまにカビが生えていないか要チェックです。

アメリカンチェリーの種
アメリカンチェリーの種

アメリカンチェリーの種は固い殻に覆われています。これを割った方が発芽は早いです。さらに言うと、中の茶色い薄皮を剥き、そのさらに中の白い薄皮まで剥いて「根」の部分を露出させるともっと早いです。というか、そこまでやると冷蔵庫に入れなくても発芽することがあります。

アメリカンチェリーに使う肥料

我が家のアメリカンチェリーはまだ小さいので、有機質肥料のなかで平均的な配合のものを使っています。

後述する、葉が縮れる症状については、もしかしたら微量要素不足なども原因の一つなのかもしれません。そのため、微量要素一式を含む液肥を実験的に与えたこともありますが、今のところ劇的に改善するというようなことはありません。

アメリカンチェリーの土

当初、赤玉土をメインに考えていましたが、今は普通の培養土でいいように思っています。ただ、水はけは良い方が良いです。

アメリカンチェリーの実ができるまでは何年?

種から育てているので結実まではそんなに期待していない(とはいえ結実したらもちろんうれしい!)ですが、花は拝みたいです。何年後なんでしょうね。もしくは咲かなかったり?桃栗三年柿八年、チェリーの開花は何年でしょうか。

何年で結実するのか、そもそも結実するのか。そもそも果樹は実生より接ぎ木などが主流なようです。果実の収穫を目指すなら種からの栽培はしない方がいいと思います。種からの場合は木を育てる楽しみ優先だといいと思います。

アメリカンチェリーの木の置き場所

春先などは直射日光に当てても特段変化は無いようなので、日当たりの良い場所においても良いように思いますが、夏は半日陰などに移動した方が良いかもしれません。

原因ははっきりしませんが、我が家のアメリカンチェリーは葉が縮れています。虫などがついている様子もないので、これはもしかしたら日差しが強いことも原因かもしれません。

アメリカンチェリーの病気

種から育てるアメリカンチェリーの木
種から育てるアメリカンチェリーの木

アメリカンチェリーを育てていると、新しい葉が縮れてしまうことがあります。確率は結構高そうです。今まで、大体15cmを超えた株はほぼ確実にこの症状が出ています。

縮葉病に似ているような気もします。当初、葉焼けに近い何かなのかと思って日陰に移動しましたが、改善する兆しはありませんでした。

アメリカンチェリーも含め、桜類は病気に弱いと言われます。我が家で発生しているのも何かの病気かもしれません。実はりんごも種から育てると同じような症状が出がちです。

アブラムシのせいだという意見を多く見るのですが、アブラムシは何か月も見ていません。葉を毎日細かく見てもアブラムシがついている気配はなく。

頭頂部に症状が出たので剪定をしたのですが、新芽も同じ状況でした。

アメリカンチェリーの苗木につく害虫

よく見るとハダニが付いていることがあります。ただ、これは周りの環境にもよるかと。例えば我が家ではベランダでサツマイモも栽培しており、それにハダニが大量に付きます。そのそばに置いておくとこのアメリカンチェリーの苗木にもハダニが付きます。逆に離しておくとそれほど気にならなかったりします。ただ、桜の木もハダニが付くので、それは似ているように思います。

また、毛虫みたいのが付いていることがあります。毛虫は食欲旺盛。あっという間に葉が食べられてしまいます。ハダニにしても、毛虫にしても、こまめに捕殺かシャワーをすると良いと思います。

それから、アザミウマも付きます。病気のように新しい葉が枯れていくのは実はこのアザミウマのせいではないかと疑い始めています。アザミウマは小さくて肉眼で発見するのはかなり難しいです。よーくよーく目を凝らして、じっくりと葉を見ていると白っぽくて細い何かが動いていたらアザミウマの可能性があります。腹回りの大きさは0.2mmとかそのぐらいじゃないかと思います。

アザミウマの対処は非常に難しいです。というのも葉だけでなく茎や根元にくっついていることもあり、これをシャワーだけで全て取り除くのはかなり難しい。シャワー以外に土の上にアルミホイルを敷くというのも試していますが、効果があるかはまだわかっていません。本気で対処したい場合は農薬ということになろうかと思います。ただ、悪あがきかもしれませんが、もう少しシャワーなどで根気強く対処してみるつもりです。

缶詰のさくらんぼの種は発芽しない?

シロップ漬けにされてゼリーに入れられたサクランボの種の中身
シロップ漬けにされてゼリーに入れられたサクランボの種の中身

先日食べたゼリーにさくらんぼのシロップ漬けと思しきものが入っていて、それの種を取って発芽に挑戦してみたのですが、失敗に終わりました。

失敗した原因として考えられるのは、どこかのタイミングで熱処理をされたか、糖分を吸着したことで仁がダメになったかのどちらかだと考えています。

色も薄っすらピンクで、非常に小さな種でした。

アメリカンチェリーを育てるのは難しい

アメリカンチェリーを種から育てるのは難しいです。発芽は比較的簡単ですが、その後がなかなか難しいです。我が家でもなぜか枯れてしまうことが多いです。

虫が付く

アザミウマ(スリップス)のような白いダニのような虫がよく付いています。それが原因で栽培が難しくなっているのかもしれません。

苗が弱い

苗自体も非常に弱い感じがします。病気にでもなっているかのようになることが多いです。

ネットで入手できるチェリーの苗

私は台湾在住のため容易に入手できるのは台湾で流通している苗に限られますが、有名なネット通販サイトを見てみたところ、チェリー系はカナディアンチェリー(ダークチェリー)ぐらいでした。巴西櫻桃(ピタンガ)や西印度櫻桃(アセロラ)もチェリーの中国語「櫻桃」がついていますが、いわゆるバラ科のチェリーではありません。そうなるとバラ科のチェリーはカナディアンチェリーのみとなりました。

種から育てるのが難しく、それでもなんとかチェリーの木が欲しい場合はネットで苗を購入する方法もあるようです。台湾在住でネットを利用するならカナダのダークチェリーの苗が買えます。日本在住なら日本のネット通販でもチェリー系の苗が売られていると思います。

最後に

そもそも種から育てることは一般的ではないというアメリカンチェリーの木。とりあえずこのまま様子を見ます。