いただいた金柑でジャムを作ってみたところ、驚くほどおいしい金柑ジャムが出来上がったので詳細を書き記しておきます。
目次
金柑ジャムづくり

これまでジャムを作ったことは何度かあります。イチゴやブルーベリーなど、ジャムの王道とも言える果物を使ったジャムでした。
そして今回は金柑ジャムに挑戦した記録です!
手作りジャムはおいしい!
ジャムって意外とおいしく作れるもので、これまでも出来栄えには満足してきました。イチゴジャムやブルーベリージャムなど、どれも美味しく作れました。
金柑ジャムは難しい?
先日、知人から金柑ジャムづくりに失敗したと報告を受け、作ってみてほしいと言われたので試しに作ってみました。
なお、使用した金柑は上記の失敗した知人から譲り受けたものです。なんでも、自宅で栽培している金柑を使ったのだとか。
酸っぱくて苦い自家栽培金柑!

いただいた自家栽培金柑の種類はナガミキンカンのようでしたが、一粒食べてみるとものすごく苦い上に酸味もあって、とてもではないですがそのままでは食べられないレベルのものでした。
栽培している本人である知人も困ってしまっているらしく、そこでジャムづくりにチャレンジしてみてほしいと言われたのでした。
材料
- 金柑(自家栽培) 500g
- 砂糖 100g
- 氷砂糖 140g
これで250mlの瓶×2瓶分の量ができあがりました。この量で作るとかなり具だくさんの贅沢な金柑ジャムになります。
氷砂糖は必要なし
氷砂糖を使う必要はありません。ただ棚に梅酒を作った時に余っていた氷砂糖があったのでそれをメインに、足りない分を砂糖で補う形で金柑ジャムを作りました。
氷砂糖を入れることでコッテリした甘味になるようにも感じますが、その差はそれほど大きくないような気もしますし、そもそも気のせいのような気もします。どちらも糖ですし。
砂糖の量は味見して調節!
砂糖の量は味見をしながら増減させます。当初、氷砂糖140gに砂糖60gだけだったのですが、どうも甘味が足りない気がして砂糖を追加で40g入れたら驚くほどおいしくなりました。味見をしながら調整すると良いです。
三温糖でも可
砂糖の種類にこだわりはなく、今回は残り物の氷砂糖と上白糖を使いましたが、普段上白糖は常備しておらず、三温糖でも問題なく金柑ジャムが作れると思います。
作り方

- 金柑に爪楊枝で穴を開け、ざっと茹でて冷水にとる
- 半分に切って中身を全部取り出す
- 皮は細切りにしておく
- 細切りにした皮を分量外の水と一緒に火にかけ、沸騰したらお湯を捨て、再度水を入れて沸騰させる、という作業を2~3回繰り返す
- 中身だけを、ヒタヒタの水(分量外)を入れて灰汁を取りながら煮る
- 薄皮や種などの不純物を濾し、皮と合わせ、皮を煮ていく
- 氷砂糖の半量を入れて溶けるまで煮る
- 残りの氷砂糖を全部入れ、さらに煮る
- 味見をしながら砂糖の量を調節して、さらに煮たらジャムは完成
- 瓶に詰め、瓶が1/3~1/2程度浸かる量のお湯でしばらくグツグツさせて蓋をして脱気
これでちゃんとおいしい金柑ジャムになりました!
今回は140gの氷砂糖+100gの砂糖で完了!
味見をしながら砂糖を適宜足していき、今回は合計100gの砂糖でちょうど良いできあがりになりました。
金柑ジャムづくりに失敗する理由
金柑ジャムづくりに失敗した場合、考えられる理由はいくつかあります。
皮の苦味が残っている
自家栽培している金柑は市販の金柑よりも苦いことがあります。金柑は苦味の強いものでした。そのため、苦味が抜けなかった可能性があります。
苦味を抜く作業
苦味を抜くために行ったのが最初の「ざっと茹でる」作業と、皮のみ沸騰させてはお湯を捨てるという作業です。
これで成功するか最初はわかりませんでしたが、結果的にはおいしい金柑ジャムになりました。なお、この段階で完全に苦味が消えるわけではありませんでした。
砂糖の量が少ない
苦味を抜くという意味では砂糖の量も大切です。砂糖が少ないとどうしても苦味を強く感じてしまいます。また、酸味も和らぎません。
人間の舌は苦味を感じやすい
実際人間の舌というのは甘味よりも苦味を感じやすいのですが、甘みが多くなると多少ごまかされるところがあります。
そのため、砂糖控えめで金柑ジャムを作ると苦味が残ることがあります。今回いただいた金柑は酸味も問題でした。
輪切りよりも縦切り

今回使用したのは縦に長い楕円形の金柑で、輪切りにすると皮を細切りにしたときの長さが短くなります。
縦に360度切れ目を入れると皮を剥きやすい

中身を取り出すとき、縦に360度切れ目を入れたこともあって、横半分に切るよりも中身を取り出しやすかったですし、皮も剥きやすかったです。
オレンジマーマレードのように細切りにする場合、長さが稼げる縦切りの方が良いと感じました。縦切りにした後、それを細切りにします。
中身をできるだけ傷つけずに周りだけ縦方向に360度皮のみを切るので縦方向円周切りと言っても良いかもしれません。
レモン汁不使用
ジャムを作る時にレモン汁を使うことも多いのですが、それはペクチンの作用でジャムにとろみをつけるためです。とろみが目的です。
金柑は種を煮ればOK
金柑ジャムの場合、種にペクチンが多く含まれているらしく、金柑の種と中身(果肉)を煮込むことでとろみを得ることができました。
ただ、とろみ成分を抽出した後の種は取り除く必要があります。
煮詰め具合
甘露煮にしてもジャムにしても、砂糖シロップを煮詰めていくとどこかのタイミングで泡が顕著にネバネバになってきます。
とろみをよく見る!
ネバネバになった直後の状態ではジャムのようなとろみは弱いです。ネバネバの泡が出始めてからさらにしばらく煮詰めるぐらいがちょうどよいと思います。味見をしながら最適なタイミングを探るようにしています。
瓶は消毒が必要

使用した瓶は日用品店で購入したもので、それを洗浄したのち蒸気消毒ができる器械が家にあったのでそれを使って消毒しました。
数日で食べきるならそこまで気にしないのですが、最低でも数週間は持たせたいと思い、消毒をしてから使用しました。他の人も食べる可能性があるので、その方が安心ですね。
その後、脱気もします。
最後に
今回作った金柑ジャムは驚くほどおいしかったです。知人が金柑ジャムづくりに失敗したのはおそらく苦味が防げなかったからではないかと思います。
イチゴやブルーベリーのジャムに比べて金柑ジャムは手間がかかります。ですが、その分美味しいジャムを作ることも可能です。
出来上がったジャムはその知人にもプレゼントしました。そして改めて生の金柑をいただいたのでまた作っておこうと思っています。