ピザが大好きなのに近所に美味しいピザ屋さんがなかったり、おいしいピザ屋さんは値段が驚くほど高かったり、そういうことってありますよね。値段が高いのには当然理由があるわけですが、もうちょっと手軽にピザが食べられないか考えた結果、自分で作ってみることにしました。そして自分で作ってみたところ、激うまピザができたのでその経験をここに記します。
目次
ピザを自宅で食べる方法
ピザを自宅で食べるにはいくつかの方法があります。
- ピザ屋さんのデリバリー
- 市販の冷凍ピザを解凍
- 手作りピザ
ピザと言えばデリバリー
もっともポピュラーなのは何と言ってもピザ屋さんのデリバリーでしょう。事実、私も子供の時より何度もお世話になり、美味しいピザをいただいてきました。
現在もピザハットやドミノピザのお世話になることがあります。
市販の冷凍ピザ
手軽さで言うと冷凍ピザも負けていません。冷凍庫にさえ入っていれば、好きな時に食べることができるのが冷凍ピザの魅力。
いろんな販売者がいろんな味の冷凍ピザを販売しているので好みの味が見つかればかなりラッキーかもしれません。
冷凍ピザは温めなおし必須
なお、冷凍ピザを温めなおしたり、加熱したりする場合、そのための調理器具が必要になります。冷凍ピザのパッケージなどに従って温めると良いでしょう。
例えば我が家ではエアフライヤー対応の小さい冷凍ピザが最近流行っています。オーブンは持っていませんし、冷凍ピザがエアフライヤーで焼けるのはありがたいです。
手作りピザ
手作りピザは結構難易度が高い印象です。実際今回作ってみても難易度は決して低くありません。
しかし、手作りピザでおいしいピザが焼けるようになれば、好きな時に好きなだけピザを楽しむことができます!ピザ好きなら目指すべき地点はここのはず!
ピザを家で作る難しさ
美味しいピザが作りたいと色々試行錯誤を始めたのは今から15年ぐらい前。
最初は何をやっても記事が膨らまず、目指したような焼き上がりにはなりませんでした。
ピザの種類
ピザはドミノピザのようなアメリカンなピザもあれば、イタリアはナポリを代表とするナポリピッツァなど、いろんな種類があります。
そもそもピザはイタリア発祥という認識が強い方も多いと思いますが、アメリカでは結構国民食となっているのだとか。しかも安価だと聞きました。
アメリカンピザも大好き
アメリカ風ピザの特徴はなんといってもサラミでしょう。サラミが乗ったピザこそアメリカのピザという印象があります。
そして耳はまさにパンのような食感で、食べ応えのある生地です。
初めて食べたナポリピッツァの衝撃
自宅でピザを食べるだけでなく、イタリア料理店などでは店内でピザを食べることもできます。
私が初めてナポリピッツァ、しかもトマトソースにモッツァレラチーズとスイートバジルというシンプルなマルゲリータを食べたのはもう10年以上前の話になりますが、今までの常識を覆す生地のおいしさに一気にとりこになってしまいました。
以来、ピザと言えばナポリピッツァ、しかもマルゲリータが大好きになってしまいました。
だがしかし!ナポリピッツァのマルゲリータはデリバリーで気に入るものがなく、冷凍ピザでも見つけられませんでした。
ナポリピッツァは高温で焼く
一般的なオーブンは最高温度が230度です。一部蒸気を使うタイプはもっと高温になるらしいですが、当時調べたオーブンのほとんどが最高でも230度でした。
それに対してナポリピッツァを焼く石窯は400~500度。高温で焼くからこそあの生地が出来上がります。
家庭用オーブンやオーブンレンジは普通200~250度が限界
自宅にあるオーブンレンジの最高温度は確か200度程度。そのオーブン機能では残念ながらナポリピッツァを実現することはできませんでした。
ナポリピッツァを焼くコツは、高温で、短時間で焼くことです。これをどのように実現するかが問題です。
なお、逆にアメリカンピザの場合はそこまで高温で短時間ではなく、中温でじっくり焼くと出来上がります。
石窯やガスオーブンを用意するなんてできない
石窯を買いたいな、買えないなら自分で作りたいな、とは、誰もが通る道だとは思いますが、マンション住まいでそれを実現することはほぼ不可能です。
じゃあ、電気オーブンやガスオーブンならいけるかなとも考えましたが、機器が大がかりすぎて一般家庭には不向きです。これも断念。
石板なら高温になるか?
オーブンの庫内温度を高めるために使う石板なんかも検討しましたが、デモムービーやサンプル写真を見てもどうやら自分が求める焼き上がりとは遠く、これも断念。それに、250度が最高温度に設計されているオーブンに石板を入れて庫内温度を高めてしまったときにオーブンがどうなるかが不安でした。
ピザ用の鍋・調理機
ピザ焼き専用の鍋というのも売られていますが、用途が限られているため購入を躊躇していました。ガスコンロに設置するタイプのミニ石窯みたいのもありますが、やはり本物の石窯にはかなわないようでしたし、取り扱いも難しそうだったので断念しました。
フライパンでピザが焼ける?
フライパンが使えるならそれが一番手軽です。フライパンで挑戦している方も数多くいるようで、実際に体験談などがSNSで共有されています。
そう、工夫をすればフライパンでピザが焼けるんです!主な方法はフライパンのみで両面焼く方法と、バーナーを併用する方法です。
フライパンで両面を焼く方法
ピザ生地の片面をフライパンで焼き、ひっくり返してから具材を乗せて焼く方法。これなら生地にしっかり火が通り、後は具材を乗せた後蓋をして蒸し焼きにする方法。
この方法では理想のナポリピッツァのようにはなりません。オーブンがなくて、それでもどうしても自分でピザを作りたい場合に試すと良いと思います。
フライパンで底面だけを焼き、バーナーで上からも焼く方法
フライパンは底面を焼くのに注力し、上からもバーナーを使って加熱する方法があります。これだと上からも下からもかなりの高温で加熱することができます。
今回採用したのはこの方法です!
ナポリピッツァのマルゲリータを自宅で作る方法
今回私が作ったのはナポリピッツァで有名なマルゲリータです。一番好きなピザであり、マルゲリータを食べるためだけにベランダでスイートバジルを育てています。
24cmぐらいのピザでしたが、このピザ一枚当たりの原価は具材も含めておおよそ40元~50元(日本円で約188円~約236円)でした。
材料
- 強力粉 333g
- ぬるま湯 200g
- 塩 7g
- インスタントドライイースト 1~2g
オリーブオイルを入れる場合もあるようなのですが、今回は入れずに小麦粉とぬるま湯、塩、インスタントドライイーストのみで作りました。
イーストを入れずに作るピザもあるようなのですが、今回はイーストを入れて作った生地です。ピザ生地を作るのに最低限必要な材料を使いました。
水ではなくぬるま湯(35度~38度ぐらい)を使ったのは発酵を促すためです。
作り方
作り方は生地の作り方とソースの作り方、最後にピザ全体の作り方(焼成方法)をまとめました。
生地の作り方
- 小麦粉に水を入れて混ぜ、ひとまとまりになってから10分間こねる
- 清潔な濡れ布巾をかぶせ、10分休ませる
- 800回(約20分)こね、再度清潔な濡れ布巾で10分休ませる
- 四等分に切り分け、丸くしてタッパーに入れ、2時間常温発酵させたのち、冷蔵庫で一晩寝かせる
- 翌日、発酵が足りない場合はぬるま湯を張ったボウルなどに生地を入れたタッパーを浮かべるなどして再度発酵を促し、十分な発酵を得る
生地が膨らまない問題
生地が膨らまないと重く、固い生地になります。そもそもピザ生地が発酵した状態というのは、生地の中に空気が生まれている状態で、これはイーストなどの作用によるものです。この発酵がしっかりできていないと重く、固い生地になります。逆に中の空気が膨らみすぎて割れていくと過発酵となるため、適度な発酵を目指す必要があります。
よくこねることが大切
生地が膨らまない問題を防ぐためにはしっかり発酵させることが大切です。こねる作業が不十分だと発酵も上手にできません。そのため、こねる作業をしっかり時間をかけて行うことと、発酵具合を見極めることが大切です。
発酵時間は温度による
また、気温が低いと発酵により長く時間がかかります。生地の状況を見て、場合によっては保温するなど、適度な温度と適度な長さ発酵させることが大切です。
なお、イースト菌は35度前後がもっとも活発になる温度だそうで、60度になると死滅するそうです。温度管理も大切ですね。
ピザソースの作り方
マルゲリータの場合、トマト缶350gをボウルに開け、1gの塩を入れて混ぜれば完成です。トマトの固形部分が多い場合は手やフォークなどでつぶすと良いですが、私は多少固形が残っているぐらいが好きなので、適度なところまではつぶしますが、ある程度固形部分が残った状態でOKとしています。
バジルやオレガノなどのハーブは入れていません。それでも非常においしいピザになりました。
焼成作業
- 十分に発酵した生地に強力粉をかけて手に付かないようにしてタッパーから取り出す
- 強力粉を全面に付けながら希望の大きさまで生地を伸ばす
- フライパンを十分に熱し、丸く広げた生地を入れ、そこにトマトソース、モッツァレラチーズ、スイートバジルの葉数枚をトッピングし(オリーブオイルをかける方もいるらしい)蓋をする
- 生地が膨らんできたら底面の焼け具合を確認し、ある程度焼けた段階で蓋を取り、バーナーで上面から好みの焼き加減になるまで耳も含めて全面を焼く(焦げ焦げにならないように注意!)
- 適宜底面の焼け具合を気に掛けながら、必要なら再度蓋をして全体に火を通し完成
具材をトッピングした後にオリーブオイルをかける方もいるようですが、私はかけませんでした。オリーブオイルがあればもっとおいしいのかもしれませんが、オリーブオイルがなくても十分おいしかったです。
熱に強いフライパン推奨
今回の作り方では上からバーナーを使って直火で調理するため、テフロン加工などの膜があるフライパンは避けました。理由はテフロンなどの層が高温で変質したり、溶けだしたりする可能性がありそうだったからです。私が使用したのはステンレスの無加工フライパンです。
油不要
直接生地をステンレスフライパンに広げましたが、こびりつくこともなく、さらっと取ることができました。油は塗りませんでしたが、事前にしっかりフライパンを温めていたのでそれが良かったのかもしれません。
まとめると、バーナーを使用しても問題なく、蓋ができるフライパンを使うと良いと思います。
油断すると焦げる
実は初めて挑戦した時、底面を焦がしてしまいました。フライパンで焼くとオーブンで焼くよりも高い温度になります。そのため、結構早くに焦げてしまいます。
最初はその加減がわからずに焦がしてしまいました。ピザは焼きすぎると焦げてしまいます。バーナーを使う際も、焼きすぎるとチーズなどが焦げてしまいます。
感想
今まで挑戦してきたピザの中で、今回の作り方が最もおいしかったです。自分で作っておいてなんですが、感動すらしました。
このためにベランダでスイートバジルを作り続けて良かったと思えました。
最後に
ピザづくりは発酵と焼成温度が非常に重要です。条件が違うだけでかなり違うものが出来上がります。
これからマルゲリータを中心に、いろんなピザに挑戦していきたいと思っています。