タマネギの再生栽培は困難を極め、最終的に撤収した話

キッチンで野菜と向き合っていると、どうしてもそれらを再生させてしまいたいと思うのは主夫なら誰しもが思うこと(?)だとは思いますが、時に再生ができず、結局枯れていってしまったり、思ったような収穫が出来ずに終わることも多々あります。

今回は失敗に終わったタマネギの再生栽培についてです。

タマネギの再生栽培

野菜の再生栽培
野菜の再生栽培(一番左がタマネギ)

常備菜の一つとして我が家では重宝しているタマネギでありますが、根のある部分を水に浸けておくと新しい根が伸び、芽も伸びてきます。これは再生できるのではないかと思い、再生栽培に挑戦したのが2022年の2月ごろでした。

タマネギの再生栽培
タマネギの再生栽培

タマネギを再生栽培するにあたり、根の生える部分を少し長めに、1.5cmぐらい残して切ったものと、タマネギを周りから向いていき、中央部分を残したものの底部分が水に浸るようにコップに入れておきました。

タマネギの根
タマネギの根

すると、それぞれ発根し、ネギのように地上部も生長していきました。

生長するタマネギ
生長するタマネギ

水に浸けて数週間すると、かなり順調そうに見えるタマネギの苗が出来上がりました。

移植(2022年春)

土に植え付けるタマネギ
土に植え付けるタマネギ

2022年3月、順調に成長してきたタマネギを土に移植(植え付け)しました。当初、そのまま順調に育ってくれるものと信じていました。

根がうまく育たず、大きくならないタマネギ
根がうまく育たず、大きくならないタマネギ

しかし、実際のところ、最初は多少生長していってはいたものの、しばらくすると成長は鈍化し、枯れていき、撤収の二文字が頭をよぎったのは2022年の秋でした。

再移植(2022年秋)

再度植えなおしたタマネギ
再度植えなおしたタマネギ

最後の望みをかけ、そこまで大事に育ててきたタマネギの苗を植え替えました。これでダメならもうダメかもしれません。すでに暑さも和らいだ11月ぐらいでした。

植え替えてから1~2か月ぐらいは順調に見えました。事実、葉も大きくなっていたし、ついに生長期が始まったかと喜んだものです。

これから春を迎え、もっともっと大きくなっていくでしょう!と思った矢先、生長は鈍化し、枯れていき、根元はグラグラになってきました。

収穫という名の撤収(2023年梅雨)

撤収したタマネギ
撤収したタマネギ

聞けば、玉ねぎは冬を越えて5月か6月ごろに収穫になるのだとか。これは種にもよりますが、このスケジュールを参考にしていました。

まだまだ細い苗。というか生長が止まった苗。タマネギらしきものは見当たらず、何も肥大している様子はありません。

悩んだ末、収穫することにしました。いや、結局食べられるほどのものは収穫できなかったので撤収というのが正しい表現でしょう。

撤収したタマネギの根
撤収したタマネギの根

根を見てみるとやはりあまり育っていません。根張りの改善がそのままタマネギ栽培の成功に結び付いているように感じられて仕方がありません。

タマネギができなかった理由

タマネギが上手に育たなかった理由はなんだったのでしょうか。実はエシャロットも同様にうまく再生できず、撤収となりました。タマネギもエシャロットも原因は同じような気がします。

日照不足

我が家のベランダは朝方~お昼前ぐらいまで日が当たりますが、それ以降は日陰になります。しかもベランダなので洗濯物を干したらこのタマネギが植わっているプランターは日陰になってしまいます。

がんばっても数時間しか日照がない条件というのは、タマネギにとってあまり良いとは言えないのではないかと思います。

根腐れ

撤収する際に根を見てみましたが、あきらかに根が少ないです。こんなのではしっかりと水分と栄養を吸収することはできなかったでしょう。

ただ、その原因が何なのかがいまいちわかりません。あるとすれば根腐れでしょうか。根腐れと発根を繰り返し、なんとか生きながらえていたのだとすれば、地上部分の生長が滞っても不思議ではありません。

根腐れしていたのだとすれば、土が悪いか水の与えすぎが考えられます。我が家はあるとすれば前者。土の水はけが悪く、なんだか常に湿っているような土でした。そのため、水やりの頻度も極端に少なくしていて、それこそ一週間か二週間に一度程度、しかも晴れた日限定でしかあげていませんでした。それ以上の頻度で水やりをするとてきめんに元気がなくなるからです。

害虫

地上部に目立った害虫が付いたことはありません。ハダニが数匹付いたことがあるかなぐらいです。

もっとも、あまり元気がなかったので虫も寄り付かなかったのかもしれません。

地中の虫はわかりませんが、もしかしたら地中で根をかじったり、悪さをしていた虫もいたのかもしれません。

植え付け方の問題

タマネギの苗を植え付ける時は、指で土をぎゅっぎゅっと押さえつけるようにしてしっかりと固める必要があるのだそうです。それは一切していませんでした。

根を伸ばすにあたり、根に負荷を与えないよう、やさしくやさしく土をかけるだけにすることが多いのですが、それは逆効果になるようです。

私が疑っている原因の第一位がこれです。

土壌pH

タマネギは酸性土壌では根の生育が悪くなるのだそうです。今まで土壌のpHを計測したことはありませんでした。

もしかしたらこれも原因の一つだったのかもしれません。酸性土壌の中和には苦土石灰が用いられます。苦土石灰?近所で売られているのは見たことがありませんが、ネット通販なら手に入れられるのではないかと思います。

再生の限界

1年以上栽培を続けて収穫できるサイズにならなかったことから再生の限界的なものも考えたのですが、だとすればとう立ちして花が咲いたのではないかと思います。

今回、実際にタマネギの再生に挑戦しても花は咲かなかった(花が咲くところまで大きくならなかった)ので、再生栽培の限界ということではないのではないかと思っています。

最後に

2022年2月にスタートしたタマネギの再生栽培プロジェクトでしたが、2023年6月に撤収となりました。

失敗した原因は定かではありませんが、タマネギににたエシャロット、ネギを育てていても同じような状況になることが多く、何か問題が発生していることは間違いなさそうです。

また手軽なネギから挑戦してみてネギ系に慣れるようにしてみようと思います。そしていつの日か、またタマネギの再生栽培にも挑戦してみたいと思っています。