台湾野菜の空心菜を再生させて収穫してみた

台湾で老若男女に愛されている野菜空心菜を再生させ、収穫してみたのでその記録です。

空心菜とは

再生栽培に挑戦している空心菜
再生栽培に挑戦している空心菜

空心菜とは台湾でよく食されている野菜の一つで、茎がストローのように空洞になっていることが特徴の野菜です。

みんな大好き鼎泰豊にも空心菜の炒め物というメニューがあり、台湾で鼎泰豊に行ったことがある方なら口にしたことがある方も多いはず。

ニンニクとササッと炒めて塩を振れば空心菜の炒め物の完成です。そんなシンプルな素材でもおいしい一品になるのが空心菜の魅力です。

読み方

日本語では「くうしんさい」と読むのが一般的のようですが、台湾では「コンシンツァイ」に近い発音になります。

漢字表記はずっと「空心菜」だと思っていたのですが、「空芯菜」と書く場合もあるようです。「心」か「芯」かぐらいの違いなので、見て困ることは無いでしょう。

なお、ヨウサイやエンサイ、エンツァイという呼称もあり、販売されている種のパッケージはエンサイかエンツァイが多いようです。

栽培難易度

空心菜の栽培難易度は低いと言われます。事実、今回再生させてみてしっかり発根はしましたし、収穫後も新しい芽がニョキニョキと出てきていました。

ただ、再生栽培においては発根時に多少の注意点もあるように感じました。その辺りを書き記していきます。

再生栽培

食べた野菜の切れ端などを使って野菜を再生させ、再度収穫をするのが再生栽培。リボーンベジタブルを省略したリボベジという言葉もよく使われます。

空心菜はそんなリボベジの常連野菜。もはや再生してくださいと言わんばかりの再生特性をもっている野菜です。

水挿しで根出し

空芯菜
空芯菜

空心菜の茎を15cmぐらいに切り、葉は3枚ぐらいを残してキッチンペーパーで包み、それを水に浸けておきました。いわゆる水挿しの要領で根を出させようと考えました

根は葉の生え際の節から伸びてくるので、節を残し、そこを水に浸けておく必要があります。

空芯菜の再生栽培
空芯菜の再生栽培

結果的に根は出ましたが、その過程で葉はほとんど落ち、茎だけになりました。以前、葉が落ちた段階で失敗したと思って処分したことがありましたが、空心菜についてはそれで終わりではなく、茎が生きていれば根が出てくることがあります。

試す場合は気長に待ちましょう。ここで失敗したと思って捨ててしまわないように注意しましょう。ここさえ越えればあとは楽です。

土に植え替え

土に植え替えた空心菜
土に植え替えた空心菜

根が出たら土に植え替えます。おおむね2cmも根が出れば十分でしょう。土は例によって使い古しの培養土を再利用しています。しばらく新しい土を買っていないように思います。

空心菜は比較的強い野菜だという印象ですが、他の野菜同様、水はけには注意した方が良いと思います。あまりに水はけが悪いと根腐れするかもしれません。

徒長気味?

そばの木にまとわりつく空心菜
そばの木にまとわりつく空心菜

土に植え替えてからは順調に育っていきました。いや、順調ではあるものの、多少徒長している感が否めませんでした。

茎が細くヒョロヒョロと伸びていき、近くにあった木に絡みついてしまいました。くるくると絡みつく性質があるようです。

それもそのはずで、そもそも空心菜はヒルガオ科の植物。同じヒルガオ科のヒルガオはつる性植物として有名です。そして空心菜もつる性の植物です。

徒長しているのだとすれば、日照不足が原因ではなかろうかと思います。というのも設置した場所は直射日光が当たる時間が日に2時間程度しかないからです。

狭いベランダで再生栽培を行おうとしているので設置する場所の選定も難しいですが、可能であればもっと日当たりの良い場所に設置した方が良いと思います。

それか、徒長ではなく、単に収穫適期を過ぎてしまって植物本来の姿になってしまっただけという可能性も捨てきれません。

収穫

収穫した再生栽培の空心菜
収穫した再生栽培の空心菜

徒長していた空心菜をどのタイミングで収穫するべきか悩んだのですが、そのまま徒長させっぱなしというのも良くないような気がして収穫することにしました。

今回再生させたのは3本だけでしたので、そんなに大量に収穫できたわけではありませんが、これが再生栽培で収穫したとなれば、喜びもひとしお。

空心菜は挿し木で増やすことができるので、このまま増やしまくれば無限空心菜計画なんかも実行できるかもしれません。もう青菜を買う必要がなくなる?

いや、それはちょっとオーバーな気もしますね。ただ、ここ台湾では気候に合っていることもあるのか、非常に丈夫な印象で、12月に入ってからもまだ芽を出しています。基本的に空心菜は多年草なので、これからもっともっと増やしてみようと思っています。

空心菜の蕾

空芯菜の蕾
空芯菜の蕾

収穫した際に気が付いたのですが、いくつか蕾ができ始めていました。次は収穫もしつつ、開花させて種を取るのにも挑戦したいと思っています。

空心菜は非常に食べやすい野菜の一つで、特にニンニクと塩で炒めた空心菜はポピュラーでもあり、非常に食べやすい料理の一つです。

今回収穫したタイミングではかなり茎が固くなっていました。本来はもっと早くに収穫をすべきだったと多少後悔しております。

最後に

空心菜は水挿しで再生できます。水挿しを始めてから葉が落ちることがありますが、あきらめずに水挿しを継続すると根が出てくることがあります。葉が落ちたからと言って捨てないように注意が必要です。

根さえ出てしまえば後は比較的簡単に育てることができました。これから種取りもして、さらに挿し木もしてどんどん増やしていこうと思っています。