オーストラリア原産の柑橘類として有名なフィンガーライム。名前は知っていましたし、写真も見たことはありましたが、地元の市場で売られているのを見つけて1つだけ買って食べてみたのでその記録です。
目次
フィンガーライムとは
フィンガーライムはオーストラリア原産の柑橘類で、指と同じように細長く、サイズもちょうど指ぐらいの果実が食用に用いられる植物です。私が購入した時は一本60元(280円程度)でしたので、高級フルーツの部類に入ると思われます。購入時、販売価格に驚いていると店主から「希少フルーツなんだから当たり前だろ!」と強く言われました。
日本では見たことがありませんでしたし、台湾に住み始めてからも見たことはありませんでしたが、最近SNSなどを中心に話題になっているのは知っていました。
最近は日本でも苗が販売され始め、台湾でも調べたら苗が販売されていました。苗木も日本では1万円ぐらいするものもあるようです。やはり高級フルーツです。
フィンガーライムはフルーツキャビア、キャビアライム、ブッシュキャビア、ブッシュライム、デザートライムとも呼ばれるそうです。
食感
見た目は小さな魚卵のイクラやキャビアのようです。粒の一つ一つが固く、口の中でその粒を噛むと一気にフィンガーライムの風味が口の中に広がります。
粒が固いため、一つ一つの粒を皮から絞り出すように取り出すことが可能です。
弾力のある粒を噛むと口の中に酸味と風味が駆け巡るので、それを活かした料理に使うと良いように思います。
味
品種にもよるそうなのですが、フィンガーライムには基本的に苦味と酸味、それから柑橘類ならではの風味があります。私が入手したものは甘味をほとんど感じないもので、とにかくその酸味が強烈な品種でした。もちろん柑橘特有の風味があり、まさにライムと言った感じでした。
知人と一緒に食べたのですが、一人目は顔をしかめ、二人目も好みではないと言い、三人目は口には出さないものの、一粒だけ食べてスプーンを置きました。フィンガーライムはそのまま食べるのには適しておらず、何かのトッピングなどにすると良いです。
調べてみると甘味の強いタイプもあるようです。ただ、どの程度甘味が強いのか、一般のフィンガーライムと比べたら強いといった程度なのか、みかんのような甘さなのか、そういったことはわかりませんでした。
色
フィンガーライムはとにかく見た目が新鮮です。色もピンクや赤、黄色や緑など、様々な色があり、料理に彩を添えます。
私が購入したものは外皮が赤茶色で、中身の果肉が黄色いものでした。
切り方
店主からは「真ん中で切ったらダメだ!切るときは端を切るだけでいい。そこから果肉を絞り出すんだ。」と言われましたが、SNSで流行っている真ん中切りで切りました。
果肉がつぶれてしまっては映えも何もあったものではないので、皮だけをぐるりと一周切り、あとは手で割りました。
そこから強めに絞ると粒粒の果肉がどんどん出てきます。
種
果肉の粒粒と一緒にたくさんの種も出てきました。レモンなどの種よりはだいぶ小さい種ですが、数がかなりたくさん入っていました。
これは食感に影響すると思い、すべて手作業で取り去りましたが、種を取る作業は結構面倒でした。そういう意味でもレストランで出てくるとすれば、材料の価格と種を取る手間が料金に含まれて来ると思われます。
食べ方
フィンガーライムはみかんやオレンジのようにそのものだけを果物として食すというよりは、ライムやレモンのように、他の料理に添える、調味料的な役割に適しています。
使うのは果肉部分の粒粒です。皮部分は非常に固かったので使いませんでしたが、皮が付いたままピクルスやママレードにすることもできるのだそうです。その場合、残留農薬にも注意しながら使うと良いですね。
カルパッチョ
冷凍のスモークサーモンを買ってきてカルパッチョ風にしてみました。ドレッシングに入れて混ぜてカルパッチョにかけようかともおもったのですが、それではバラバラになってしまって美しくないと考え、まずはカルパッチョを盛り付け、そこにフィンガーライムを盛り、そこにドレッシングをかけました。
カルパッチョ自体はとても美味しかったですし、酸味が加わり悪くはありませんでした。ただ、酸味をもうちょっと抑えられるようになると良いのかなとも思いました。例えばドレッシングを少し甘めにして中和するなどするともっとおいしく食べられたかもしれません。
砂糖と一緒に
フィンガーライムに直接砂糖をかけて食べてみたところ、非常に食べやすくなりました。そもそも柑橘類と砂糖は相性が良く、レモンの砂糖漬けやはちみつ漬けなどもあります。さわやかなレモンの酸味と砂糖やはちみつの甘味が相まって、なんとも幸せな味になります。
フィンガーライムでも同じで、フィンガーライムの風味は砂糖をかけても活かされており、ちょっとしたアペタイザーのような感じになりました。なお、砂糖はフィンガーライムの体積の1/2程度の量を入れました。
最後に
台湾で生活しているといろんな体験ができます。今回のフィンガーライムも近所の市場で売られていたものです。今後もまた新しいことに挑戦していきたいと思っています。