我が家ではベランダで亀とかグッピーとかを飼っているのですが、この度ナナフシが仲間入りしました。
ナナフシの世話をする中で気が付いたことなどを書き記しておきます。
目次
ナナフシとは
ナナフシとは木の枝のような形をした虫のことです。木につかまってじっとしていることが多く、ぱっと見ではどこにいるかわかりにくいこともあるぐらい、擬態の名人です。
ナナフシの種類
ナナフシはいろんな種類がいて、ナナフシモドキやエダナナフシなど、ほかにもたくさんの種類がいるそうです。
我が家のナナフシはと言うと、中国語で泰國小紅翅竹節蟲(和名不明、学名はPhaenopharos khaoyaiensis)というナナフシと、棉桿竹節蟲というナナフシ(和名はタイワントビナナフシで、学名はSipyloidea sipylus)の二種類が混在しています。
台湾でナナフシは珍しくない
日本にいたころ、自然豊かな地域に住んでいた私でしたが、ナナフシを見たことはありませんでした。テレビなどで存在は知っていましたし、名前も知っていましたが、熱帯雨林とかそんな地域に生息する虫なのかと思っていました。日本では比較的珍しいのではないかと思います。
ここ台湾はというと、さすがに街中でナナフシを見たことはありませんが、昆虫園などでは子供も大人も「あ!いた!」などと歓声を上げながら見るようなアイドル的存在です。
一見、枝のように見える姿から、虫かごの中のどこにいるのかすぐにわからなかったりします。見つけたときの感動たるやないです。
ナナフシの食べ物
ナナフシを飼うにあたって、ナナフシの食べ物についても聞きました。なんでも、木の葉を食べるそうなのですが、なんでも良いわけではないようで、その時に言われたのはクスノキの葉でした。できれば枝ごと切って、それを水に挿し、虫かごの中に入れてあげるのが良いようです。
一応クスノキもベランダで育てていますが、以前育てていたものは事情があって処分してしまったし、新しく育てているものはまだまだ小さく、クスノキを枝ごと仕入れることは困難を極めます。もちろん街路樹を勝手に切ってはいけませんし、そもそも街路樹は殺虫剤が大量にかかっていると思われますので、ナナフシにも有害ではないかと思われます。
そこで、ベランダにある木をいくつか選定し、ナナフシに与えてみました。
追記:飼育を続けていく中で気が付いたのですが、ナナフシの種類によって、好みの植物がことなるようです。我が家には泰國小紅翅竹節蟲と棉桿竹節蟲がいますが、前者はマンゴーやジャックフルーツの葉が好みで、後者はバラ科植物の桃や梅の葉が好みのようです。
ナナフシに与える前の準備
我が家のベランダでは害虫予防に唐辛子スプレーやニームオイルスプレーなどを定期的に噴霧しています。そのため、ナナフシにベランダの植物を与える前に、シャワーでじゃぶじゃぶ洗い、可能な限りそういったスプレーの残存物が少なくなるようにしてから与えるようにしました。
タイワンモクゲンジ ×
小さくて柔らかい葉のタイワンモクゲンジは、一晩経っても一向に食べる気配がなく、一晩程度では食べた形跡を確認できませんでした。
ゲッキツ(シルクジャスミン) 〇
ナナフシはゲッキツの葉を食べました。
柑橘類のような見た目のゲッキツ(シルクジャスミン)は、どうやらかじったようで、欠けている葉がありました。
アコウ ×
まだ小さなアコウはナナフシが一切食べませんでした。
ジャックフルーツ 〇
ナナフシはジャックフルーツの葉を食べました。
しっかりとかじった後が残っていました。しかも結構たくさん食べたようで、もしかしたら結構好みかもしれません。
マンゴー 〇
ナナフシはマンゴーの葉を食べました。
まだ小さな苗でしたが、葉も新芽も食べていました。新芽食べられるとマンゴーの生長にかなりの影響がありますが、使ったのは予備のマンゴーの苗だったので、あきらめました。
梅 〇
ナナフシは梅の葉を食べました。
当初、一切興味を示していなかったのですが、最終的に食べました。
ナナフシは夜行性
我が家に来たナナフシを観察していると、日中は虫かごの壁や木の枝にくっついてじっと動かないでいることが多いです。
しかし、翌朝になるとポジションも変わっているし、与えた葉っぱも欠けていたりするので、夜中に動いて餌を食べたりしているようです。
ナナフシの寿命
ナナフシが我が家にやってきたとき、寿命は2週間程度だと言われました。ただ、調べてみると数か月は生きるようです。
追記:2匹いたナナフシのうち、1匹は3週間程度で死んでしまいました。もう一匹は2か月ほど生き続けています。その間、2回ほど脱皮しました。
追記:ナナフシの脱皮
我が家のナナフシは脱皮しました。家に来た時にはすでに成虫で、もう脱皮はしないものと思っていたのですが、これまで2回ほど脱皮したのを確認しております。
ナナフシの越冬
ナナフシは越冬できずに死んでしまうそうです。そもそも寿命が数か月程度なので、冬を越えずに死んでしまうそうです。
ナナフシはその前に卵を産み、翌年卵からかえった幼虫が成長していって生命をつないでいくのだそうです。
ナナフシの卵
我が家にやってきたナナフシは翌日には卵を産んでいました。聞けば、そもそもナナフシは交尾の必要がなく、雌単体で産卵して子孫を残せるのだとか。こういうのを単為生殖と言うのだそうです。
ナナフシの卵はネットで作られた虫かごのジッパーの裏に産み付けられていることが多いです。先ほど数えただけで9個はありました。
追記:ナナフシの孵化
卵を発見してから約1.5か月経過したある日、ナナフシの子供が生まれているのを発見しました。合計3匹生まれたのですが、そのうち2匹は早々に息絶えてしまいました。
生まれたばかりは緑色でした。
ナナフシの足
ナナフシの足は非常に取れやすく、我が家に来た2匹のナナフシのうち、1匹はすでに後ろ足が一本ありませんでした。
幼虫の時は脱皮して足がまた形成されるそうなのですが、成虫となると復活は難しいかもしれませんね。
ナナフシを触るときは足が取れないように気を付けなければなりません。
追記:我が家のナナフシの欠損した足はその後、1回目の脱皮で半分ぐらいの長さの足が復活し、2回目の脱皮で正常と思われる長さの足になりました。
最後に
ナナフシの卵は秋から冬に孵化することはなく、春になってから孵化するのだそうですが、台湾は日本と比べると暖かいですし、今はまだ夏前ということもあって、もう少し早く孵化するということも考えられるのかなと思っています。それに室内での飼育なので、もしかしたら一般の自然界での常識は通用しないかもしれません。
温室飼育でぬくぬくと育てていきたいと思っています。