桃の木を鉢植えで育てる方法 ベランダ果樹園

ベランダで種から発芽させた桃の木を鉢植えで育てています。発芽から満三年となったころに花芽も付き、順調に育っているのですが、ここまでベランダで鉢植えを利用してどのように育ててきたかをまとめます。ベランダで桃の鉢植えを育てることをテーマにしたブログ記事です。

桃はベランダで鉢植えにできる?

種を発芽させて1000日育てた桃の木
種を発芽させて1000日育てた桃の木

桃はベランダで鉢植えにできます。ただ、鉢植えで、しかもベランダで栽培する場合、工夫した方が良いこともあります。

桃の栽培に適した気候

桃をベランダで育てているのですが、育てている場所は台湾です。台湾は比較的桃の栽培に適していると感じています。

日本も気候的には適していると思われますが、沖縄は暖かくて桃栽培には不向きとする意見もあり、そうなると沖縄に気候が近い台湾も桃栽培には不向きとなるのですが、品種による違いなどもあるのかもしれません。

実際、自分で桃の木を育ててみても、枯れてしまったものもありますが、今は比較的育てやすいように思います。ネットなどでも桃の木の苗はたくさん売られており、経済栽培されている農家もあれば、趣味で桃栽培を楽しまれている方もいるようです。

日本における桃栽培

日本では山梨や福島の桃が有名で、気候的にもこれらの地域は適しているのだと思われます。日本における桃の産出量は9トン前後で、台湾の約4~3倍です。人口比率を考えると、台湾の桃栽培量は日本と同等か、むしろ台湾の方が盛んであると言えそうです。

台湾における桃栽培

台湾は桃の産出量が一年におおよそ2万~3万トンで、桃農家の数は3000件前後だそうです。

輸入の桃も流通しており、輸入桃の流通量は台湾内で生産される桃の量の二倍程度なのだそうです。それでも台湾には3000件も桃農家がいるので、台湾の気候は桃栽培に適していないわけではないと考えられます。

桃をベランダで育てる際の鉢

おそらくベストは地植えで育てることなのだとは思いますが、鉢植えで育てている方もいます。鉢植えにする場合、当然ながら鉢が必要になります。

しばらく前から我が家のベランダの桃の木はスリット鉢を中心としたプラスチックの鉢に入れています。また、まだ使用はしていませんが、不織布の鉢も用意してあります。

スリット鉢のメリット

スリット鉢に入れると土の中の通気性、排水性が改善されるとともに、根がくるくる回るのを防ぐ効果もあります。

スリット鉢のデメリット

スリット鉢は底や側面にスリットが入っているため、比較的土が漏れやすいように感じます。根が張ってくれば土が漏れる量も減るようですが、それまでは結構な量の土が漏れる場合があります。

もっとも、私はそのデメリットをカバーできるぐらいメリットが大きいのであまり気にしていません。ベランダのタイル(床面)が汚れるのが嫌な場合、スリット鉢は向いていないと思います。定期的な掃き掃除が必要になります。

不織布鉢の特徴

不織布の鉢は通気性に優れる一方、汚れが目立ちやすかったり、プラスチックの鉢に比べて不安定になりやすいという特徴があります。

鉢のサイズ

鉢は木のサイズに合わせて用意すると良いと思います。例えば我が家の桃は背丈120cm程度で、鉢は8号(24cm程度)を使っていますが、今は10号ぐらいまで鉢増ししても良いかなと思っています。

桃の鉢植え栽培に適した土

当初、赤玉土を中心とした培養土を使っていましたが、いつからかその辺にある使い古しの培養土を使うようになりました。中に土だけでなく、枯れ葉やもみ殻燻炭、バークチップなどを混ぜ込んでいます。

水はけがよく保水性に優れた土

鉢植えのため、水はけがあまりに悪い土は避けた方が良いと思われます。そして、保水力の低い土を使った場合、特に夏場は日に2回水やりをしても水切れを起こしやすくなることも考えられます。そのため、水はけがよく、かつ保水力に優れる土がベストだと思われます。

ベランダの中でも日当たりの良い場所に鉢を設置

地植えの場合、植え付ける時にしっかりと日当たりを考えて植え付けないといけませんが、鉢植えにしてベランダで育てる場合、植木鉢を移動することが可能です。

とはいえ、小さい時ならまだしも、大きくなってきた桃の木を移動するのは簡単ではありません。ベランダの日照条件をよく理解して、ベランダの中でできるだけ日当たりが良い位置に設置するのが良いと思います。

室内には入れない

ベランダで樹木を育てていると、冬越しが心配になることがありますが、桃は比較的寒さに強いため、冬でも比較的温暖な地域の我が家では冬も気にせずベランダに置きっぱなしです。

剪定で樹高を抑える

桃の木の剪定
桃の木の剪定

ベランダで桃を鉢植えにして栽培する場合、樹高をそんなに高くできません。ベランダの高さも限界があります。そこで、ベランダで鉢植えにして桃の木を育てる場合、高くても簡単に収穫ができるレベルの高さまでにした方が良いと考えています。

私が理想的だと思っている高さは1.5m程度です。1.5m程度なら手すりよりもちょっと高い程度で、比較的扱いやすいと感じるからです。ただ、1.5m程度の高さの場合、将来収穫できたとしても桃の果実は1、2個だけかもしれません。

高さを抑える方法は剪定です。誘引なども方法としてはあるのだと思うのですが、最近は主に剪定で樹形を整えることにしています。

このように収量が地植えよりも劣るのはベランダにおける果樹栽培の宿命かもしれません。ネットで画像検索すると1m程度の鉢植えでも、桃の実が複数実っている写真が見つけられます。育て方次第ということもあるのだと思います。

鉢植えは水やりが大切

地植えの場合、しっかり定着した後は水やりをしないこともあるのだそうです。そもそも自然界に生える木は誰も水やりをしていません。雨さえあれば育っていきます。

しかし、鉢植えで、しかもベランダで育てる場合は事情が異なります。鉢植えなので根域も制限されていますし、限られた土の中に含まれた限られた水分を吸収していくので、定期的な水やりが必要になります。

ベランダに蛇口が無い場合は家の中から水を運ぶことになります。

水やりの頻度

水やりの頻度は環境によって異なりますが、私は土が乾燥してきたら与えるようにしています。土の乾燥は鉢のサイズ、土の良し悪し、設置場所、気温、木の大きさ、木の状態などが関係してきます。そのため、毎日観察して、状況を把握しておくのが良いと思います。

ベランダで育てる鉢植えでも結実するのか

鉢植えで、しかもベランダで種から育てている桃の木があります。その木は満三年になったころに花芽のようなものが付きました。

現段階ではまだ開花もしたことがありません。今後開花して、もしかしたら実をつけることもあるかもしれませんが、まだ実績はありません。

元々は花見がしたくて種まきをしたのでした。まずは花が咲けば私の目標は達成となります。

最後に

実際に収穫しているという報告はネットを見れば多数見つけられます。そのため、ベランダで鉢植えを使って桃を育てることもできます。

しかし、剪定や水やりなど、ベランダならではの工夫も必要になります。それでも実際に実乗ったらうれしいですね。

種からの場合、親の多胚でもない限り親の性質は受け継ぎません。そのため実生は性質が不安定になると思われますが、種から育てるのも楽しいです。