台湾旅行の際、台湾名物の牛肉麺を食べた方も多くいるのではないかと思いますが、台湾料理としても有名なその牛肉麺を家庭で作ってみたのでその時のことをここに書き記します。
目次
牛肉の麺、それが牛肉麺
牛肉麺というのはその名のとおり牛肉を使った麺料理で、主に牛筋や牛の肋骨などで出汁を取ったスープに、うどんよりも一回り細い小麦麺を入れて食べる台湾の料理です。
スープには八角などの香辛料が入っているので日本ではあまり味わえない独特な風味を持った麺料理です。
牛肉麺の起源
牛肉麺の起源はいろいろ言われていますが、例えば一つは100年ほど前に中国の蘭州で牛肉麺の規格が統一された蘭州牛肉麵から来ているというものです。
また、1800年前後にはすでに蘭州牛肉麵の原型が出来上がっていたとする話もあるようです。
いずれにしても、最初は蘭州牛肉麵のようです。
台湾の名物料理としての牛肉麺
台湾旅行の際、台湾で人気の食べ物について調べ、そして現地に赴いて実際に食べてみたことのある方も多いと思います。
台湾の料理で有名なものと言えば小籠包。鼎泰豊の小籠包はとくに有名です。そしてタピオカミルクティー。少し歩けば簡単にドリンクスタンドが見つかってタピオカミルクティーを注文できます。
そしてもう一つ、忘れてはならないのが今回の牛肉麺。
台湾牛肉麺の特徴
台湾の牛肉麺は中国の牛肉麺をもとに、いろんな要素を取り入れて発展してきたものです。
例えば四川の豆板醤および麻辣、上海の醤油煮込み、広東料理のスープ、中国南東部の漬物、台湾料理でよく使われるエシャロットなど、いろんなものが融合してきました。
台湾における起源は高雄なんだそうで、もともと戦後に中国から渡ってきた人たちが中国の郷土料理として台湾で作り始めたことに端を発するそうです。そんな牛肉麺も今では台湾を代表する国民的麺料理の一つとなっています。
台湾牛肉麺の種類
牛肉麺には醤油ベースの紅焼牛肉麺(紅燒牛肉麵)と、塩ベースで透明度の高い清炖牛肉麺(清燉牛肉麵)があります。
紅焼牛肉麺は醤油の他、豆板醤やラー油が入ることもありますが、清炖牛肉麺は基本が塩なのでシンプルであっさりした味わいになります。
今回私が作ったのは前者の紅焼牛肉麺(紅燒牛肉麵)です。
牛肉湯麺(牛肉湯麵)
牛筋の塊が入っていないのが牛肉湯麺で、一般的に牛筋肉が入っている普通の牛肉麺よりは安い値段設定になっています。
即席麺の牛肉麺
牛肉麺はレストランで食べられるだけでなく、自宅でも食べられます。自炊しても良いですが、即席麺も売られているので、手軽に牛肉麺を食べたいという方は即席麺も選択の一つです。
台湾で牛肉はあまり食べられない
昔、台湾では牛肉を食べることが憚られる時代があり、今でも牛肉を食べることを避ける方がいます。「牛肉と犬肉を食ったものは地獄に落ちる」という言葉もあるらしいです。
そんな中にあって、牛肉麺が台湾グルメとして不動の位置を占めるようになったのはすごいことですね。
もちろん牛肉を食べる方も多く、日本の神戸牛がうまいとよく聞かされます。
超簡単な牛肉麺のレシピ
今回牛肉麺を自分で作ってみましたが、ものすごく簡単だと感じました。その作り方をシェアします。
材料(3~4人分)
- 牛筋 650g
- ニンニク 3かけ
- 生姜 30g程度
- たまねぎ 1/4個
- しょうゆ 40g
- 砂糖 5g
- 塩 少々
- 香辛料(シナモン、八角、フェンネル(茴香)、クローブ(丁香)、花椒、甘草) 適量
- 水 1300cc
- お好きな麺
今回牛筋肉を買ったら香辛料のパックが入っていたので、それをそのまま使いました。全部合わせても小さじ1杯にも満たないぐらいの量でした。
上記は非常にシンプルな材料になっています。これに小さじ1~2ぐらい豆板醤を入れた方が私は好きだったりします。
上記のほかに葉物野菜(チンゲン菜とほうれん草)を茹でてトッピングにしました。
作り方
- 牛筋を3~4cm角に切る
- ニンニクは皮を剥いてつぶし、ショウガは皮付きのまま輪切り、タマネギは皮を剥いて1/4のまま準備しておく
- フライパンに油(分量外)を熱し、切った牛筋の外側を焼く
- 鍋に水および焼いた牛筋を入れて沸騰させる。
- 灰汁が出てきたら取る
- 煮立って灰汁が取れたら調味料、野菜類(ニンニク、ショウガ、タマネギ)、香辛料パックを入れて一煮立ちさせ、保温鍋に入れて4時間調理する
- 保温鍋から取り出し、味見をして足りなければ調味料で調整し、香辛料パック、ショウガを取り出す(ニンニクや玉ねぎは取り出しませんでした)
- 完成
難しいことは何もないですが、しいて言うなら牛筋を切るのに切れ味の良い包丁があった方が良いです。
柔らかい牛筋の牛肉麺完成!
まさか牛肉麺がこんなに簡単に作れるとは思っていませんでした。それもこれも香辛料パックのおかげな気がします。香辛料パックがなければ一つ一つ香辛料を調合しなければならなくなり、手間が格段に増えます。
食べてみると牛筋は非常にやわらかく、これは保温鍋のシャトルシェフ様様だなと感じました。保温鍋を使わない場合は1.5~2時間程度煮込み続けるのだそうです。
味はちょっと薄味でした。優しいお味。追い醤油、追い豆板醤で味を調整しましたが、スープを作る段階でもうちょっと濃い味付けにしても美味しかったと思います。
麺は適当な麺が売られておらず、うどんにしてしまいましたが、それはそれでアリでした。
最後に
牛肉麺は家庭で簡単に作れることがわかりました。これからもたまに作って食べたいと思います。