台南が発祥だと言われるダンザイミェン。台南に限らず、台湾を訪れたことがある方ならどこかで食べたことがあるかもしれません。今回はダンザイミェンの作り方です。
目次
ダンザイミェンとは
ダンザイミェンとは、主にエビ系出汁のスープに麺、さらに肉燥と呼ばれる豚そぼろやエビが乗った台湾の麺料理です。辛くはありません。スープはエビ系だけではなく、鶏ガラやその他の場合もあります。
発祥は台湾の台南だそうですが、台南以外でも多くのレストランが取り扱っている、非常にポピュラーなメニューの一つです。
漢字表記は擔仔麵。しかし、「擔」の簡体字である「担」と、「麵」の簡体字である「麺」を用いて担仔麺と書かれる場合もあります。
台湾現地における擔仔麵の中国語の発音、読み方はダンザイミェンが近いです。台湾語ではターアーミー/ダーアーミーに近い発音(ただし「ア」の音は聞こえにくいためターミー/ダーミーのように聞こえなくもない)に聞こえます。カタカナではタンツーメンと表記されることもあるようです。
台湾で麺料理と言えば?
台湾で麺料理と言えばこのダンザイミェンを思い浮かべる方もいるのではないかと思うぐらいメジャーです。ほかに麺料理と言えば牛肉麺や麵線(煮込みそうめん?)なども有名ですが、そういえば日本のラーメンのようなものは庶民的なお店ではあまり見ません。現地で庶民に愛されているのは上記3つの麺料理のように思います。ダンザイミェンもその一つです。
ダンザイミェンのレシピ
ダンザイミェンはスープづくりと豚そぼろづくりができればそれほど難しくはありません。
ダンザイミェンの材料
- 豚ひき肉 300g
- エビ 10匹(250g)
- 醤油 大2
- エシャロット 50g
- 砂糖 大1/2
- ネギ 少々
- 生麺 300g(約3人前)
- 煮卵 4個
- チンゲン菜 適量
- スープ用の塩 1g
麺は細すぎず太すぎずの麺が良いです。ダンザイミェン専用の麺は売られていなかったので、今回は白っぽくて太さ2~3mmぐらいの麺を買って使いました。
ダンザイミェンの作り方
- エビの頭、殻、ワタを取り、頭と殻およびネギを油を熱した鍋で炒める
- 全体に火が通ったら水(1,000ml)を入れて30分、灰汁を取りながら出汁を取る
- エシャロットをみじん切りにし、油を熱したフライパンで炒める
- そこに豚ひき肉を入れてさらに炒め、醤油、砂糖を入れてさらに炒める
- ヒタヒタになるぐらいの水(分量外)を入れて少し煮る
- チンゲン菜は切ってから茹でておく(2分程度)
- 煮卵を自分で作る場合は先にゆで卵を作り、それを上記豚ひき肉のそぼろを煮込むときに一緒に入れる。その場合はフライパンよりも鍋の方が良い。
- 出汁を取ったエビのスープを濾してエビの頭や殻、ネギを取り除く
- その出汁でエビの身を4分間茹で、エビは取り出して出汁には塩を入れて味を調整する
- 生麺を茹で、器に盛り、スープを適量かけ、豚そぼろ、チンゲン菜、煮卵、茹でエビを乗せれば完成!
ダンザイミェンをよりおいしく食べるための工夫
上記の塩加減でかなり優しい味付になります。スープ自身の塩分は非常に少なく、豚そぼろで塩分を調整するような感じなのですが、その豚そぼろに入れる醤油の量も少なくしたのでかなりあっさりです。好みで醤油や砂糖、塩の量は変えてください。
煮卵は普通の卵ではなくウズラの卵でも良いです。ウズラの卵の方が煮やすいです。また、今回は我が家では青菜にチンゲン菜を使うことが多いのですが、ニラを使うレシピも多いです。むしろニラの方が正当なダンザイミェンと言えるかもしれません。
エシャロットにはタマネギが代用できます。また、ニンニクを入れるのも良いと思います。そもそもこの豚そぼろは肉燥と呼ばれ、それをご飯にかけてルーローハンのようにして食べることもできるようなものです。ただ、上記の材料ではかなりあっさりした味付けになります。ご飯が進むレベルの塩加減にするには醤油と砂糖の量を増やした方が良いです。味付しながら作ることをお勧めします。
ダンザイミェンを簡単に作るための工夫
ダンザイミェンは0からスープを作ったり豚そぼろを作ったりすると結構時間がかかります。スープにしても豚そぼろにしてもお店で作る場合は大量に作るから採算が取れているのではないかと思います。そこで、もっと簡単にする方法を考えました。
豚そぼろは要するに豚ひき肉の甘辛醤油煮です。これはもはや慣れですね。
スープはエビの頭と殻で取りましたが、出来合いの鶏がらスープでも似たようなものは作れます。手軽に楽しみたい場合は鶏がらスープの素を使っても良いと思います。
要はスープがあって、麺があり、上に豚ひき肉の甘辛醤油煮が乗ってる麺料理です。
最後に
ダンザイミェンは派手な料理と言うわけではありません。ダンザイミェンは庶民の味です。まさに台湾と言う感じの味です。
材料も日本で手に入る物ばかりですし、作り方も多少手間はかかりますが、できないわけではありません。台湾に行きたいけどしばらく行けないな、なんて方は試してみると面白いと思います。