二十日大根もこぼれ種から発芽します

家庭菜園で大人気の野菜と言えば何を思い浮かべるでしょうか。手軽で、収穫まで早い二十日大根の話を今回は書きます。

二十日大根(ラディッシュ)

二十日大根は「はつか大根」と書いたり、外来語の「ラディッシュ」と書かれたりしますね。「ラディッシュ」という表記は非常におしゃれな感じがします。本記事では二十日大根に表記を統一しています。

二十日大根はおよそ30~40日で収穫ができる、小ぶりの大根の事で、有名なのは赤くて丸い品種です。中国語では「櫻桃蘿蔔」と書かれ、直訳するなら「さくらんご大根」です。

あれ?二十日で収穫できるのでは?と思われる方もいると思いますが、今まで20日間だけで収穫できたことはありません。環境などにもよるのかもしれませんが、30~40日が普通です。

二十日大根の育て方

二十日大根
二十日大根

二十日大根は簡単に育つと言われることがあります。ですが、実は失敗することもあります。そこで、二十日大根を育てる時に私が気を付けていることを書き記しておきます。

水はけのよい土を使う

水分をいつまでも保持し続けているような水はけの悪い土はどうやら向いていないようです。三日も四日も乾燥しないような土で育てたところ、一切大きくなりませんでした。

必ず土寄せをする

根が生え、双葉が成長し、少しずつ大きくなる二十日大根。双葉から地面までの茎の部分が二十日大根になるので、その部分は土寄せをして見えないようにします。これをしないと大根部分が大きくならないことがありますし、ヒョロッとしているので倒れてしまったりします。

土寄せは1回だけではなく、様子を見て何度も行っています。これしないと倒れちゃいますし。

肥料を与えるなら液肥

肥料は週に1回液肥を与えることがありますが、実際、液肥を与えなくても問題なく育つので、肥料は何もやらなくても良いように思います。

モンシロチョウに注意

二十日大根の畑近くでモンシロチョウを見かけたら注意です。モンシロチョウは二十日大根の葉(特に裏側)に黄色くて小さい卵を産みます。大きさは1mmぐらいです。そしてそれが孵化し、青虫が二十日大根の葉を食べ始めます。

まずはよく葉を観察することが大切です。穴が開いていたら青虫がいる可能性があります。葉の裏などをよく見て青虫がついていたら取り除きましょう。

害虫を育てちゃう人。はい、それ、私です。

やがて塔が立ち、種が採れる

二十日大根の莢と種

さて、二十日大根は30~40日で収穫できるのですが、そのまま収穫せずに栽培すると塔が立ち(茎が大きく成長する)、花が咲き、実ができて種が採れます。

普通、そこまでやる必要はないと思うのですが、今回、約半年かけて無事に採種できました。

我が家の二十日大根の花はピンクでした。ピンクの可愛い花。毎朝小さなハチが飛んできて蜜を採っています。

そもそも種を採らなくても50元(180円ぐらい)で種は買えるので必要ないと思われる方もいると思います。ですが、種まで自分で採れて、それをまた植えて二十日大根が採れたらもっとうれしいですよね!

それから、私の住む台湾ではカイワレ大根をほとんど見ません。ですので、カイワレ大根を自分で作るために大根系の種が必要なのです。

いや、だから種を買えばいいじゃないか、と思われるかもしれませんが、種に「無農薬」と記載されていても安心できない性格なのです。我が家には小さな子供もいますし、できれば心から安心できる食べ物をあげたい。

なお、採種するにあたっては肥料を与えるようにしています。液肥や有機肥料です。少しだけ。

花後、豆みたいに莢(さや)ができて、その中に1~5粒ほどの種ができます。栽培を続けると莢が枯れてくるので、莢が完全に枯れたら莢を割って種を取り出します。

こぼれ種から発芽

発芽した二十日大根
発芽した二十日大根

莢が枯れてくると、莢自身が自然落下することがあります。そしてなんと、そこから発芽しているのに今朝気が付きました。

莢が落ちていることに気がついたらできるだけ拾うようにしていたのですが、いくつか見落としていたようです。

最初はよくわかっていませんでした。というのも、気がついたら土から大根の双葉と思しき何かが顔を出していたので。

「あれ?大根?なんだろう?」という感じ。こぼれ種から発芽するなんて考えたことありませんでしたから。

でも、莢から根が出ているのを見て確信しました。ああ、二十日大根だ。

二十日大根もこぼれ種から発芽する!農家の方なら当たり前なのかもしれませんね。私にとっては新しい発見でした。

発芽した場所がちょっと不便な場所だったので移植して様子を見ています。

まとめ

二十日大根は収穫までが早く、家庭菜園にも適した野菜と言えます。ただ、適した土を使わなかったり、土寄せをすることを忘れないようにしなければ失敗することもあります。個人的には簡単とは言えないかなと思います。

でも、二十日大根の収穫はとても楽しいです!家庭菜園を始める方がいれば、ぜひおすすめしたいです。

また、こぼれ種から発芽することは新しい発見でした。種なんだから当たり前ですが、莢を突き破って出てくるなんて驚きでした。

追記:カイワレ大根栽培に挑戦しました!↓