唐辛子を種からベランダで育てる方法

毎年毎年ベランダで唐辛子を育てています。唐辛子栽培楽しいです。たくさん収穫出来た年、ほとんど収穫できなかった年、いろいろありましたが、気が付いたことなどをまとめておきます。

唐辛子とは

日本で唐辛子と言えば細長い赤ピーマン、という感じの見た目で、食べると辛いという特徴がある野菜。品種は様々で、日本では鷹の爪がかなりメジャーではないかと思います。

台湾の唐辛子

以前、台湾出身で日本に住んでいる方と話をしたとき、彼は日本で台湾の唐辛子が見つからなくて困ったと言っていました。彼が言う唐辛子は、長さは鷹の爪よりも長いですが鷹の爪ほど辛くなく、しかも乾燥していないものだそうです。それ、台湾のスーパーでよく売られているんです。むしろ鷹の爪のように乾燥状態のものよりも生の物の方がよく売れている様子です。

なお、台湾には朝天椒という鷹の爪に似た唐辛子も生で売られています。私が育てているのはそれです。

唐辛子の栽培場所

マンションのベランダでプランターを使って育てていますが、ベランダの中でも日当たりが良い場所、悪い場所があって、日当たりが良い場所の方が発育が良いように感じました。

日当たりの良い場所、比較的露出している場所で育てていた唐辛子は結構たくさん実をつけましたが、奥まったところに設置した株はほとんど結実しませんでした。

唐辛子の種まき

唐辛子はとにかく発芽率が高いように思います。最初から土に蒔いてもいいし、湿らせたキッチンペーパーで包んでおいても発芽しました。

唐辛子は1つの実からたくさんの種が採れます。種が採れたら水に入れて、浮いてくる種は処分し、水の底に沈んだ種だけを蒔けば良いと思います。浮いてくる種を処分するのはもったいないと当初は思っていたのですが、とにかくたくさん種がありますし、発芽率も高いので、今ではこの選別をすべきだと思っています。

2022年は1月末~2月初旬ごろに発芽していました。ちょっと早すぎる感じもしますが、ここは台湾なので、そのころでも結構暖かいと言えば暖かいです。

唐辛子栽培の土

欲を言えば市販の培養土などを使ってみたいとも思うのですが、実際はその辺にあった土を使っています。それでもちゃんと育ちます。

唐辛子の仕立て方

強風などが吹くと根こそぎ倒れそうになることがあります。可能であれば支柱などを立てると良いと思います。今はネットのそばに植木鉢を置いているのでネットにひもで結び付けています。

唐辛子の肥料

唐辛子もそうですが、いわゆるペッパー系は肥料をかなり多く必要とするらしく、追肥の仕方がとても大切なようです。固形の肥料を規定量1か月に1回あげるだけでは、大体実ができるころになると新芽の生育が悪くなります。それも栄養不足なのではないかと思っています。定期的な施肥が大切かと。

そのため、新芽の生育が悪くなってきたら毎週1回液肥を与えることにしています。すると、数日で新しいきれいな葉が出てくることが多いです。

唐辛子の剪定

収量を増やすために、枝葉が込み合ってきたら剪定すると良いそうです。2022年は中央に向かって生える枝や、明らかに他の枝と比べて蕾の付きが悪い枝などを月に1回ぐらい剪定しました。

なお、唐辛子は緑の段階で実を収穫する青唐辛子と、実が赤くなってから収穫する赤唐辛子、さらに、青唐辛子の段階で葉ごと収穫したものを葉唐辛子と言うんだそうです。全然知りませんでした。葉っぱも食べられることは知っていましたが、地域によっては葉唐辛子がスーパーなどでも売られているのだそうです。剪定して整姿した時に出た葉っぱとか、葉唐辛子として食べるのもよさそうですね。

唐辛子の開花

唐辛子の花
唐辛子の花

2022年は4月ごろには開花していました。白くてかわいい花が咲きます。

唐辛子の実が成るまで

花が咲いて、花が落ち、しばらくすると実が膨らんできます。しかし、それは受粉がうまくいった場合。マンションのベランダで栽培をする以上、受粉する確率は地植えよりも下がります。理由は花粉を媒介してくれる虫さんがマンションの場合少ないからです。

今朝もミツバチを見たので、そういう虫さんが全くいないわけではありません。時々チョウチョも飛んでいます。でも、ベランダの中でも比較的外に露出していて、ハチなどに見つけやすい場所に置いていた時は収量もそこそこだったのですが、奥まったところに置いておくとハチがなかなか見つけられないのか、実が出来ずにそのまま花ごと落ちてしまいます。

唐辛子の人工授粉

そこで、人工授粉を試してみたところ、結実する量がグッと増えました。やっぱり人工授粉大事です。

道具は何でも良いように思いますが、私は歯ブラシか筆を使うことが多いです。花をちょっと揺らすだけでも花粉が飛ぶのが目で見てわかるので、それでも良いように思いますが、歯ブラシも筆も手元にない場合は小指などを使うこともあります。

唐辛子につく害虫

唐辛子って害虫の忌避剤などにも含まれているのに、唐辛子自身にも虫が付きます。例えばアブラムシ。アブラムシは容赦なく唐辛子の新芽の当たりに群がります。

アブラムシは捕殺かシャワーがいいです。ほかに牛乳スプレーを試したこともありますが、ベランダで少量育てているぐらいなら捕殺かシャワーの方が効果が高いように思います。

虫除けなのか、虫の好物なのか、よくわかりませんね。少なくとも唐辛子をベランダで栽培することでアブラムシが来なくなるということはありませんでした。

他に、コナカイガラムシもよく付きます。コナカイガラムシは捕殺です。捕殺で対処しています。

じゃあ、これらの害虫を予防するための虫除けはどうすれば良いかというと、おそらくは目の細かいネットで覆うというのが一番ではなかろうかと思います。

唐辛子の越冬

唐辛子は多年草。条件が合えば越冬も可能かと思います。過去にパプリカは越冬させたことがあります。

ただ、唐辛子は越冬させて草丈が大きくなることはあるようですが、大木にはならないようです。大きくなっても2年目以降は収量が減っていくらしく、あまりメリットもないようです。

唐辛子でベランダの虫除け

さて、ここまで唐辛子の育て方について延々と書いてきたのですが、実は我が家で唐辛子を食べるのは私だけ。かくいう私もそんなにたくさん食べるわけではありません。そんな私がベランダで唐辛子を育てている理由の一つ、というか主たる目的は、唐辛子を使った虫除けです。

唐辛子とニンニクを米酢に漬け込み、それを希釈して他の植物に掛けたりしています。

唐辛子を育てていると唐辛子自体にも虫が付くのでどこまで効果があるのかはよくわかりませんが、そんなに費用のかかるものでもなく、環境にやさしい自作虫除けということで作り続けています。

唐辛子を育てることによる虫除け効果は無い

唐辛子を育てるだけでベランダの虫が減るかと言うと、全くそれはないと感じています。効果は全く実感できていません。むしろ唐辛子の葉に虫が付くことがあるぐらいです。

最後に

ちゃんと世話をすれば唐辛子はどんどん実をつけるので、栽培していても楽しいです。連作障害もあるようなのですが、毎年のように育てています。

青唐辛子、葉唐辛子、赤唐辛子と、いろんな楽しみ方がある唐辛子。唐辛子自身もいろんな種類があって、いつかハラペーニョなんかもやってみたいと思っています。また、ハバネロなどの激辛品種もいつか挑戦してみたいです。