2022年はベランダでパッションフルーツも育てています。以前から挑戦してみようとは思っていたのですが、なかなか手を付けず、そのままだったのですが、2022年に黄色いパッションフルーツの種を手に入れたのでそれで栽培に挑戦しています。
目次
パッションフルーツとは
パッションフルーツと言えば南国の風味溢れるトロピカルフルーツ。紫っぽい色のパッションフルーツなら見たことがある方も多いのではないかと思います。完熟したものをスプーンですくって食べても良いですし、ゼリーなどに加工した商品もあります。
パッションフルーツはリリコイと呼ばれることもありますが、日本語では実はトケイソウ。開花した時の見た目が時計のような形(時針と分針などの針が広がったような形)をしているのでそれが由来だと思われます。
今回手に入れたのは黄色いもの。黄色のパッションフルーツは紫の物よりも甘味が強いのですが、我が家の近所ではめったに売られていないため、とても貴重な物でした。
パッションフルーツの育て方
実際にベランダで育ててみたのでその時のことを書き記しています。
パッションフルーツの栽培場所
マンション住まいのため栽培場所はマンションのベランダです。それほど広いベランダではない上に、すでにいろんな植物を置いているので栽培スペースはかなり限られます。
パッションフルーツは支柱などに沿って育てるようで、支柱やネットがそばにあると良いようです。それか、行燈仕立てにする方法もあるようです。我が家では、ネットを張って、それに沿わせることにしました。
なお、一部の植物は根張りを制限することで開花を促すということもあるようですが、パッションフルーツは地植えでも育てられるようです。我が家は庭がないのでプランター一択。
パッションフルーツの種まき
1月末に食べたパッションフルーツから種を採り、洗って乾燥させておきました。それを2月中旬に直接土に蒔いておいたところ、3月には発芽していました。
パッションフルーツ栽培の土
種まきの際に使った土はその辺にあった土で、特段こだわったものではありませんでした。でも発芽はしました。
小さな鉢である程度大きくなったら少し大きめの鉢に植え替えます。少し大きすぎる気もしますが、我が家では直径30cmほどの鉢に植え替えました。その時の土は市販の培養土を使用しました。
パッションフルーツを間引く

小さな鉢に3つのパッションフルーツが密集して生えてしまっているため、それを間引くことにしました。
パッションフルーツの仕立て方
ネットに這わせる場合、吊り下げ型整枝(逆L字仕立て)が良いのではないかと思います。ラティスなどに沿わせている方もいるようです。台湾では鉄網に沿わせて育てているのも見たことがあります。
パッションフルーツの肥料
基本的に有機肥料しか与えていません。発芽した翌月から毎月1回施肥するようなイメージでいます。ただ、真夏、真冬は除きます。
開花期にはリン酸多めの開花用肥料にしましたが、あいにく1年目は開花せず。
パッションフルーツの剪定
パッションフルーツは仕立て方によって剪定が大切になります。8月~9月の収穫に向けて、一般的には吊り下げ型整枝(逆L字仕立て)という方法で栽培されるようです。
しかし、収穫期を早めたり、遅くしたりする試みもあり、以下に詳しく書かれています。
- 吊り下げ型整枝(逆L字仕立て)
- タイトル:パッションフルーツを11~12月に収穫しよう!/千葉県
- URL:https://www.pref.chiba.lg.jp/ninaite/network/field-h31/kajyu-2019-08.html
また、千葉県は「真横垣根整枝」というのの実験をしていて、それについての結果も公開されていました。こちらは先ほどとは違い、収穫期を早めるための方法です。
- 真横垣根整枝
- タイトル:パッションフルーツの収穫時期を早める整枝法
- URL:https://www.pref.chiba.lg.jp/ninaite/network/field-h31/kaju-2019-01.html
真横垣根整枝によってできた実は酸含量が高い傾向があるとのことなので、収穫時期を早めるという目的以外では選択する必要はないかもしれません。ただ、それでも素晴らしい実験だと思います。
パッションフルーツの挿し木

パッションフルーツの種は普通に発芽するので、種から育てておりますが、挿し木にしてみたところ発根したので挿し木でも育てることが可能なのではないかと思います。実際に挿し木した時期は6月です。
挿し木の方法は剪定した枝の先端10cmぐらいを培養土に差し込み、毎日水を与え続けただけです。葉が枯れる様子がなかったので発根はしているだろうと思っていましたが、掘り返してみるとやはり発根していました。
3cmぐらいの根が数本生えるまで50日ぐらいかかりました。その間上部の成長はほとんど確認できませんでした。
パッションフルーツの開花
パッションフルーツの花はトケイソウと言うだけあって、時計のような形をしています。とても特徴的な花です。開花後は人工授粉をすると良いそうです。
パッションフルーツの実が成るまで
定植したその年に実が成ることもあるようなのですが、種からだと二年目からが一般的な模様です。やはり多年草。種から育てる場合は根気強く育てる必要があります。
時期的には、普通に育てた場合、収穫期は夏になるようですが、年末ごろに収穫できるように調節することもあるようです。
パッションフルーツに花が咲かなかった原因
2022年に花が咲かなかったのは種まきから1年目だったからだと思っています。ほかにも要因があったのかもしれませんが、今のところわかっていません。2023年にどうなるか、非常に楽しみにしております。
パッションフルーツの自家受粉
パッションフルーツは自家受粉できるという話とできないという話があります。2種類以上用意しなければ結実しないという意見もあるようです。少なくとも人工授粉はした方が良いと聞きます。花が咲いたら人工授粉してみるつもりです。それでダメならやはり2種類以上用意しないといけないんですね。
真夏のパッションフルーツ
普通、夏に開花して実をつけるのだと思うのですが、2022年、我が家のパッションフルーツは7月と8月は成長が非常に鈍かったです。剪定したからと言うのも理由の一つかもしれません。
パッションフルーツの越冬
パッションフルーツは多年草のため、冬を越えて育てることができます。ただ、寒さに強いわけではなく、3℃を下回るとダメなんだそうです。私の住む地域は冬でも10℃を下回ることは稀で、実際に年を越えて育てていらっしゃる方もいるので問題なく越冬できるのではないかと思います。日本の場合、関東でも0℃を下回ることがありますので、越冬できない場合が多いのではないかと思います。
越冬に向けた剪定
2022年、我が家では越冬に向けた剪定を開始しました。一度に剪定するのではなく、実験的に、毎週少しずつ剪定して株全体を小さくしています。最終的にはネットに絡みついている部分を全て取り去り、高さ1mぐらいにしようと考えています。具体的には、新芽が出ているところの真上ぐらいまで毎週切り詰めていて、それを繰り返して少しずつ高さ、長さを短くしています。
パッションフルーツの植え替え
パッションフルーツに限らず、常緑の多年草は春ごろの成長が始まったころに行うことにしています。
パッションフルーツに付く害虫
まず、我が家のベランダではハダニ、カイガラムシ、アブラムシ、カタツムリ、コナジラミ、アザミウマなどが多くみられます。その中でパッションフルーツに付いているのを確認できたのはハダニぐらいでした。ハダニもそれほど多いわけではなく、数匹付いているのを見かけただけで、大繁殖するわけでもなく、たまにチェックして対処すれば問題ない感じでした。
最後に
この黄色いパッションフルーツがとてもうまかったんです。ぜひ育てたい。いや、そうでなくても育てたくなってしまう私なのですが、稀少種となると余計に育てたくなります。スーパーで紫のパッションフルーツはよく見ますが、黄色のは滅多に見ません。
大切なのは支柱やネットの設置方法ではないかと思います。多年草のため複数年しっかりと支えられるようにしないと後々崩れてしまうかもしれません。そうなるとせっかくのパッションフルーツの株自体がダメになってしまうかもしれません。まずはベランダを整理し、しっかり場所を確保して育てていこうと思います。