大衆魚「鯖(サバ)」をフライパンとクッキングシートで焼く方法

日本でも大衆魚として食す機会の多い鯖(サバ)は、ここ台湾でも同様に大衆魚としてみんなに楽しまれています。台湾で一般的なお弁当屋には必ずと言って良いほど鯖(サバ)がレパートリーに加えられていて、それぐらいポピュラーな魚です。そんな鯖(サバ)を今回は自宅のステンレスフライパンで焼いてみたらメチャうまに仕上がったのでその記録です。

魚焼きグリルがない台湾の台所事情

台湾の台所に魚焼きグリルが置かれているのをいまだかつて見たことがありません。みんな魚焼かないの?いやいや、確かに蒸し料理にすることが圧倒的に多そうではありますが、焼く場合もあり、その場合は主にフライパンに油を引いてソテーのようにするのが主流の模様です。

グリルで焼くとじんわりと魚に火が通って、さらに皮に焦げ目などもついておいしく焼き上がると思うのですが、グリルは同時に掃除が手間だという難点もあります。でもやっぱり魚を焼くならグリルほしいよな、って思うのは家族で私一人のようです。

ステンレスフライパンとクッキングシートで鯖(サバ)を焼く

鯖(サバ)をフライパンで焼く場合、使うのはステンレスフライパンです。そしてクッキングシートも使います。以下に具体的な焼き方を書き記します。

  1. ステンレスフライパンにクッキングシートを敷く
  2. 油も何も引かずに鯖(サバ)の切り身の皮側を下にして(※)、蓋をして弱火で4~6分焼く
  3. 皮面が焼けたらひっくり返してさらに4~6分焼いたら完成

※今回は皮側から焼きましたが、鯖(サバ)は皮側からではなく、身側から焼く方が良いようです。

下処理として塩を振っておくと良いですが、塩の量は好みで調整してください。また、焼く時間も身の厚みや火加減などに応じて変えてみてください。私は油が出てきて、薄っすら茶色く色づいてきたころがちょうどよいと思っています。ひっくり返した後は感覚で4~6分にしています。

テフロン加工フライパンを使わない理由

今回の鯖(サバ)の調理法ではフライパンがかなり高温になると思われます。となると、テフロン加工などが施されているフライパンの場合、塗布されている被膜が気化する可能性があると考えたからです。なんにせよテフロン加工フライパンはあまり長く火にかけない方が良いと考えています。

また、我が家のテフロン加工のフライパンは残念なことにちょうど良いサイズの蓋がありません。いや、早く買いに行けばいいのですが、いまだに買いに行っていません。そのため、蓋ができないのです。今回の調理法では蓋を使って中まで蒸し焼きにしたいので、そういう意味でもテフロン加工のフライパンの使用は避けました。

ステンレスフライパンのメリット

ステンレスフライパンのメリットは塗装面がないので塗装面の劣化による品質の低下や交換が必要ないというところです。つまり、長持ちということになります。

また、ステンレスフライパンは熱しにくく冷めにくいので、一度高温になると温度をキープしやすいという特性があります。そのため、じっくり火を通したい料理などに向いています。

ステンレスフライパンのデメリット

テフロン加工のフライパンなどと違い、ステンレスフライパンは使い方次第で鍋底に食品が張り付いてしまうことがあります。慣れてしまえばそんなことも発生しにくくはなるのですが、使い始めたころは使いにくくてかないませんでした。

それから、ステンレスフライパンは重いものが多いです。フライパンを振りながらの調理は結構な重労働になるので、そのような料理には向いていません。

そして、取っ手のネジが脱落しやすいです。金属が熱によって伸縮するため、ネジが緩くなってしまうんですね。定期的にドライバーでネジを締めなおさなければなりません。

クッキングシートを敷いた理由

鯖(サバ)をステンレスフライパンで焼く場合、焼く前に油を引く必要があります。でないとフライパンに密着してしまう可能性があり、そうなるときれいに焼けません。それで、油を引く場合、今度は油が鯖(サバ)に付着するので、これもできれば避けたいと考えました。

鯖(サバ)自身にも油は含まれます。実際、焼いている最中に鯖(サバ)の油が大量に流れ出てくるのですが、焼いた鯖(サバ)に鯖(サバ)の油が付いている場合は風味になっても、サラダ油などはまた違ったものになってしまうのではないかと思いました。そのため、クッキングシートを敷き、その上で焼くことでフライパンにくっついてしまうことを防ぐことにしています。

最後に

魚焼きグリルがないので焼き魚は諦めていました。特に皮側をパリッパリに焼くことなどフライパンではできないだろうと思っていましたが、ステンレスフライパン+クッキングシートを使えばそれが実現できます。実際にやってみて、鯖(サバ)がこんなにもおいしく調理できるなんて!と驚きました。

なお、メンテナンスに関しても魚焼きグリルよりステンレスフライパンの方が容易であると思います。全体を洗ったり磨いたりできるので、ニオイの付着も気になりにくいです。