メキシコ料理などでよく目にするアボカド。いや、メキシコ料理だけではなく、カリフォルニアロールなどの寿司でも目にすることがありますし、サラダに入っていることも多々あります。
森のバターとも称されるアボカドは食卓の人気者ではありますが、食べるだけではなく、アボカドの種から観葉植物を育てることもできます。
目次
アボカドで観葉植物
アボカドは食卓に並ぶだけでなく、観葉植物としても楽しむことができます。具体的にはアボカドの中に入っている種を発芽させ、それを育てるわけですが、今まで何回かアボカド栽培に挑戦してきたので、その時のことをまとめたいと思います。
アボカドの種
アボカドの種は品種などによってサイズが異なりますが、今まで見てきたアボカドの種はおおむね直径3~5cm程度の円形か涙型をしたものでした。
通常は茶色い薄皮に包まれており、薄皮を剥ぐと薄黄色の種が出てきます。種の中身は比較的固く、後述する手順の一つで爪楊枝を刺したりするのですが、爪楊枝を刺して固定できるぐらいの硬さです。
アボカドの育て方
基本的に種から育てる方法について書いています。アボカドを育てる難易度はそんなに高くないようなので、種が手に入ったら試してみるのも良いと思います。
発芽の方法
アボカドの種を発芽させる方法はいくつかありますが、最初から土にまくのではなく、水耕栽培からスタートする方が多いようです。
茶色い薄皮まで剥いたアボカドの種を水を張ったコップなどの容器の上に浮いた状態で設置できるよう、爪楊枝を3か所程度に差し込み、固定できるようにします。
水の量は、根が出る前はアボカドの種の1/3ぐらいが水没する程度で十分です。水は必要に応じて交換したり足したりします。
数日その状態を継続すると下の方から根が出てきます。根が出てきたら水位を下げていっても大丈夫ですが、根が完全に水から出てしまうことのないように気を付けなければなりません。
最初に発根し、それから更に数日経過すると上部分から芽も出てきます。
発芽してからも水耕栽培でしばらく育てることができます。
土に移植
私は葉が数枚展開し始めたら土に植え替えています。
土
土は水はけの良い土が良いと思い、赤玉土と培養土を混ぜたものなどを使うことが多いですが、使い古しの土を使うこともあります。使い古しの土でも案外問題なかったりしますが、水はけには注意した方が良いと思います。
水やり
土に植え替えてからは水耕栽培のように水が常にある状態ではないので、適宜水やりをする必要があります。
基本は土の表面が乾いてきてから与えるようにしていますが、乾燥具合は環境により異なるので一概には言えません。
我が家の場合、ベランダに置いていて、夏場でも一日に一回、朝水やりをすれば特段問題なく育っていきます。鉢のサイズも重要ですね。鉢のサイズが小さければ小さいほど水やりの頻度は高くなるように思います。
肥料
肥料は二か月に一回ぐらい、有機系の固形肥料や液肥を与えています。いずれも平均的な配合のものです。液肥には微量元素なども含まれています。
今のところ肥料切れや肥料過多みたいなことにはなったことがありません。
摘芯
特にアボカドを観葉植物として育てる場合、摘芯をすることは重要であると考えています。というのも、摘芯作業をすることで樹形を作ることができるからです。
害虫
アボカドの木にはカイガラムシやコナジラミが付くことがあります。
挿し木
アボカドは挿し木の成功率が非常に低いのだそうです。種からアボカドを育てている場合も、剪定や摘芯などで挿し穂に使えそうな枝が出ることがあるので、いつか実験してみたいと思っています。
接ぎ木
アボカドは一般的に接ぎ木で増やすのだそうです。種から育てている苗は結実まで時間がかかるか結実しないか、らしいのですが、もしも結実することがあったらその木の枝を切り、実生苗に接ぎ木してみるのも面白そうです。いつかやってみたいです。
結実までの年数
種から育てる場合、3年で結実したという話を聞いたことがあります。ただ、一般的に果樹は接ぎ木で育てることの方が多いそうで、種から育てる場合はかなりの年数がかかるのを覚悟した方が良いと思います。
それに、種からだと多くの植物が親の性質を受け継がないので、親にできた実が美味しいからといって、その子の実も美味しいとは限らないように思います。
最後に
種からアボカドを育てる場合、収穫を目指すのも良いとは思いますが、そもそも木自体が南国風で、観葉植物としても楽しめる物なので、観葉植物として育てるのも良いと思います。
それに、アボカドの種は比較的手に入りやすく、実験するような気持ちで発芽させるのも楽しいです。爪楊枝を刺して水に一部を浸けておくだけなので、そんなに手間もかかりません。