はちみつ梅干しがシワシワにならずにできたのでその方法まとめ

自家製の白梅干しからはちみつ梅干しを作ろうとして食べられないぐらいシワシワになってしまったことがある方も多いと思いますが、今年2023年は無事に成功したので、その方法をここに書き記しておきます。

ハチミツ梅干し

自家製ハチミツ梅干し
自家製ハチミツ梅干し

ハチミツ梅干しはその名の通り梅干しを製造する際の材料にハチミツが含まれ、ハチミツの風味および甘味が加わった梅干しのことです。

聞けば、日本では昔ながらの梅干しの消費量が減ってきているそうですが、ハチミツ梅干しならよく食べるという方もいるのではないかと思います。

実際、私はこのハチミツ梅干しが大好き!ですが、ここ台湾ではハチミツ梅干しが売られているのを見たことがありません。

そこで、毎年自分で梅干しを作り、それが成功したらハチミツ梅干しにも挑戦しようと考えはじめて早数年。ようやく成功しました!

ハチミツ梅干しの作り方

ハチミツ梅干しは最初の梅干しを仕込む段階でハチミツを入れる場合と、塩のみで作った白梅干しをハチミツで出来た調味液に再度漬ける方法の二種類があります。

私は後者の調味液を使う方法にしています。理由は白梅干しの方が保存がきくので、基本的には白梅干しで長期保存を目指して梅干しを作り、すぐ食べる分だけ適宜塩抜きしてはちみつ漬けにするためです。すべては保存のためです。

塩抜き

塩抜きする梅干し
塩抜きする梅干し

梅干しの塩抜きは、完成した梅干しを水に浸す作業から始まります。

塩抜きの時間は希望の塩分濃度になるまでですが、12時間×2回の合計24時間で、塩味はかなりなくなります。塩分をそれなりに残したい場合は一晩だけにするなど、時間を調整すると良いです。

塩抜きは後工程のはちみつ調味液に漬け込む段階でシワシワになってしまう現象の予防にも関係がありそうです。一度天日干ししてシワシワになった梅干しにしっかり水分を補給し、最低でもふっくらとした状態までは水に浸しておいた方が良いでしょう。

塩抜きに使う容器はなんでも良いと思いますが、金属は避け、塩分と水分に強い素材のものを使う方が良いと思います。私はプラスチック容器で行いました。塩抜きは常温で行いました。

塩抜きで吸った水がシワシワを防ぐ

塩抜きした梅干し
塩抜きした梅干し

ハチミツ調味液には糖分が豊富に含まれます。そのため、塩抜きした梅干しを漬けこむとその梅干しから水分を抽出し、調味液の量がどんどん増えていきます。つまり梅から水分が出ていることになります。

漬け終わった後の調味液を味見してみたところ、うっすら塩分を感じたので、確実に内部から塩分とともに水分が出てきているものと思われます。

となると、多少の水分が抽出されても大丈夫なように、塩抜き作業の際に水を吸わせることが成功のカギとなると思われます。もっとも、塩抜きすれば自然と水を吸うと思うので、そんなに気にすることではないかもしれません。

作業をしているときの気持ちはあたかもブライニングをしているかのようでした。ブライニングとは肉や魚を調理する前に、調味液に浸しておくことを言います。調味料が染み込むだけではなく、水分を吸わせることで調理後もふわふわで柔らかい食感となり、ぱさぱさになるのを防ぐことができるのだとか。ただでさえ調理をすることで水分が出てしまうので、最初に水分量を増やすという概念のようです。

そう、塩抜きの作業ではありましたが、梅干しもブライニングをしているかのような効果があったのだと思っています。

はちみつ調味液

ハチミツ調味液を加熱しているところ
ハチミツ調味液を加熱しているところ

はちみつ調味液のもっとも基本の材料はハチミツです。しかし、ドロドロの蜂蜜原液に漬けるようなことはしません。多くはハチミツ2:水1ぐらいの割合で割ったものを加熱したものか、みりんなどを用いたものです。今回私は前者で行いました。

水なりみりんなりで薄める理由はおそらく糖分が多すぎることによるシワ寄りを防ぐためだと考えられます。

梅酒にしても梅シロップにしても、糖分が高い状態になると浸透圧の関係で梅にシワがより、どんどんと細っていってしまいます。

今回使用した梅干しの量はおそらく250~300g前後。それに対してハチミツを100g、水を50gで作った調味液を冷まして使用しました。

この調味液の量はもうちょっと多くても良かったなと思っています。味の好みは人それぞれなので、ベストな量を探してみると良いと思います。

調味液に漬け込む

ハチミツ調味液に漬け込んでいる梅干し
ハチミツ調味液に漬け込んでいる梅干し

水やみりんなどで薄めたハチミツ調味液に塩抜きした梅干しを漬けこみますが、漬け込む時間は二日程度、48時間程度で十分でした。

漬け込んでいる間、日に何度か上下をひっくり返したり、中の調味液をゆすったりして糖分に偏りが出ないように気を付けました。梅酒なんかも、糖分が偏ることで底部分にある梅だけがシワシワになったりします。梅干しでも同じことが発生すると考え、できるだけ多く全体をゆするなどして調味液を撹拌させ、糖分に偏りが出ないようにしました。

調味液の漬け込みにはビニール袋を使いました。なぜなら調味液が少なかったことと、ゆすったりしやすそうだったからです。できるだけ袋の中の空気を抜いて縛り、それを冷蔵庫に二日間入れておきました。

前回は水抜き後に一度干しました。上の考え方が合っている場合、干すなどという行為は論外となります。それに前回はハチミツの割合が多い調味液でした。もうシワシワになるべくしてなった感じ。

最後に

ハチミツ梅干しをシワシワにならないようにするためには糖分の偏りを防ぐことと、塩抜きの段階でしっかりと水を含ませることが大切です。

今後も微調整を加えながら、この方法でハチミツ梅干しを量産したいと思っています。