アコウの木をベランダで育てる方法 生命力が半端ない!

我が家には北側の窓の外に植木鉢がおける小さなスペースがあります。普段は使っていないのですが、台風などが来ると水没し、排水が悪いため水がしばらくなくならないために時折チェックしないといけません。

2020年夏、ふと気になってその小さなスペースをチェックしたところ、排水口に何やら植物が生えているのに気が付きました。見た感じ、草ではなく木です。さらにその翌月にはもっと大きな木を東側で見つけました。

アコウの木をベランダで育てる

名前もわからないこの植物、フィカス属のアコウと思われます。「アコウ」でネット検索すると魚の「アコウ」ばかり出てきますが、こちらは「木のアコウ」です。ネットで検索するときは「アコウ 木」がいいと思います。

なお、魚のアコウはハタの仲間で、赤穂(あこう)というと兵庫県の都市の一つで「赤穂義士」が有名ですね。

アコウの木(小)
アコウの木(小) 発見直後

2020年8月に北側で見つけた小さなアコウの木と、9月に東側で見つけた大きなアコウの木の2株をベランダで育てることにしました。

アコウの木(大)
アコウの木(大) 発見直後

アコウの木

アコウの木はクワ科フィカス属に属する木で、別名「絞め殺しの木」とも呼ばれるそうです。気根の生育が旺盛で、寄生した木を「絞め殺す」ことから命名されたようです。

東南アジアのある遺跡ではフィカス属の木を定期的に取り除く作業が行われているらしく、そうしないと遺跡が壊されてしまう可能性があるのだそうです。それぐらいフィカス属は強い。

アコウの木(大)
アコウの木(大) 鉢植え直後

フィカス属は種類がかなり豊富らしく、アコウに近い種だけでも例えばオオバアコウ、ガジュマルなどがあります。観葉植物を調べてみると「フィカス・○○」というような名前の観葉植物も結構ありますよね。ウンベラータとか。ゴムの木と呼ばれる木もこの仲間です。

アコウの木(小)
アコウの木(小) 鉢植え直後

アコウやガジュマルは沖縄では見ることができるようです。

もっと身近な例だとイチジクもフィカス属です。イチジクもものすごくたくさんの種類があるんですよね。最近知りました。

アコウとガジュマルの違い

アコウの木(大)
アコウの木(大)2021年2月

アコウはガジュマルに比べて葉が大きく小判型です。特に葉の付け根が丸みを帯びています。

ガジュマルの葉は両端がすぼまった細長いレモンのような形です。ガジュマルの方がアコウよりも葉が固く、光沢も強いです。

ベランダに勝手に生えてきたガジュマル
ベランダに勝手に生えてきたガジュマル 2023年10月

葉や木自体の質感は非常に似ています。ぱっと見で見分けるには葉を見るのが早いです。

アコウの実

アコウには小さな小さなイチジクのような実(実というか、花らしいのですが、イチジクのように花が外に出てこない植物のようです)ができます。実ができる時期になるとその木の周り一帯が地面に落ちた実だらけになり、それをみんなが踏むものだから汚らしくなります。可能であればよけて歩くのが良いでしょう。

我が家のアコウは、おそらくはそれを鳥さんが食べて、我が家の植木鉢スペースで排泄した際に残されていった種が発芽したものと思われます。

アコウの落葉

小さいアコウは植木鉢に植え替えても何ともなかったのですが、大きいアコウは引き抜くときに根をかなり痛めたのも一因かもしれませんが、植木鉢に植え替えた後に一気に落葉しました。

割いてしまったアコウの木の根
割いてしまったアコウの木の根 鉢植えにしたとき

しかし、アコウの木はかなり生命力が強いようで、回復も早く、あっという間に新芽が出てきて葉が茂り始めました。

我が家では去年の夏から本記事執筆時(2021年6月)までに、目立った落葉はありません。元気です。ってところまで書いてベランダを見たら1枚落葉していました。でもそれぐらい。

アコウの木の置き場所

アコウの木(大)
アコウの木(大)2021年6月

ベランダにいろんな植物を置いていて、もっと大きなベランダがほしいな、もしくはそれこそ畑や屋上ほしいな、とか思っています。そんな状況なので、今のベランダにはそんなにスペースが残されているわけではなく、アコウの木には申し訳ないのですが日当たりの悪い場所に設置させてもらっています。

それでもアコウの木は元気なんですよね。アコウの木の生命力には驚かされるばかり。そろそろベランダの手すりを超えそうです。

フィカス・アムステルダムキングという木があって、非常にかっこいいのですが、それと同じような仕立て方ができないかなと思っています。置き場所は今と同じ端っこで。

樹種が違うので難しいのかもしれませんが、曲げの付いたフィカス・アムステルダムキングは非常にかっこいい!アコウでそれができるのかはわかりませんが、似た感じに仕立てたいなと考えています。

アコウの水やり

ほぼ毎日水やりして大丈夫ですが、乾燥に弱いわけでもありません。多湿にも乾燥にも強い印象です。土が乾いたら水やりをするというペースで問題ないと思いますが、自分は表面が乾燥する前に水やりをしています。それでも元気です。

なお、株の周りの湿度が高いと気根が出やすいです。

最後に

インスタで樹種を同定するのにご協力いただいた方に御礼申し上げます。困ったときにアドバイスいただくと本当にありがたいです。

もとは排水口に芽生えた苗でしたが、日々水やりをしていると愛着がわいてきます。曲げをつける方法はやはり針金を考えているのですが、まだ針金は巻いていません。近々巻くつもりです。

欲張りなもので、気根も活かして樹形を作れないかとか、そんなことまで考えちゃうんですよね。アムステルダムキングって気根でないんでしょうか。実は、アムステルダムキングの実物は見たことがありません。これもインスタで「良い!」と思っただけです。

剪定しても全然余裕、根を割いても全然余裕のアコウ。これからも頑張って育てます。