ベランダで山芋とむかごを栽培する方法

狭い狭いベランダで山芋を育て、むかごと山芋を収穫したお話です。

ベランダで山芋栽培とむかご栽培

お勤め品だった山芋。カビが生えてきていたので土に植えたところ、しばらくして発芽し、一気に成長を始めました。植えたのは5月ごろです。成長速度が本当に速い!あっという間に物干し竿に絡みつきました。よく見ると茎も螺旋状。すごいなぁ。

2020年に育てたときは時期外れだったこともあってか、まったくと言っていいほど成長しませんでした。たしか葉も3枚が限界。2021年は何枚も葉が登場し、茎も長く伸びていきました。特段摘芯などはしていません。誤って折ってしまったことはありますが。

山芋は上に伸びる

絡みつくのは上に向かう棒だけ。横向きの棒には絡みつきません。上へ上へ、という上昇志向のようです。一般社員では満足できない!努力して社長になってやる!そんな芋なのでしょうか。

山芋をベランダで栽培するときは家族の理解が必要

ベランダにはほぼ私しか出ないので、ベランダで何をやっているか家族は知りません。いや、興味もないようなのですが。ですので、好き勝手やっておりまして、例えばこの山芋栽培も勝手に洗濯物干しに巻き付けておりました。いずれは気が付くこともあるだろうと思ってはいましたが、かなり後になってからバレて、ドン引きされました。

とはいえ、洗濯物干しを使うのはほぼ私なので、私がコントロールできていれば問題ないのでは?なんていう勝手なことも思ったわけですが、やはりそこは家族の理解を得ていた方が良かったようにも思います。ベランダは共有部分。ちょっと不動産屋さんが言うのとは意味が違いますけど。

山芋・むかごを植える時期

2021年は5月下旬に入ったころに山芋を植え付けました。もしかしたらちょっと遅かったかもしれません。多くの植物は4月ごろ発芽します。保存状態にもよりますが、山芋も室温で放っておくと4月ぐらいに発芽することがあります。そのため、山芋やむかごの収穫を目指して栽培をする場合、4月ごろに植え付けるのが良いのではないかと思います。

ベランダで山芋を植える場合の植木鉢・プランター

ご存じの通り、一般的な山芋は細く長く伸びていきます。鉢の高さが短いとL字に曲がることになります。単純に考えて、30cmの山芋を作りたいのに高さ30cmの植木鉢では高さが足りません。そのため、かなり高い、深さのある鉢が必要になります。それか、横長のプランターです。ただ、横長のプランターの場合、プランターの底まで芋が到達した後、右へ左へと分岐しながら大きくなる可能性があります。イメージとしては人間の足の指みたいに伸びていくことがあります。

2022年に挑戦したベランダでの山芋栽培の様子
2022年に挑戦したベランダでの山芋栽培の様子

地植えの場合、雨樋などを使って栽培する方法もあるようです。2022年はこれを横長のプランターで再現しようと試みました。結果は大成功。比較的まっすぐな山芋を収穫することができました。

2022年にベランダで収穫した山芋
2022年にベランダで収穫した山芋

むかごの収穫

2021年にベランダで収穫したムカゴ
2021年にベランダで収穫したムカゴ

山芋にはムカゴという、実のようなものが成ります。空中にできる子芋みたいなものです。これを土に植えることで発芽し、さらに芋も採れるのだとか。ただ、山芋は大体1年で3倍ぐらいの大きさに成長するため、直径1.5cm程度のムカゴでは1年後でも4~5cm程度の小さな芋しか採れません。それをさらにもう一年育てて15cm、そこからさらにもう一年育てて50cmと大きくしていくんですね。

さて、そんな空中にできる山芋の実であるムカゴは、蒸したり炒めたり、ご飯に入れたりして食べることもできます。しかし、実は私はいまだかつてムカゴというものを食べたことがありません。台湾にきて初めてムカゴを食べます。

2021年はムカゴご飯にしました。サツマイモご飯の要領でムカゴご飯を作り、食べてみたところ、想像したままの味。というかやはりそこは山芋。小さな山芋ですね。

あいにく日本では食べたことがなく、これが初めてだったので「ああ、秋だな」と懐かしい感じを味わうことはできませんでしたが、秋の味覚を知ることはできました。子供たちにはぜひ覚えておいてもらいたいです。

ということで、ベランダでもムカゴは育てられます。

山芋の収穫時期の目安

枯れた山芋の茎
枯れた山芋の茎

山芋の収穫は、葉が枯れ、土から出ている茎まで枯れたころに行います。一般的には秋から冬に左記のようになるようです。

山芋の茎は中が空洞になっていて、枯れてから茎の部分をつぶしてみるとストローのように潰れます。そうなったら枯れた証拠です。

山芋は連作障害があるらしい

ここ台湾ではいろんな種類の山芋が売られています。中身が白いものもあれば紫のものもあり、さらに大きさも子供のワニぐらいあるんじゃないかと思うような大きいものも市場で見たことがあります。味はやはり山芋なのですが、生食に適すのは日本産のもので、台湾産は生食には適さないのだそうです。確かに生食しているのを見たことがありません。

日本産の物はスーパーや市場でも手に入ります。だから食べたければ買えばよいのですが、育てるのが楽しくて!また、ムカゴはさすがに売られていないので、ムカゴを食べようと思うとどうしても自分で育てるしかありません。

ただ問題は、山芋は連作障害があるということ。連作障害と言っても、まったく育たないわけではない場合も多いと思いますが、いったいどんな風になるのでしょう。2年目のムカゴの収穫量が少なかったのですが、それも連作障害と関係があるのかもしれません。

むかごを種芋として利用する

発芽したムカゴ
発芽したムカゴ

むかごは種芋にもなります。そのため、ムカゴを植えることで新しく山芋やムカゴを育てることができます。ただ、そもそも植えた種芋に対して1シーズンで3倍ぐらいまでしか大きくならないようなので、種芋から売られているくらいの大きさまで育てるには1年では足りず、2年、3年と継続して育てる必要があるようなので、根気が必要です。

最後に

ベランダで山芋を栽培するには蔓をどのように伸ばすかをしっかり計画してから始めた方が良いです。マンションなどでは雨樋などを伝って上階にまで伸びることもあろうかと思います。ですので、それをうまくコントロールする必要があります。

お子さんがいる家庭ではムカゴの収穫が楽しいです!触って簡単にぽろっと落ちるぐらいの時期が収穫期ですが、難しくないので、小さな子供でもできます。ただ、背が高くなると上の方が厳しいですね。それも事前にコントロールした方が良いでしょう。