歴史のある建物には苔がびっしりと生えていたりして、それがまた厳かな雰囲気や独特の重みを感じさせる要因になっていたりするわけですが、この度スーパーで買った植物の根元に苔が生えていたので、それをしばらく育ててみることにしました。
目次
子供のころから苔が好きだった
小学校の課題だったと思うのですが、自宅に生えている苔を持ってくるように言われて、何とか日陰に生えている苔を見つけてそれを持って行ったことを覚えています。
理科の授業か何かだったとと思います。私が見つけた苔はネット検索するとスナゴケというのが似ているように思われ、非常にポピュラーな種類の苔なのではないかと思います。実際、友達の多くが持ってきたのもその種類でした。
しかし、中には強者がいて、教科書にも写真があったクレーターのようなものがある苔を持ってきている友達もいました。確かゼニゴケだったと思います。当時、自分の家では手に入らないものを持ってきた友達がうらやましくてうらやましくて!
自宅にもいろんな種類の苔が生えてくればいいなぁと思ってはいたものの、そもそも学校で苔の仕組みなどを勉強したような記憶があるようなないような、そんな簡単に自宅の庭に都合よくいろんな種類の苔は生えないわけで。
当時からやってみたかったことではあったのですが、簡易的ではありますが、苔の栽培を始めてみました。
苔の種類
苔には先ほど上に書いた通り、スナゴケやゼニゴケなどの種類があります。現在の家でも自宅周りに生えているのはスナゴケが多いようです。でも、ちょっと家から離れるとスギゴケや全く名前のわからない種類の苔が生えていたりもします。
なお、義実家ではゼニゴケの仲間を発見しました!機会があったら義両親に分けてもらえないか聞いてみようと思っています。
ゼニゴケってクレーターのようなものがあるという特徴のほかに、全体の形がアメーバのようだという特徴があります。あれってどこからどのように採種すれば良いのでしょうね。
苔は種類がかなりたくさんあって、それぞれに特徴があるのだそうです。例えば日照条件や水やりなど、その苔にあった方法を模索する必要があります。
一つ共通していると思われるのは、日陰や水分の多い場所に苔は多いということ。それこそ滝のそばには滝のそばに適した生態の苔が生えていますし、つい先日、我が家(マンション)のベランダにも少しだけスナゴケのようなものを見つけましたが、それは直射日光の当たる場所で、でも多少水がたまる場所でした。日光に当てた方が良いタイプもあるんだそうです。
苔の使途
苔は日本庭園や盆栽、また苔テラリウムや苔玉などでも使われます。そもそもその辺に自生している苔も多いです。
苔の増やし方
さて、実際に苔を増やそうといろいろやってみました。苔の種類によっても違うとは思いますが、スーパーで買った植物についていた苔はタチゴケに似たタイプ。
下記二つの方法はいずれも移植先が乾燥しないように注意していました。乾く前に水やり!そうしないと枯れるような気がして、水やりはかなり多めにしていました。
浮遊する粒粒が勝手に飛び火
水を与えると鉢の中にたまった水の表面に小さな緑の粒粒が浮いていて、その浮いていた粒粒を移植したところ、そこにも苔が生えてきたことから、この方法がおそらく一番簡単なのではなかろうかと推測しました。
方法は簡単で、その苔の生えた鉢を苔を増やしたいところに置き、上からたっぷり水をあげて水を溢れさせます。そうすることで水に浮いてきた緑の粒粒が溢れ出て、その降り立った場所で繁殖すると。
苔をカットして増殖
また、ほかにも試した方法があって、それは苔の上部に出てきた比較的新しい芽をハサミで散髪するかの如く切り取り、切り取った部分を苔を増やしたいところにバラまくというもの。これでも繁殖は成功しました。
苔の植え替え
苔を根元から引っこ抜き、それをピンセットや箸で丁寧に移植することで植え替えることができます。多肉植物のように寄せ植えにする感じです。なお、このように移植する場合は、移植する前にいったん水にコケを浸し、虫や余計な土を取ってから移植すると良いと思います。
新たに手に入れたスナゴケの仲間(仮)
先日改めて手に入れた苔は多分スナゴケの仲間。まずは採種して、土の上に置き、水を与え、ビニールで包んでおきました。置き場所はベランダの一番奥で、ほぼ直射日光は当たりません。
直射日光の当たる場所に生えていた苔なので、乾燥には比較的強いのではなかろうかと思っています。でも、乾燥に強いからといって、実際に乾燥させていたら成長もしないように思います。というのも、やはり緑が鮮明な時に成長していると考えたからです。だからできるだけ緑の状態をキープし、新しい芽(?)をどんどん出させるような環境を作りたいと思っています。
とはいえ一切日に当てないというのも良くないのかもしれないので、たまには日光浴をさせると良いかもしれませんね。
ちなみに採取した時はかなり茶色かったのですが、数日置いておいたら緑が鮮明になってきました。苔はやはり緑の方が美しいですね。この鉢を苔でいっぱいにしたら、今度はそれを増やしていく予定です。
日当たりが悪いところで入手した苔(スギゴケ?)
日陰に置いていて、ほとんど直射日光に当てていないのに緑が鮮明な苔があります。もしかしたらスギゴケの仲間かもしれません。
スナゴケとスギゴケを一緒に育てるのは、日当たりの関係で難しいのかもしれません。
苔テラリウムなどを作られている方はいろんな種類の苔を中に入れているように思います。でも、あれってどうやっているのでしょうか。まだまだ勉強が必要そうです。屋外と屋内で育て方も変わるのかもしれません。
ベランダで苔を栽培する際の問題点
これは人から聞いた話なのですが、苔がたくさん生えているところには小黑蚊と呼ばれる小さな小さな蚊のような昆虫が発生するのだそうです。日本語だとヌカカ(糠蚊)の一種のようですが、この虫が結構やっかいで、体が1~2mmしかないので発見も遅れるし、退治するのも困難だしで、とにかく台湾でも嫌われている虫の一つです。それが苔には発生すると。
屋外では苔に虫が付くのはやむを得ない
今のところヌカカは発生していませんが、一時的にコバエが増えたような気はしました。ただ、それはその近くで有機肥料を蒔いていたからかもしれません。
そして、目を凝らしてみていると、小さな虫がコケの中をうごめいていることに気が付きました。見ていて気持ちの良いものではありません。それこそ1mm程度のものや、太さ0.5mmで長さが3mmぐらいの半透明のうじむしっぽいのもいます。
そもそも虫が付いていること自体があまり気持ち良いものではないのですが、ベランダなどの屋外で育てる場合はやむを得ない部分でもあるように思います。実際、プランターの中にもたくさんの虫がいますし。
自然に生えているコケなどを手に入れて育てる場合、この虫問題は避けて通れないそうです。
苔テラリウムに虫はありえない
困るのは室内で観賞する苔テラリウムですよね。苔テラリウムで苔を使う場合、可能な限り虫のいない苔を使いたいです。ですので苔テラリウムを作る場合は、そういう虫のいない苔を購入する方が良いと思います。
または、すでに虫がいるとわかっている苔を使うなら、殺虫剤を使用するほかないでしょうね。今は苔テラリウムを作る予定はないので、いずれ改めて考えますが、その際は殺虫剤を検討すると思います。
苔テラリウムに虫が入る理由
虫が存在しうる環境で、蓋をせずに苔テラリウムを置いておくと、あっという間に卵を産まれていしまい、ウジ虫が徘徊する苔テラリウムが出来上がってしまいます。
蓋大事です。私はキッチンペーパーと輪ゴムで通気性のある蓋としたりすることもあります。
苔に付く虫の駆除
水で洗うとかいろんな方法があるようですが、密閉した容器の場合、虫は息苦しくなるためか壁をよじ登ってきます。そこをすかさずティッシュなどで一網打尽にするという方法があります。
土の中に潜り込んでいるウジ虫すべてが一度で駆除できるとは思いませんが、何度か続けていると見かけなくなります。
最後に
ネット通販を見ると苔が売られていますね。目的の苔がなかなか手に入らない場合はネット通販も良いかもしれません。
私は我が家のベランダに苔を充実させたくて、今、少しずつ増やしているところです。