木工用ボンド『タイトボンド3(Titebond III)』で木材を接着

木工用ボンドと言えばコニシの白い木工用ボンドが日本では有名ですが、台湾在住のためそれが簡単には手に入らず、代わりになるものを探す中でタイトボンド3というのに出会ったのでその記録です。実際に使ってみた感想なども書きます。

木工用ボンド

以前、台湾を代表するお弁当の一つである池上飯包を紹介しましたが、その池上飯包に使われている弁当箱が木製で、その木の弁当箱を再利用できないか考え続けていました。

そのまま洗って使おうとしても、一度濡れてしまうと反りがひどいため使用に耐えるものではなくなってしまいます。そこで複数のお弁当箱を重ね合わせ、それを接着することで反りを打ち消し、木材として使用できる状態になるのではないかと考えました。

しかし、そんなお弁当箱を接着するためには木工用ボンドが必要になるわけですが、どこを探してもコニシの木工用ボンドは見当たりませんでした。

そこで、木工系YouTuberの方が良く使っているタイトボンド3(Titebond III)というのを探すと、ネット通販で販売されていることに気が付きました。早速入手して使用してみることにしました。

タイトボンド3(Titebond III Ultimate)

タイトボンド3(Titebond 3 Ultimate)
タイトボンド3(Titebond 3 Ultimate)※小分けパック

今回入手した木工用ボンドはタイトボンド3と呼ばれるもので、その特徴は以下の通り。

  • FDA(アメリカ食品医薬品局 Food and Drug Administration)の認可を受けているため、間接的な食品との接触も可能。
  • 有害ガスを発生しない。
  • 使用温度8.3℃(47℉)以上
  • ASTM D4236に適合しており、美術品や工芸品に安全に使用できる
  • オープンタイム8~10分(最高の接着力を発揮する、貼り付けるまでの時間)
  • 屋内・屋外の両方に適用
  • 高い防水性能(ANSI/HPVA(米国規格協会/米国広葉樹合板ベニヤ協会) Type I)
タイトボンド3(Titebond 3)を木材に塗ったところ
タイトボンド3(Titebond 3)を木材に塗ったところ

なお、タイトボンドは1と2、それから3がありますが、メーカーとしては、比較的低温での使用やANSI/HPVA Type Iに定義されるような高湿な室外での使用はもとより、室内での使用でも長いオープンタイムがあるためタイトボンド3がおすすめだとしています。※上記の特徴はタイトボンド3のものです。

なお、ゴム系(ラテックス系)接着剤はオープンタイムに定められた時間放置してから接着した方が接着強度がしっかり得られるそうですが、ゴム系以外の接着剤におけるオープンタイムは単に接着可能時間を表すそうです。

接着して強度を増した池上飯包の木箱から作った木材
接着して強度を増した池上飯包の木箱から作った木材

実際に接着剤を両面に塗ってから放置せずにすぐ貼り付けたのですが、しっかりと濡れていた部分はしっかりと接着できていました。一部塗が甘かったところがあり、そこは当たり前ですが接着できていませんでした。接着剤が付いていないところは当然接着できません。

まな板にはTitebond3 Ultimate

タイトボンドのメーカーFranklin Internationalは、調理に使うまな板にタイトボンド3の使用を推奨しています。

その理由は有害ガスを発生しないことと、ASTM(世界最大級の民間規格制定機関ASTM International(※旧称「米国材料試験協会 (American Society for Testing and Materials)」)による規格)D4236に適合しているからです。

FDA(アメリカ食品医薬品局 Food and Drug Administration)の認可も受けているため、間接的な食品との接触も可能だとしています。

タイトボンド3が乾いたときの色と固さ

乾燥したタイトボンド3(Titebond 3)
乾燥したタイトボンド3(Titebond 3)

タイトボンド3は乾くと薄茶色になります。コニシの木工用ボンドがスタンダードだと思っていた私にとってこの色はなかなかに衝撃的でした。

池上飯包の木箱をきれいにしてから接着しているところ
池上飯包の木箱をきれいにしてから接着しているところ

触ってみるとザラザラというか、結構な硬度を持っています。滑らかな表面とは言いがたいですが、これもタイトボンド3の特徴なのでしょう。

ナイフや紙やすりで削れる

乾いたタイトボンド3をナイフで削ってみたところ
乾いたタイトボンド3をナイフで削ってみたところ

試しにタイトボンド3が乾いたところをナイフで削ってみたのですが、意外と固いです。カピカピに固まったお米ほどの硬さはありませんが、コニシの木工用ボンドほど柔らかくはありません。

紙やすりで削ってみたタイトボンド3が乾燥した部分
紙やすりで削ってみたタイトボンド3が乾燥した部分

タイトボンド3が乾燥した部分を試しに紙やすりで削ってみたのですが、どうやら無事に削れていたようです。これは、それなりの硬さがあるからだと思います。サンドペーパーで削れるのは使い勝手がいいですね。

最後に

タイトボンド3をネットで買った理由はいくつかあります。一つ目は近所で強い接着力の木工用ボンドが売られていなかった(見つけられなかった)ことと、もう一つはFDA(アメリカ食品医薬品局 Food and Drug Administration)の認可を受けていることです。今、私が作りたいと思っているのは木製のお弁当箱で、できるだけ安全なボンドがいいなと考えました。

他にもいろいろ使えそうなボンドなので、いろんな場面で使っていこうと思っています。

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