以前里芋と間違って買ったタロイモをベランダで育ててみることにしました。土に埋めたところ、無事に芽が出て育ってきたのでここまで行ってきたことを書き記します。
目次
タロイモをベランダで育てる
タロイモとは里芋などを代表とする英語でTaroと呼ばれる芋の総称で、台湾ではスイーツなどに加工されて食されることが多い芋としても知られています。
里芋もタロイモの一種ではあるのですが、今回は日本でよく知られているような里芋ではなく、台湾のタロイモをベランダで鉢植えにして育ててみました。
台湾のタロイモ
台湾のタロイモは日本の里芋などと違い、粘りが弱く、どちらかというとホクホクとした食感で、粉感が強く、且つ紫の繊維が目立つという特徴があります。火鍋などに入れられることも多いタロイモは、台湾では大人気の食材の一つです。
もっともメジャーな品種は「檳榔心芋」と呼ばれるもので、里芋のような小ぶりな芋を食すのではなく、主に親芋を食すタイプのタロイモです。そのため、スーパーで売られている姿も日本でよく見る里芋のようなサイズではなく、長さ10cm、直径5cm以上はあるものが多いです。
今回栽培に挑戦しているタロイモの品種は不明ですが、小ぶりの芋仔と呼ばれる、見た目が日本の里芋に似ているタイプの芋でした。いわゆる子芋かな?と考えました。
タロイモの芽出し
タロイモは冷暗所で保管しているだけで芽や根が出てくることがあります。実際我が家でもタロイモを放置していたら根が出てきてしまっていました。
土に直接植えても芽が出てくることがあります。今回、少し根が出てきたものを土に植えて、育てていくことにしました。
タロイモの植え付け
芽が出る方(平べったくなっている方)を上にして15cmぐらいの穴を掘り、そこにタロイモの種芋を入れ、種芋の一番上からさらに5cmぐらい土がかぶるようにしました。
タロイモの発芽
土に植え付けることで発芽します。発芽は葉が丸まったような突起状のものが出てきて、その後葉が展開していきます。
発芽までの日数
植え付けたのが12月初旬、そして発芽したのが1月初旬でした。発芽までの日数は約30日、おおよそ一か月で発芽しました。
発芽率
今回3個植えて2個発芽したので、タロイモの発芽率は2/3(約66%)でした。
タロイモの水やり
台湾では里芋を栽培するとき、水田でタロイモを育てるケースと、水を貯めない一般の田畑で育てるケースがあります。
そのことから考えるに、水やりはそんなに神経質にならなくてもよさそうです。水がたくさんある環境でも栽培できるし、乾燥した環境でも作れるのでしょう。
水田で作ったか一般の畑で作ったかで収穫物の食感が異なるという話もありますが、今回はベランダ栽培なのであまり気にせずに栽培することにしました。
考えた結果、他の植物と同様に土の表面が乾燥してきたら水を与えますが、その乾燥の見極めを他の植物よりも甘々にすることにしました。具体的には、ちょっと乾いてきたらすぐに水を与えるようにしています。カラカラにはならないようにしています。
地植えならわかりませんが、ベランダでタロイモを育てる上で水やりは必須です。
タロイモをベランダで育てる際の鉢
ベランダでタロイモを栽培するには植木鉢やプランターが必要になります。
今回私がタロイモ栽培に使用したのは我が家にある一番大きな10号程度の植木鉢です。あまり通気性が良いとは言えない鉢ではありますが、タロイモならむしろベストかもしれません。
市販されているタロイモのサイズを考えると、本当はもっと大きな鉢に植えたかったのですが、すぐに用意できなくて10号の鉢にしました。
タロイモに肥料は必要?
タロイモは肥料を使って栽培されます。肥料切れになると汚斑病などの病気の一因となることもあるそうです。
タロイモの元肥は?
畑栽培のタロイモの元肥は成分が平均的に含まれている有機質肥料を使います。まずは全体的な生長を促す目的と思われます。水田栽培の場合は窒素多めの肥料を使うこともあるそうです。
今回のベランダタロイモ栽培にあたり、特段元肥は入れませんでした。当時、あまり重要だと考えていませんでしたが、今思うと元肥を入れておけばよかったと思っています。
タロイモの追肥は?
畑栽培のタロイモに追肥をする場合、窒素多めの有機肥料から初めて、その後成分が平均的な有機質肥料に変えるそうです。
- 定植1ヶ月後:窒素多めの有機質肥料
- 定植2か月後:窒素多めの有機質肥料
- 定植3か月後:窒素多めの有機質肥料
- 定植4か月後:成分が平均的な有機質肥料
- 定植5ヶ月後:成分が平均的な有機質肥料
このほか、毎月微量元素などの肥料を葉面散布すると良いそうです。
水田栽培の場合は収穫前にカリを中心とした肥料に切り替えるようですが、一般の畑栽培の場合、カリ中心に切り替えないようです。もちろん、農家さんによってやり方は異なると思います。
我が家は植木鉢を使った通常栽培であることと、そもそもカリ中心の肥料を持っていないため、平均的な有機質肥料を中心に追肥していくことにしました。
タロイモは病気になる?
我が家のタロイモには汚斑病かモザイク病に似たような症状があらわれています。
病原菌の感染による軟腐病や茎腐病になる可能性もあるそうで、さらに水はけが悪いと根腐れすることもあるそうです。水田でも栽培されるくらいなのに、根腐れすることもあるんですね。
タロイモの汚斑病対策
汚斑病の場合は肥料不足の可能性があります。タロイモって結構肥料を食うのかもしれません。しっかりと追肥をすることにしました。
タロイモのモザイク病対策
モザイク病の場合は虫が媒介している可能性があるので、虫対策を強化します。例えば我が家ではニームオイルを希釈したスプレーを使用しています。
最後に
ちょっと病気が心配ではありますが、茎などを見ても比較的元気そうに見えます。収穫は夏か秋ごろを予定していて、これからしっかりお世話していこうと思っています。