ポインセチアはどうしたら赤くなるの? 短日処理の方法まとめ

ポインセチアと言えば冬が見ごろの植物ですが、その理由は赤をはじめ、あの鮮明な葉の色にあると言っても過言ではありません。今回はその鮮明な色を出す短日処理について書きました。これを見れば、実際に私が実践した短日処理の仕方、方法がわかります。

ポインセチアの短日処理

短日処理1か月経過したポインセチア
短日処理1か月経過したポインセチア

ポインセチアの特徴でもある赤い葉は、日照時間が短くなったことを感じ取って葉の色が変化したものです。それを人工的に実現するため、9月中旬ぐらいから短日処理というのが行われます。つまりポインセチアの葉を強制的に赤くする作業がポインセチアの短日処理です。

ポインセチアの短日処理の方法

ポインセチアの短日処理は、1日に12時間ほどポインセチア全体を段ボールなど(段ボールで包んだ後、さらに毛布やタオルなど)で包み、完全遮光して実現します。夕方から翌朝ぐらいまで真っ暗な環境を作ることで、日照時間が短くなったとポインセチアに錯覚させるためです。

なお、短日処理をしているときも昼間は光を当てた方が良いらしく、光を遮断するのはあくまでも夕方から翌朝までとなります。

私が実践しているポインセチアの短日処理の方法

夕方の4時から5時の間に、ベランダから室内の真っ暗な物置に取り込み、朝の7時前後にまたベランダに出して日光に当てます。段ボールやタオル、毛布は使用しておりませんが、真っ暗な環境が用意できれば問題ないです。

ポインセチアの短日処理はいつから始めれば良いのか

ポインセチアの短日処理は目標となる日から逆算して2か月ぐらい前から開始します。11月中旬~下旬を目標とする場合、9月中旬、可能であればもう少し早く始めると良いです。環境によって短日処理の期間は左右されるので、初めての場合は少し早めに開始すると良いと思います。初めての時、私は9月に入ってすぐに開始しました。

ポインセチアの短日処理最中に取り込み忘れた場合

ポインセチアの短日処理を開始しているにもかかわらず、うっかり短日処理、つまり暗くする作業を忘れてしまった場合、それまでの作業がリセットされ、それまでの努力が無に帰すそうです。ただ、これは実際にやったことがありません。不安な方はアラームを設定したり、その時間にどうしても家にいないなら家族にお願いするなどする方が良いでしょう。

ポインセチアの短日処理最中に外へ出し忘れた場合

ポインセチアの短日処理を開始しているにもかかわらず、うっかり短日処理をしたまま、つまり暗くしたまま日光に当て忘れてしまった場合、1日程度なら特段影響は大きくないようです。というのも、短日処理は日照時間を強制的に短くする作業なので、まったく日光に触れない分には昼間の分の光合成ができないだけで、短日処理自体にはあまり影響しないようです。とはいえ、植物ですので、朝になったら忘れずに日光に当てた方が良いと思います。そうしないと発育に影響が出るのではないかと思います。

ポインセチアの短日処理を開始してから下葉が落ちる

時期的な物もあるのかもしれませんが、短日処理を始めたころ、上の新しい葉はどんどん赤くなっていったのですが、逆に下の方にある古い葉は黄色くなって落ちていってしまいました。

どうやらこれは、日照不足による症状のようです。短日処理で極端に日照時間が少なくなったことが招いた結果だったようです。つまり、日照時間は短すぎてもダメで、長すぎてもダメということになります。

ポインセチアの短日処理は実は簡単

ポインセチアの短日処理をしたことがなかったときは不安がいっぱいでしたが、実際に短日処理をしてみた感想を述べるなら、ポインセチアの短日処理は非常に簡単です。決めた時間に取り込み、決めた時間に取り出すだけです。

ただ、毎日のルーティンとはいえ、忘れないようにする工夫は大切です。また、極端に日照時間が短くなりすぎると下葉が落ちる可能性があります。不安な方はアラームなどをうまく活用しましょう。

ポインセチアの短日処理のため室内に入れる

ポインセチアの短日処理は室外でも室内でも、要するに真っ暗な環境が用意できれば問題ありません。真っ暗な環境を用意するのに室内が都合よい場合は室内でやれば良いと思います。例えば我が家では普段あまり人が開け閉めしない小さな物置のようなスペースが真っ暗になるので、そこに置くことにしました。

スマホアプリで照度を測ることができるものがあったので使用してみたところ、その真っ暗な部屋は0ルクスでした。9月初旬、我が家のベランダは夕方5時に700~800ルクスあったので、そう考えると差は大きいです。

ポインセチアの短日処理の期間

短日処理を開始してから50日経過したポインセチア
短日処理を開始してから50日経過したポインセチア

ポインセチアの短日処理は時間がかかります。ただその期間は1か月と言われたり1か月半と言われたり、はっきりしません。自然の物なので、環境にかなり左右されます。

9月初旬に開始した場合、我が家の環境では10月初旬ですでにいくつかの葉が赤くなっていました。しかし、まだまだという印象。これが1か月ぐらい経っても赤い葉が見当たらない場合もあるようなので、少し余裕を持ったスケジューリングが大切です。

ポインセチアの短日処理の期間の目安は2か月です。個人的な意見としましては、左記のように考えています。

ポインセチアは短日処理をしなくても自然に赤くなるのか

沖縄などに生える大きなポインセチアの写真を見ると、一部の葉が赤くなっています。また、台湾でも実際に放置されたポインセチアが自然に赤くなっています。これらのことから、短日処理をしなくても赤くなる場合もあると言えそうです。

ポインセチアは日照時間が短くなれば赤くなります。だから短日処理を忘れても、条件がそろえば赤くなっていきます。ただ、これは環境に左右されるため、短日処理をした方が確実です。

なお、短日処理をしないで放置しているポインセチアは、短日処理をしているものと比べ、当然ながら赤みが弱く、むしろ全く赤くありません。やはり短日処理をした方が確実です。

ポインセチアは短日処理をすると緑の葉が赤くなる

短日処理をして変色し始めたポインセチアの葉
短日処理をして変色し始めたポインセチアの葉

ポインセチアの短日処理をしたことがなかったときは、てっきり新しく出てくる葉が赤いものになり、どんどん赤い葉に入れ替わるのだと思っていましたが、そうではなく、短日処理をすると、既存の緑の葉が赤く変色します。少しずつ変色していく姿を見るのも楽しみの一つです。

ポインセチアの色づき方

短日処理を開始したポインセチアは、既存の葉の葉脈の色がジワリジワリと赤くなっていき、そこからは全体が赤黒くなっていき、そして最終的には鮮明な赤になります。ある程度既存の葉が赤くなってからは、新しく生えてくる葉も赤いものになります。

最後に

ポインセチアを手に入れ、冬から春、夏と栽培を継続したならば、ぜひ短日処理にも挑戦すると良いと思います。真っ暗な環境が用意できれば、意外と簡単に短日処理は実現できます。