電子レンジの普及率が低い台湾 現地で聞いた理由と考え方

台湾の電子レンジ普及率は低い、そんな話を聞いたことがある方も多いと思います。実際、私も台湾在住者ですが、我が家にも電子レンジはありません。その理由を現地で台湾の方に聞きました。

台湾の電子レンジ普及率

2020年の調査では台湾の電子レンジ普及率は43.6%だったそうで、これは中国における87%にも大きく劣ります。日本はというと、2009年の時点ですでに97%の普及率だったそうです。

政府発行のデータを見てみると、電子レンジの普及率は国の先進度合いバロメータにもなっているようで、先進国は電子レンジの普及率が高い傾向にあるのだとか。

じゃあ台湾は?となりますが、台湾の事情はちょっと特殊だったりもします。電子レンジの使用が禁止されているわけではありません。

電器屋ではレンジ機能を搭載したオーブンレンジなどが売られていて、買っている人もいるはず。ただ、レストランなど以外では見たことがありません(といっても他人様の家のキッチンを見ることは非常にまれ)。周りの人に聞いても電子レンジは無いという回答が半分ぐらいでしょうか。

業界的には電子レンジの普及率は上がっているという認識でいるようで、レンジ機能の使用不使用にかかわらず、普及率の上昇は大きな一歩であるという認識もあるようです。

電子レンジの利用方法

ちなみに中国における普及率は87%ですが、実際にレンジ機能を利用している家庭は15%のみなのだそうです。オーブンレンジなどで、加熱機能を使ってご飯などを温めるようです。そうなるとレンジの機能を使いこなしていないことになりますが、その辺はもしかしたら台湾も似ているのかも。

台湾の電子レンジ売り場周りを見ると、純粋な電子レンジはほとんどなく、基本的にオーブンレンジ。また、レンジ機能のないオーブンなどもよく売られています。

しかも、電子レンジの機能を前面に打ち出した広告などを見ることはなく、オーブン機能を使えば様々な料理ができるという謳い文句で売られているケースが多いようです。

つまり、電子レンジの利用方法というよりも、オーブン機能の多岐にわたる利用方法を宣伝し、それに魅力を感じて購入する方が多いのではないかと思います。

そもそもの電子レンジの食材を温めるという機能はもはや忘れ去られている感すらあります。

一応通常の電子レンジも売られている

なお、まったく純粋な電子レンジが売られていないのではなく、あることはあります。ただ、あれは誰が買っているのでしょうね。

電子レンジを使わない生活とは

先日、ある台湾の方に話を聞きました。電子レンジがないならどうやって残り物などを食べるのかという質問した際の回答が「捨てる」だったんです。冷蔵庫に保存などしない。食べきれなかったら捨てるという何とも明快な回答。

そもそも、捨てるのは実際もったいないからできるだけ食べきれない量のものは買わないようにする(台湾では自炊より外食が多い)、ということでした。

なるほど、とも思いましたが、これも習慣の違いだなぁと思いました。なにせ自炊するとどうしても残りますから。あれ?私だけ?

なお、台湾の賃貸住宅の中で特に単身者向けの物件にはキッチン設備がなく、料理禁止の物件が多く、必然的に外で食べることが多くなるという事情も関係していそうです。私も台湾で初めて物件を探した時に驚きました。料理できないのかぁ…と。

また、台湾の方が電子レンジを使わない現実的な理由としては以下の二つがあります。

理由1.電子レンジの代わりに『電鍋』

台湾は少々事情が違うと書いたのは、台湾には大同電鍋があり、それをフル活用する家庭が多いからです。大同電鍋を使えば食材を温めることができます。非常に便利で、台湾における普及率は一家に一台を超えると言われています。

日本では会社で社員が休むスペースに電子レンジがおかれていたりしますが、台湾の場合はそこに大同電鍋がおかれていると考えればなんとなくわかるでしょうか。もちろん家庭にもあります(我が家にはありません)。

蒸す、保温する、加熱するが1台でできる、というのが大同電鍋の特徴。さらに言えば、電磁波を使用していないというのも台湾の方に支持されているポイントでしょう。これさえあれば電子レンジなんていらない、ご飯を温めるだけの商品はいらない、ということのようです。ここが中国とも違うところ。

なお、電鍋は大同社の物以外にも売られていますが、台湾で電鍋と言えばやはり大同社のものがメジャーです。

理由2.電磁波が体に悪いと考えている

台湾の方に電子レンジを使わない理由を聞くと、「体に悪い」という理由が大半でした。ちょっと漠然としているので詳しく聞くと、「目に見えないものが食品の中に入るのが怖い」ということでした。一部の人は電子レンジの普及率と癌患者の増加傾向には相関関係があると言う人もいます。

台湾で生活していると、健康に対する様々な「悪」を目や耳にします。電子レンジも体に悪いからダメというのは、少数派意見ではなく、多数派意見のように感じます。

明らかにフィクションで、ネタばらしもされている不可解な情報についても、触らぬ神に祟りなしということでとにかく「あれはやめなさい」「これもやめなさい」と言われます。いや、ネタばらしされとるやん、と思うこともありますが、それぐらい健康には気を使っている方が多いということ。

少し話が脱線しますが、輸入する果物や野菜、加工食品に含まれる農薬の量などの基準が台湾は非常に厳しいです。よくニュースで「○○国から輸入した食品△△に、基準値を上回る農薬が発見されました」などと言っています。

まとめ:台湾の電子レンジ普及率は低い

電子レンジ使うな、ケータイを枕元に置くな、塩を減らせ、砂糖摂るな、冷たいものを食べるな、野菜食え、などは私が日常的に言われていることなのですが、電子レンジはやっぱりほしい。

最近は少しずつ電子レンジを所有する家庭が増えているようですが、それでも「電子レンジは体に悪い」という意見はまだ聞かれます。

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