スマホカメラはズームができるカメラとズームができないカメラがあります。ズームができないカメラのみを搭載したスマホでも、クロップするとズーム(拡大)するのと似た効果になります。
今回はクロップズームについて書いていきます。
目次
スマホで写真撮影
スマホにはかなり優秀なカメラが付いているので、私なんかはもう写真撮影はスマホが主流になっております。一眼も持っておりますが、それでもスマホを使うことが多いです。
そんなスマホによる写真撮影で、撮影した写真がどうも広範囲を写しすぎていて、一部分だけにしたいと思ったことは無いでしょうか。
撮影する段階なら希望部分のみを撮影する方法はいくつかあります。
- 被写体に近づく(必要なら逆に離れる)
- レンズを交換できるなら最適な焦点距離のレンズに交換する(スマホではカメラの切り替えなど)
- ズームレンズならズームして最適な焦点距離で撮影する
- デジタルズームを利用する
- カメラアプリ内のクロップ機能を利用する
撮影後なら以下の方法があります。
- 編集ソフトなどでクロップする
これらの方法を使うことで、撮影範囲を変えることができます。
クロップズームとは
クロップもしくはクロップズームとは、写真全体から一部分のみを切り抜くこと。例えば隅の方に邪魔なものが移ってしまっていても、真ん中だけを切り抜けば邪魔なものが移っていない写真になります。
クロップするとどうなる?
クロップすると写真のサイズが小さくなります。ズームをしたときも写る範囲は狭くなるので、同じような効果があります。
クロップズームを使うと焦点距離が変わる?
クロップズームは切り抜きです。そのため、あたかも焦点距離の違うレンズで撮影したかのような見た目になることがあります。
しかし、クロップズームはあくまでも切り抜いたもので、焦点距離の変更を疑似的に行ったんすぎません。
そのため、焦点距離の違いによる被写界深度の違いはクロップズームでは全く反映されません。
普通、同じセンサーサイズなら焦点距離が大きいほど被写界深度は狭くなり、背景ボケ、前景ボケが出やすくなります。クロップズームを用いたときはそのような効果は表れません。
クロップしたときの画素数
クロップは切り抜きになるので、当然画素数が少なくなります。
以前所有していたASUSのスマホZenFone 3で普通に撮影した写真は16.3MPでしたが、クロップをするたびにこの画素数が小さくなりました。
クロップズームのデメリット
画素数が小さくなると、画質も粗くなります。そのため、極端なクロップズーム、例えば写真全体の小さな一部分のみを切り抜くと、拡大した時などにその粗さが気になることがあります。
クロップズームのメリット
クロップズームを使えば被写体にもっと近づいたような写真が出来上がります。
撮影後でもソフトやアプリを使えばクロップできるというのも一つのメリットかと思います。
そして、場合によっては写真全体の中で被写体をどこに配置するかを調整することができる場合もあります。例えば真ん中に被写体が移っている写真の左上から中央右下までを切り抜けば、被写体が右下に配置された写真の出来上がりです。
クロップズームとデジタルズームの違い
クロップズームとデジタルズームはどちらもズームの仲間ですが、若干の違いになります。
画像を切り抜いているのがクロップズームで、1つ1つの画素を大きく拡大表示しているのがデジタルズームです。
クロップズームもデジタルズームも基本的には同じような効果になります。方式が違うだけです。
撮影後の編集ではクロップズームが使われることが多く、撮影時にはデジタルズームが使われることが多いです。
クロップズームの限界
私はウェブサイトやSNSに写真を載せるために写真撮影をすることが多いです。
上記の用途でどこまでクロップして平気か考えてみたところ、実際に0.4MPぐらいのサイズになるとかなり粗いのですが、なんとかそれでも見られる(いいね!ももらえる!)ことがわかりました。
0.4 MP/ 16.3 MP。画素数の比率で言えば約1/40でしょうか。縦横比では約1/6程度です。つまりデジタルズーム6倍になるでしょうか。
ASUSのスマホZenFone 3のレンズは焦点距離が35mm換算で約27mmだそうなので、6倍は約162mm的な扱いということでしょうか。
超解像度モードとクロップズームの併用
スマホカメラの中には超解像度モードなどと呼ばれる、複数の写真を合成して解像度を高めるモードが搭載されていることがあります。私の所有していたASUS ZenFone3にも搭載されていました。
超解像度モードで撮影した写真は通常撮影したものよりも大きい写真になります。そのため、同じ範囲を切り取っても(クロップしても)、画素数の多い状態で切り抜くことが可能です。
そのため、通常撮影した写真を切り抜くより、超解像度モードで撮影した写真を切り抜いた方が、きれいな写真になります。
ただ、問題は超解像度モードは撮影に時間がかかったり、手ブレしやすいために固定が必要だったりするので、用途を選ぶモードです。
まとめ
ズームができないスマホカメラでもクロップを使うとそれっぽくなります。
ただし、解像度が落ちるので画像の劣化具合を確認しながらクロップした方が良いです。