家で作る冬瓜スープ!今回のレシピとバリエーションなど

家で冬瓜スープを作ったのでその時のことを書きます。

ウリ科の冬瓜

冬瓜と言えば、ウリ科植物の中でもひときわ大きなことで知られる野菜で、食用として多くの人に楽しまれている野菜でもあります。

私の住む台湾でもそれは同じで、多くのレストランで供されるスープには冬瓜が入っていることも多くあります。

煮たものはぱっと見大根のようにも見えることもありますが、大根よりもはるかに軟らかいのが冬瓜の特徴です。とろりと口の中で溶けていく柔らかい野菜です。

冬瓜茶

台湾では冬瓜茶というのが人々に親しまれています。これは冬瓜と黒糖などを煮詰めて作った飲み物で、いわゆるドリンクスタンドでも売られていますし、スーパーでは冬瓜茶の素が売られていて、その素と水を煮詰めればすぐにおいしい冬瓜茶ができるというものです。

冬瓜はスープ以外にも利用方法があります。今後冬瓜茶も機会があれば作ってみたいと思っていますが、今回は冬瓜スープの話です。

シーズン

冬瓜は夏野菜なのだそうです。あれ?でも冬でもスーパーに並んでいるような?それに冬の瓜と書いて冬瓜なのに夏なの?とも思いましたが、ウリ科の植物やキュウリやスイカ、ヘチマなども収穫期は夏です。そう考えたら当然という気もしてきます。

なんでも、冬瓜は皮が固いこともあり、夏に収穫してから長期の保存が可能で、冬まで保存しておくことが可能なのだとか。だから冬瓜と呼ばれているんですね。冬に採れる瓜ではなく、冬まで保存できる瓜ということでした。

人気の冬瓜スープ

冬瓜スープは台湾で大人気です。ほんとうに多くのレストランでスープと言えば冬瓜スープと言わんばかりにいつも出てきます。

お弁当屋などに行けばそれが無料で提供されていたりもします。冬瓜はそれぐらい多くの方に親しまれている、人気のスープです

冬瓜スープの作り方

冬瓜スープ
冬瓜スープ

冬瓜スープは非常に簡単に作れます。以下に今回私が実践した作り方のレシピを記録しておきます。

材料

材料は至ってシンプルです。しいて言うなら豚の背骨は売られていないスーパーもあるかもしれません。極端なことを言えば、豚系のスープストックでも代用できると思います。

  • 冬瓜 400g
  • 豚の背骨 300g
  • 新生姜の千切り 30g
  • 水 500g
  • 塩 3~4g

冬瓜

カットした冬瓜
カットした冬瓜

近所のスーパーで冬瓜の輪切りが売られていました。冬瓜は一つ丸ごと購入するとかなりの量になります。大量に作る場合を除き、冬瓜スープのみを作りたい場合に、輪切りが売られている場合は輪切りを購入した方が扱いやすいです。

もう11月も末ですが、台湾では問題なく手に入りました。もしも輪切りが手に入らずにやむなく丸々一個の冬瓜を手に入れた場合は皮を剥いて切った後の状態で冷凍する方もいるようです。

冬瓜スープは優しいスープであると感じております。そのため、好みにもよりますが、塩分濃度は控えめに作っています。

塩を入れる時はたった1gの違いでも顕著に塩加減が変わるので、少しずつ味を確認しながら入れていく方が良いと思います。今回はおおむね全材料の0.2~0.3%の塩分を加えました。一般的にはかなり少ない量だと思います。

透明になった冬瓜
透明になった冬瓜

なお、塩分は時間が経つと材料に吸収されていきます。そのため、作った直後もおいしいですが、塩を入れてから追加で保温しておいてから食べた方が味がなじんでさらにおいしくなります。

もっとも、時間が経つと冬瓜は少しずつ煮崩れていくので、適度なタイミングで食べると良いでしょう。

手順

灰汁を取りながら煮込む
灰汁を取りながら煮込む

豚の背骨を水から煮て、一度沸騰させてから汚れを取り、再度炊きなおす方が雑味が減って良いそうなのですが、家庭レベルでは面倒だったこともあり、そういうのは抜きにしました。

  1. 水から豚の背骨を20分煮だす
  2. 冬瓜の皮、ワタ、種を取り除き、一口大に切る
  3. ショウガを千切りにする
  4. 鍋に全材料を入れ、ヒタヒタになるように水(分量外)を追加する
  5. 沸騰したら保温鍋に入れて、冬瓜が透明になるまで保温する
  6. 冬瓜が透明になったら味見をしながら適度な量の塩を入れ、味がなじむまで保温したら完成

バリエーション

スープの部分や材料を変えるだけで、いろんなバリエーションの冬瓜スープを作ることができます。

豚骨風のスープ

豚の背骨
豚の背骨

今回は豚の背骨を使ったスープで、具が冬瓜という形でした。そのため、いわば豚骨冬瓜スープとでも言いましょうか、非常に中華スタイルな冬瓜スープとなりました。

千切りにしている生姜
千切りにしている生姜

台湾ではこのスタイルが最も一般的であると感じます。台湾風の冬瓜スープが飲みたいなら今回のレシピを参考にすると、それっぽいのが作れると思います。

他のバリエーション

豚の背骨ではなく、鶏がらなどでも中華風の冬瓜スープになると思います。鶏がらスープの素を使っても良いでしょう。鶏がらスープの場合、溶き卵を入れるのも相性が良いと思います。

みそ汁に冬瓜を入れるのもアリでしょう。ただ、その場合は冬瓜スープと言うより、冬瓜が具になっているみそ汁、つまり冬瓜みそ汁といった趣になると思います。

最後に

今回は豚の背骨を使いましたが、スープストック(スープの素)を使えばもっともっと簡単になります。手軽に冬瓜を食べたい時はスープストックで十分です。

夏から冬にかけて出回る冬瓜をおいしく調理して、季節の恵みを味わいたいですね。