ここ数年、毎年ベランダでスイートバジルを栽培しています。地域は台湾です。そして2023年も栽培を始めました。改めて育て方などをまとめておきます。
目次
人気のハーブ「スイートバジル」
イタリア料理などでよく使われるスイートバジル。日本でもおなじみのハーブです。私もスイートバジルは大好きで、特にピザにトッピングされているスイートバジルはもはやスイートバジルがなければ成り立たないぐらいに好きであります。
ところが台湾に移住してからスーパーでスイートバジルを見ることはほぼ皆無。以前、台湾の農協が運営している販売所では見たような気もしますが、あまりメジャーなハーブでもないようです。
台湾ではスイートバジル(甜羅勒)ではなく台湾バジル(九層塔)が主流で、台湾のスーパーなどで経常的に販売されているのはこの台湾バジルです。一般的に台湾バジルの方が渋味があり、香りが強いとされます。
私が栽培しているのは台湾バジルではなく、スイートバジルです。
スイートバジルの発芽適温
当初購入した種のパッケージに、スイートバジルの発芽適温は20~25℃だと書かれていました。
実際、台湾では2月ぐらいから最高気温が20℃を超える日が目立ち始め、3月には平均気温が最高気温と最低気温の平均が20℃ぐらいになります。そのため、私の住む地域では3月がもっとも播種に適した時期だと判断しています。事実、2023年も3月に種まきをしたところ、無事にたくさん発芽してくれました。
なお、2023年に使用した種は2022年に自分で収穫したものです。意図的に播種したものも発芽をすれば、2022年に栽培した時のこぼれ種から発芽したものも発芽しています。時期はやはり3月ごろです。
スイートバジルの種まき
スイートバジルの種は好光性です。発芽するにあたり光が必要になるのが好光性の種です。そのため、種まきの際にあまりたくさんの土を上からかけたり、深くに種をまいたりすると、発芽しづらくなります。
スイートバジルは土の上にバラまきして水を与え続ければ発芽します。こぼれ種からも発芽するぐらいなので、覆土はほとんど必要ありません。
ただ、覆土をしないと風で飛ばされたり、乾燥しやすくなることが考えられます。それだけではなく風で飛ばされたり、水やりの際に流されやすくなったり、また、発根しても根がうまく地面に潜り込みにくかったりということが考えられます。
そのため、薄く覆土をするか、浅くまくようにしています。私の場合、深さ3mmぐらいのところにまき、上からばらばらと土をかぶせます。土の量は種が見えるか見えないかぐらいです。
ティッシュで発芽
スイートバジルの種はティッシュで発芽させることもできます。
湿らせたティッシュの上にパラパラとスイートバジルの種をまき、乾かないように保管していたところ、3日で発芽(発根)しました。
私は乾燥させないようにタッパーにティッシュを敷き、それを湿らせ、その上にスイートバジルの種をまいていました。
スイートバジルの種の保管
2022年に採取した種を2023年に種まきし、それが発芽したわけですが、その種は紙袋に入れて常温で保管していたものです。
スイートバジルの種はあまり気にしなくても翌年には発芽するようです。毎年種を採取したり、こぼれ種から発芽を繰り返しています。
なお、2022年は採取した種を採取当初に水洗いしてしまったのですが、水洗いすると種の周りのゼリー質が液状化し、それをティッシュなどで拭こうとしても簡単には取れなくなってしまいます。そしてそのティッシュが乾燥するともはや種を取ることは諦めた方が良いぐらいにティッシュと一体化し、さながらティッシュによる種のシートが完成してしまいます。そうさせないために、採取した種の水洗いはやめておきましょう。
スイートバジルの害虫対策について
毎年スイートバジルではハダニ被害に悩まされ続けてきました。唐辛子スプレーとか、木酢液とかいろいろやりましたが、もっとも効果があったのはシャワーや捕殺だったように思います。
虫が嫌がるスプレーも効果があったのかもしれません。でも、唐辛子スプレーにしても木酢液にしても市販の農薬と比べた場合、効果はあったとしても限定的で、市販の農薬を使わないのであれば、物理的に取り除くことが結局最も効果があったと感じております。
ハモグリバエに葉を食べられることもありました。ハモグリバエは見つけ次第葉ごと取り去ることで被害の拡大を防げます。
2023年、ハダニやアブラムシ対策として定期的なシャワー、および自作の唐辛子にんにくスプレー、オレンジスプレー(オレンジなどの柑橘類の皮から抽出したエキス)、木酢液を使って予防と対策を進めていこうと思います。
スイートバジルはベランダで育てられる
過去に水耕栽培に挑戦したこともありましたが、成果はあまり良いものではありませんでした。特段光源を用意したり、液肥にこだわったりということもなかったので、ちょっと準備が足りなかった感は否めません。
今までもベランダで問題なく育てることができています。確かに虫が付くのはベランダのような屋外栽培だからかもしれませんが、それでもベランダで収穫までできているので、今後もベランダで栽培しようと思っています。
冬越し
台湾は冬でも10℃を下回ることは少ないです。このまま冬越しできそうですが、生長は停滞しているように見えます。
最後に
こぼれ種から継続して育てることもできるくらいに強いスイートバジルは、イタリア料理には欠かせない材料です。夏も冬もヘタることなく生き続けているので他の野菜に比べたら簡単だと感じています。
今後も栽培を継続していこうと思っています。