台湾で印加果という植物の苗を入手したので記録に残しておこうと思います。
目次
インカナッツの苗を入手
先日、街を歩いていたところ、見たことのない植物の苗が売られていて、そこには「印加果」と書かれていました。
印加果はトウダイグサ科の多年生植物だそうです。
インカナッツの名称
日本語で調べてみると「プルケネティア・ボルビリス(星果藤)」と出てきます。そして「インカナッツ」「サチャインチナッツ」という別名もあるようです。
さらに調べてみると、以下の名称があることがわかりました。
- 中国語:印加果、印加花生、印加星星果、星星果、南美油藤、美藤果、星油藤、山花生、星果藤、長壽果王(ペルーでの呼び名) ※星果藤は検索すると別の植物も出てきます。
- 日本語:プルケネティア・ボリビリス、インカナッツ、サチャインチ、サチャインチナッツ、インカピーナッツ、インカグリーンナッツ、インカインチ
- 英語:Pl ukenetia volubilis, sacha inchi, sacha peanut, mountain peanut, Inca nut, Inca-peanut
日本語のプルケネティア・ボリビリスというのは学名のようです。なお、今回は主に「インカナッツ」という名称を用いて記事を書いていきます。
インカナッツの原産地
インカナッツの原産地は南米のペルーで、タイなどでも生産されているそうです。そして、今では日本や台湾でも注目されているのだそうです。
インカナッツの種類
インカナッツにはアマゾン北部で採れる種類のものと、南部で採れる種類のものが存在するのだとか。今回入手した苗がどちらなのかがわからず残念。
インカナッツの実
インカナッツの実は星型で、最初緑色をしています。角が4~6個あり、実によってその数は異なります。
緑色の実はその後、茶色へと変化していきますが、中身は白色をしています。
インカナッツとインカ帝国
ペルーと言えば昔ケチュア族が築いたインカ帝国が有名です。そこで取れるナッツがインカナッツと呼ばれていると考えれば合点がいきます。
インカナッツと必須脂肪酸
インカナッツが注目される理由はその栄養価にあります。オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が多く含まれているからです。これらの必須脂肪酸は健康を守るために注目されているものの、自分の体の中で作り出すことができず、何らかの形で摂取することになります。
実際に食べてみないとどの程度効果があるかはわからないですが、なんだか期待してしまいます。また、プロテイン(タンパク質)も含まれているそうです。
インカナッツの食べ方
インカナッツはインカインチオイルという油に加工され、植物油として売られています。また、ナッツと呼ばれるようにローストしたものをそのまま食べることもできるそうです(生では食べられません)。ローストしたものを砕いてほかの食べ物にかけて食べるという方もいるようです。
インカインチオイル/インカナッツオイル
インカインチオイルは健康目的の方が注目しているオイルです。
インカナッツの味
オイルにすると食べやすいようです。ローストしたナッツは好みが分かれるようですが、私は嫌いではありませんでした。
インカナッツを食べてみました
洗ったインカナッツをヒタヒタぐらいの塩水で茹で始め、水分がなくなってから15分ほど炒りました。しかし、これではまだ中のナッツがフニャフニャで、不十分な感じ。そこで、追加で15分ほど炒ったのですが、カリカリにはなったものの、ちょっと焦げた味もします。深入りのピーナッツという感じでしょうか。個人的には嫌いではないのですが、ちょっと炒りすぎなのは否めませんでした。なお、黒い殻は縦にして歯で割ると中身が出てきます。市販のカボチャの種を食べる時みたいな感じ。もっと簡単な方法が無いものか考え物です。
インカナッツの栽培
種から育てることも可能なようですが、ここ台湾では苗が売られていて、価格は100元(約360円)もしません。安いです。調べてみると、台湾では結構苗だけでなく種も手に入るようです。
台湾の気候はペルーと比較すると、ペルーの山地などをのぞけば比較的冷涼かもしれません。とはいえ台湾でも栽培している方がいるようなので、おそらく大丈夫だろうと根拠のない自信を持っております。日本でも育てている方はいるようです。
ちゃんと育てば、半年で実ができるのだとか。育て方も何もわからないのですが、基本的に蔓が伸びる形で成長するようです。
インカナッツの種まき
40~50℃のお湯に24h浸し、自然に冷まし、その後、平らにした土の上に並べ、その上に2~3cmの土をかぶせ、半日陰で管理するそうです。
しかし、苗を買った翌年、種も入手して実際にこれもやってみたのですが、うまく発芽せず、種は腐ってしまいました。
茶色い殻を割って白い中身を出した状態の種をそのまま土に埋めておいたところ、そちらは発芽しました。3月中旬に埋めて、4月中旬に発芽したので、大体1か月ぐらいかかったことになります。でも、発芽して結構すぐに枯れてしまいました。難しい。
インカナッツの苗の管理
苗が20cmになったら移植して日向に移動して管理します。
インカナッツの果実
最初の年から実はできるそうです。そこから2~3年でさらに収穫できるようになり、その後かなり長い期間収穫できるのだそうです。
我が家のインカナッツの苗
購入した苗は小さなポットに入っていたので、気持ち大きな植木鉢に植え替えました。土はその辺にあった土に基肥を混ぜたものです。水はけはあまりよろしくないのですが、それ以外に土はないので、やむを得ず。
蔓性の植物ということで、大きくなったら支柱などを用意した方が良いようです。今後また考えます。
葉っぱは結構大きいですよね。非常に特徴的な葉っぱだと感じます。
ナッツを食べない家族
インカナッツの苗を入手した時、実ができてローストしたら家族も食べられるなと考えたのですが、うちの家族、特に妻はナッツ系を全く食べないことを、この記事を書きながら思い出してちょっとだけ気持ちが盛り下がっている私です。
最後に
インカナッツは必須脂肪酸で注目されている植物です。義父も同じ時期に苗を買って育てていたのですが、そちらは大成功で、無事に収穫までできました。その種をもらって2022年も挑戦してみたのですが、私は苗も失敗、種まきも失敗と、失敗続きです。ん~難しい!