激渋スモモはシロップにしたら激ウマに変化する

先日、お庭にできた実だということで、ご近所さんから大量のスモモを頂戴しました。ところが固いうえに激渋!全く甘くありません。

そこで、スモモを使ってシロップを作ってみました。

スモモシロップ

今回はスモモシロップです。

材料

  • スモモ 900g
  • 氷砂糖 900g

作り方

  1. スモモを数時間水に浸して可能な限り渋抜きする
  2. 渋抜きしたスモモの水をふき取り、フォークで数か所に穴を開ける
  3. 穴を開けたスモモを冷凍庫で一晩凍らせる
  4. 冷凍庫から出したスモモを、スモモ→氷砂糖→スモモ→氷砂糖の順で消毒した瓶に詰める(最後は氷砂糖になるようにする)
  5. 時折瓶を回しながら、数日果汁が出てくるのを待つ
  6. 果汁が出て、スモモにシワが出てきて、シロップの上部に浮くようになったらスモモを取り出す
  7. 残ったシロップと溶け切っていない氷砂糖を火にかけ氷砂糖を完全に溶かす(この際、泡が出るので取り除く)
  8. 火にかけると粘度が高くなるので、適宜水を足す
  9. 粗熱が取れたら煮沸消毒した瓶に移して完成

ポイント

気づいたことや気を付けていたことがいくつかあります。

1.瓶は密閉できるものを!

今回使った瓶は密閉できないものでした。いや、密閉できるということで購入した瓶だったのですが、結果、密閉できないものでした。ですので工程「5.」で瓶を回すとき、こぼれないように気を使いました。ちゃんと密閉できる瓶なら安心ですね。

2.上部の氷砂糖は多めに!

氷砂糖はスモモよりも粒が小さいので、瓶を回すときにどんどん氷砂糖が下に行き、スモモは上に上がってきてしまいます。そうなると上部に顔を出したスモモがカビたりすることが考えられます。

実際、私も少しカビのようなものが生えました。ですので、上部のスモモが氷砂糖から顔を出さないように、上部に多めに氷砂糖を入れた方が良いです。そしてなにしろシロップを早く抽出することが大切で、適宜重石などを利用するのもありかなと考えています。

3.発酵に注意!

瓶を放置していると上部に泡が見えるようになることがあります。発酵です。瓶を開けると発酵臭がします。これを防ぐためにもできるだけ早くすべてのスモモがシロップに浸かるようにする必要があります。だから瓶を毎日回すんですね。回してシロップをスモモにかけるイメージ。そうすることで発酵を抑えられます。

冷蔵庫に入れたら発酵しなくなるかなと考え、過去に梅シロップで実験したことがあるのですが、その時は氷砂糖の溶けるスピードが極端に遅くなりました。氷砂糖を溶かすには常温の方が良いようです。こまめに瓶を回すことで対処するのが良いかと思います。

また、リンゴ酢などを入れる方もいるそうです。そうすることで発酵を抑えるのだとか。これが一番手っ取り早い気もします。次回は私もそうしてみます。

4.火にかけたときの泡は取る!

火にかけて泡が出るということは、それは灰汁で、灰汁が含まれていたということ、と考えています(とはいえ、灰汁を取った後、しばらく放置したらその泡はかなり少なくなっていましたので、もしかしたら火にかけると泡立つという砂糖の性質かも)。

なんにせよ、気にはなるので泡は取りました。

5.火にかける時は水を足す!

火にかけると当然ですが蒸発によって容量が減ります。できるだけ容量を減らさないために、火にかける前に重量を測り、火にかけた後にもう一度重量を測って、容量が減った分と同量の水を足して、さらに一煮立ちさせました。そうすることで、元の容量と同じだけのスモモシロップができます。

火にかけた後の鍋は暑いので、そのままスケールに乗せるとスケールが溶けます。間に耐熱の何かをはさんだりして、スケールが溶けないようにしましょう。また、鍋も熱いので要注意!

色鮮やかなスモモシロップ!

スモモシロップの色は非常に鮮やかですね!見ていて気持ちがいいです。

水で薄めてジュースにしてみたところ、今度は薄いピンクの桜色。これもまたきれいです。

ただ、このジュースをアガーでゼリーにしてみたのですが、それはほとんど色が見えず、ちょっとがっかりでした。

誰も飲まないスモモジュース

私の家族は私が作ったものをほとんど飲んだり食べたりしません。特に台湾にないもの、珍しいものはその傾向が強いです。

今回のスモモジュースも、スモモゼリーも、一切口をつけませんし、興味も示しません。

それでもパパ頑張る。

重要なこと

激渋だったスモモ。実は未熟なだけだった?

今回いただいたスモモは激渋のものでした。ゼリーはちょっと色が出ずにがっかりでしたが、ジュースにしたら私はおいしいと思いました。だから成功です。

激渋のスモモを手に入れたらまたシロップにしたい、と思ったのですが、スモモというのはそもそも輸送などの都合で未熟な状態で収穫して、家庭で追熟してから食べるものなのだそうです。だからこんかいの激渋のスモモも、もしかしたら数日置いておいたら完熟になって、おいしくいただけたのかも。

そもそもスーパーで売られているスモモも、おいしそうだから今までに何度か買ったことはあったのですが、酸っぱくて何がおいしいのかわかりませんでした。それは偏に(ひとえに)私が食べ方を知らなかっただけ。別の機会に完熟したスモモを食べたら皮には酸味がありましたが、種の周りまでおいしく食べることができました。食べ方を間違ってたんです。

まとめ

今回初めてスモモをシロップにしましたが、成功と言ってよいでしょう。ただ、スモモの食べ方を知らずに「激渋だ!」などと騒いでいた私。譲ってくださった方に非常に申し訳ない気持ちです。おいしくシロップを頂戴します。