ウツボカズラの育て方 寒さに弱いので冬は室内へ!

ハエトリソウやモウセンゴケなどに代表される食虫植物はその異様な形態が非常に魅力的ではありますが、今回のウツボカズラも負けず劣らずすごい形態をしております。今回はウツボカズラのお話。

ウツボカズラとは

ウツボカズラ
ウツボカズラ

ウツボカズラとは袋状の捕虫袋(虫取り器)を持つ植物全般で、世界中にかなりたくさんの種類が存在するのだそうです。

耐寒性

部屋に入れたウツボカズラ
部屋に入れたウツボカズラ

品種にもよるそうですが、一般的に低温に非常に弱いです。冬も15℃ぐらいまではなんとか生きていますが、なんとなく葉が枯れ始めているようにも見えました。そこで、15℃を下回るようなら室内に入れるようにしました。

我が家は冬でも10℃を下回ることが珍しい地域にありますが、15℃は下回ることがあります。冬になると天気予報とにらめっこの日々が続きます。きっかり15℃ということではなく、多少余裕を持って室内に入れるようにしました。

問題はコバエの発生です。ベランダで植物を栽培している以上、虫の発生は仕方のないことなのですが、室内にそれを持ち込むとなると、なかなか気持ちの良いものではありません。コバエは葉などについているというよりも、土壌の中に幼虫がいて、それが時機に羽化して成虫となり、そして部屋の中に飛び始めるという感じが多いようです。部屋に入れる際に対策をしても土の中にいる幼虫まではなかなか対策が難しく、ベランダに植物を置いているときに、常日頃から対策をしておく方が良いのではないかと思います。よくある対策は、土の表面を無機質の土壌にすること。例えば土の表面を3cmぐらい赤玉土の層にしたりするのは有名な対策法です。有機質がなければ虫も来にくいというわけです。

ウツボカズラの花
ウツボカズラの花

ウツボカズラは花が咲くことがあります。我が家でもいただいたその年の8月に開花しました。種も採れるかなと期待したのですが、種はできませんでした。部屋に入れている冬の時期に花が咲くことは無いのではないかと思います。

ウツボカズラの育て方

我が家のウツボカズラはいただきもので、何もわからぬまま栽培をスタートしました。品種もわかっていません。

日差し

手に入れてからすぐにベランダの直射日光が当たる場所に置いておいたらすぐに捕虫袋が1つ枯れました。そこから半日陰のような、軒下のような場所に移動したら枯れることは無かったので、直射日光がガンガンにあたるような場所に設置するのは良くないと思われます。

そこで、部屋の中での設置場所なのですが、西側の部屋で、窓辺よりも部屋のちょっと奥の方に置いています。

水やり

苔が生えるほど湿気た状態を維持しています。むしろ乾燥させるのはあまり良くないようです。部屋の中に入れている冬も同様ですが、部屋に取り込む際に受け皿は用意せず、ビニール袋で鉢ごと下から覆ってしまって乾燥しにくくしています。それでも毎日か二日に一回は水を与えています。

ミズゴケに植えるのが一般的なようです。我が家にやってきたウツボカズラは当初ヤシガラみたいのが使われていました。

部屋の中でコバエが大量発生しているのはそのヤシガラのせいじゃないかと思っています。苔も生えていますし。

植え替え

春ごろに新しいミズゴケに植え替える予定です。多少あったかくなったらベランダに戻してそれから植え替えです。

増やし方

春に剪定をして、挿し穂を作り、ミズゴケで挿し木にすることで増やせるそうですが、まだ成功したことがありません。

挿し木

挿し木したウツボカズラ
挿し木したウツボカズラ

剪定と同じタイミングで挿し木にも挑戦しましたが、6本挑戦して6本すべて失敗しました。

徒長する

捕虫袋ができず徒長していくウツボカズラ
捕虫袋ができず徒長していくウツボカズラ

我が家のウツボカズラは秋から冬にかけてどんどん徒長していきました。それこそ高さ30~40cmになっています。この時期、捕虫袋もできませんでした。

虫がいない場合

虫がいなくて虫を捕獲できないという場合も気にしなくて良いそうです。というのも、捕虫袋から吸収する栄養は微々たるもので、生命維持に必須というわけではないからだそうです。

部屋の中に入れてからコバエの発生がすごいことになっているのですが、もしも捕虫袋があれば自分で処理してくれるのでしょうか。コバエは小さいから困難かもしれません。なお、我が家のウツボカズラは捕虫袋がありません(執筆時)。

害虫

カイガラムシが付くことがあります。カイガラムシは捕虫袋の中に入っているのではなく、葉の付け根などにいることがあります。

また、有機物を多く含んだ土壌を使用している場合、コバエが卵を産んでそれが孵化してしまう場合があります。その場合、土壌を掘り返せばコバエの幼虫がいますし、その幼虫が成虫となればコバエが飛び回ることになります。植物に対する害は少なそうですが、あまり気分の良いものではありません。

捕虫袋ができない

枯れた捕虫袋
枯れた捕虫袋

ウツボカズラと言えば捕虫袋が見どころではあるのですが、我が家のウツボカズラは入手時には2つあった捕虫袋が、翌日には1つ枯れ、後日もう一つも枯れてしまいました。株全体が枯れたわけではなく、多少徒長気味なのは気になりましたが、茎や葉はその後も成長を続けていました。しかし、いくら待っても新しい捕虫袋ができる様子はありませんでした。

捕虫袋ができないのは当初時季(秋から冬)のせいかと思ったのですが、YouTubeを見ると冬でも捕虫袋が付いているウツボカズラがありますね。

春になって捕虫袋らしきものが出現

捕虫袋のようなものが出現したウツボカズラ
捕虫袋のようなものが出現したウツボカズラ

まだはっきりしませんが、春になって捕虫袋のようなものが出てきました。ここまでに行ったことは、剪定だけです。また、冬を越え、春を迎えています。

5月のウツボカズラの様子
5月のウツボカズラの様子

なんだか棘のような、毛のようなものが見えます。

捕虫袋ができなかったのは、結局季節的な物だったのかもしれません。品種によっても異なると思われます。

最後に

ウツボカズラというと熱帯の植物と言う印象があります。熱帯雨林とかにありそうな。うまく増やすことができればいいなと思っております。