ネコジャラシことエノコログサを栽培する方法

この草を見たことが無い人はいるのだろうか、と思うぐらい日本ではメジャーな雑草「エノコログサ」。しかし、エノコログサという名前を聞いてもピンとこない人もいるかも。エノコログサはよく「ねこじゃらし」などと呼ばれる、猫の尻尾のような草の事です。それ、ベランダで育てました。

エノコログサとは

エノコログサはイネ科の雑草。子供のころ、空き地があれば必ずと言っていいほど生えていた、あまりにもありふれた、あまりにもポピュラーな雑草で、この雑草、もといエノコログサとは、草むしりという、景観をかけた戦いの中で幾度となく格闘してきた方も多いであろう対戦相手です。

さらに、エノコログサは幼少期のキッズたちにとっては遊びの道具としても重宝されてきました。

日本で雑草を絵にかくとき、このエノコログサを書けば間違いなく映えるのではないかと思っております。写真の被写体としてもばっちりです。

通称ねこじゃらし

子供のころ、確かエノコログサは「ねこじゃらし」と呼ばれていました。実際、Googleで「ねこじゃらし」を画像検索するとエノコログサの写真が大量に出てきます。エノコログサをネコジャラシと呼んでいたのは私の育った地域だけではなかったようです。

エノコログサの漢字は狗尾草

エノコログサの漢字は狗尾草と書くそうで、パソコンでもそのように変換されました。狗は「いぬ」ですから、「犬の尻尾の草」ということですね。これ、中国語っぽくないですか?調べたら台湾でエノコログサは「狗尾草」と書くそうです。もちろん読み方は違って、「ぐぉ・うぇい・つぁお」みたいな読み方になります。

でも、この草をくれた方は「猫の尻尾だよ」と言っていました。たぶん言い間違ったんですね。なお、台湾には中国語で「猫の尻尾」と書く別の植物があります。「貓尾草」と書くのですが、これはアシ(葦)の仲間で、同じくイネ科ではあるものの、オオアワガエリという名前の植物だそうです。エノコログサとは別物ですね。

エノコログサの育て方

さて、そんなエノコログサなのですが、意図して育てたわけではなく、たまたま種を入手し、たまたまその鉢に水を与え続けていたら大きくなった、というのが実情ではありますが、いかに詳細を記録しておきます。

エノコログサの種の入手

エノコログサの種は当然ながらエノコログサの穂についています。私は緑色の段階で穂をいただき、それをベランダに放置していたら茶色くなってしっかりした種になったようです。

エノコログサの放置法

私はエノコログサの穂の部分、つまりネコジャラシの部分をいただき、それをどうしたらよいかわからなかったのでそのまま開いている鉢に放置していました。

雑草の一つですから、もしかしたら芽が生えてくるかも、という期待のような不安のようなものもありましたが、特に対策することもなく、とにかく放置していました。

エノコログサのプランター

私はオジギソウのプランターに種が落ちていたらしく、勝手に発芽したのでそのままオジギソウと同居状態で育てています。2つあったのですが、草の勢いが強く、1つは抜き去りました。鉢やプランターも、特に選ばないように思います。

エノコログサの播種

特段気にすることは無く、土に埋める必要もなく、土の上にバラまくだけで発芽すると思われます。私は特段土で覆うようなことはしませんでしたが、たくさん発芽しました。

エノコログサの発芽

すると案の定と言いますか、穂の置いてあったあたりからポツポツとイネ科っぽい芽がたくさん出てきていて、でも当初は無視していました。発芽率はなかなかよさそうです。もしも穂を振っていたら、さらにたくさんの種が発芽していたと思われます。エノコログサの発芽はイネ科なのでひょろっと細長いのが出てくる感じです。

エノコログサの肥料

これはイネ科準拠で良いと思うのですが、肥料を与えなくてもちゃんと穂がなりました。肥料は必要ないと思います。

エノコログサの収穫

食べるためのものではないので収穫と言えるほどの物ではありませんが、緑の穂が完全に実ったら切り取って子供たちに見せたり、家の中の花瓶などに入れて観賞しようと思っています。

エノコログサの害虫

ハダニがつきます。そばにハダニが大量発生している植物があるからという理由もあるとは思うのですが、明らかにハダニに食されたと思しき葉がある(白い斑点みたいになります)ので、ハダニはつくのでしょう。実際に目視で数匹確認しました。

エノコログサの処分

エノコログサは繁殖力が強いらしく、うまく管理しないと大量に繁殖してしまう可能性がありそうです。必要以上に種をばらまかないよう、穂が出来たら適切に処理したいところです。例えば、穂が出来たら早い段階で摘み取ってゴミで捨てるなど。そのまま放置したらこぼれ種で大変なことになりそうです。

最後に

草も毎日水をあげていると愛着がわいてきたりします。もう穂が見えかかっているので、あと少しの辛抱なのですが、今期は種を丁寧に採って、来期はエノコログサだけで1つのプランターを埋めてみたいと考えています。近い将来、我が家のベランダが全部エノコログサだけになっていたりして?