【梅仕事2019】青梅の苦み、渋みに悩まされる2019年

昨年も挑戦した梅仕事。昨年は梅ジュース、梅ジャム、梅干しでした。いろいろ想定外の出来事はありましたが、今考えればおおむね成功していたようです。なにせ、今年、2019年の梅仕事は現段階で大失敗と言わざるを得ません。

台湾の梅シーズン

台湾では3月下旬から梅が市場で出回ります。昨年は近所のスーパーで売られていた小ぶりな梅を500g程度購入しましたが、今回は3月下旬に市場へ行き、梅を購入しました。

市場で梅を販売していた人はお店は3つ。いや、お店と言うより、市場の前の道に軽トラックを停め、そこで販売していました。

昨年購入した梅が小ぶりで、もっと大きな梅がほしいと考えていた今年。結論から言うと、今年も小ぶりな梅を購入しました。

本来は小さい台湾の梅?

台湾の梅

これは本当かはわかりません。ですが市場で聞いた話です。そもそも3人が梅を販売していて、1軒目は小ぶり、2軒目も小ぶり、3軒目は少し大きめでしたが、2軒目のご主人いわく、台湾の梅は本来このサイズ(小ぶり)なのだとか。じゃあ本来の台湾の梅を使いましょうということで今年も小ぶりな梅の購入に至りました。

なお、去年の梅はどうにも苦かったので、ご主人に聞いたら、緑色が濃いものは苦いとのこと。自分たちのはそんなことないとのことなので、3kgほど買って帰ることにしました。

台湾の梅の値段

今回購入した小ぶりな梅と、購入しなかった大ぶりな梅の値段は以下の通りです。

小ぶりな梅:55元/臺斤
大ぶりな梅:90元/臺斤
※1臺斤=600g
※1元=3.63円(2019年4月6日現在)

大きい梅の方が値段が高い。しかも、小ぶりな梅は5臺斤(=3kg)で購入できましたが、大ぶりな梅は10臺斤(6kg)以下で販売してくれませんでした。

2019年の梅仕事で作るものと材料

今年は梅ジュース、梅ジャム、梅干しを作る予定です。梅干しは赤しそも手に入れ、可能であれば何種類か作りたいと考えています。

梅ジュース:青梅700g、氷砂糖700g
梅ジャム:梅ジュースで使った青梅、氷砂糖適宜、水適宜
梅干し(白梅干し):梅1540g、天然塩300g(梅の約19.5%)
※梅干しの塩分は18~20%で計算しています。
※余った梅は別の用途に使いました

共通する作業

市場で購入してきた青梅。最初は水で洗います。そして灰汁抜きと虫出しのために水に4時間つけておきました。

濡れた梅をキッチンペーパーで拭き、竹串でへたを取り、タオルの上に並べて乾かします。

※後で思いましたが、梅干し用は追熟させるため、この段階で洗わず、追熟が終わってから洗った方がよさそうです。また、購入したばかりの新鮮な青梅は下手を取るのも簡単ではありません。梅干し用に追熟させる場合は、追熟してから取れば良いと思います。

梅ジュース/梅ジャムづくり

梅ジュース

上記作業が終わった青梅を、ビニール袋に入れて冷凍庫で一晩凍らせます。こうすることで繊維が壊され、エキスが出てきやすくなるのだとか。

ガラス瓶を高梁酒(分量外)で消毒し、梅と氷砂糖を交互に入れます。最後は氷砂糖で覆うように調整します。

これを冷暗所に置き、日に何度かゆすることでシロップが全体にいきわたるようにし、梅エキスの抽出を促します。氷砂糖は1週間ぐらいで完全に溶け切ります。

梅ジュース

氷砂糖が完全に溶けたら梅を除き、シロップを火にかけ、弱火でコトコト言い始めてから5分ぐらい火を通します。その際、灰汁が出てきたらすくい取ります。消毒したガラス瓶に詰めて完成。

梅ジュースの感想は「苦い!」でした。去年より順調にエキスが抽出できたのに。梅屋のご主人は苦くないと言っていたのに。

梅ジャム

上記の梅ジュースを作る過程でできた梅の砂糖漬けを使います。まず、種を取りだしますが、そのままでは種が取りづらいので5分ほどゆでます。そうすると果肉がとても柔らかくなり、種を取りやすくなります。

種を取り除いた梅の果肉は、体積比で果肉量とほぼ同量の水と一緒にミキサーにかけます。そしてそれを鍋に戻し、氷砂糖を体積比で果肉量の半分程度入れて、煮詰めます。氷砂糖が全部溶けたら、味見をして、甘みが足りなければ氷砂糖を足します。そしてまた氷砂糖が溶けるまで煮詰めます。

好みの硬さになったら火を止め、消毒したガラス容器に入れたら完成。

梅ジャムの感想は「梅ジュースほどではないけどやっぱり苦い!」でした。

苦いの?それとも渋いの?

義母に梅ジャムを食べてみてもらったところ、味は悪くないけど、これは苦いのではなく渋いのだとか。確かに言われてみると、これは渋いというのが適切なのかもしれません。子供にはきつい味です。

苦いとか渋いとか、気にせず食べることもできるけれど、成功とは言い難く、きっと全量自分で消費することになるのだろうなぁと覚悟しております。梅屋のご主人が自分の梅は苦くないと言っていたので、もはやこうなると作業工程に問題があるとしか思えないですね。

甘く見てはいけない灰汁抜き

何も気にせずとも成功する人はとても多いはず。でも、何度も失敗して、それでも失敗の原因がわからない私のような人もいるはず。2019年の梅仕事、梅干しはまだ漬け込んでいる段階ですが、梅ジュース/梅ジャムに関して思ったことを以下にまとめます。

エキスの抽出、ジャムにする行程で戸惑うことはなく、特段間違いがあるとも思えません。強いて言うならば、灰汁抜きがしっかりできていないことです。青梅には特に灰汁が多いのだとか。追熟すると灰汁抜きは必要なくなると多くの人がブログなどで書いているわけですが、青梅を使用する梅ジュースは要注意だと感じます。

昨年はなぜ梅ジュースが苦く(渋く)なかったのか。それはガッツリ煮込んで灰汁抜きをしっかりやったからかもしれません。その代わり、シロップが本当に水あめのようになりました。昨年のは昨年ので煮込み過ぎのようにも思います。もしくはエキスの抽出に失敗していました。

昨年は梅ジャムが苦くなりました。梅ジュースを作ったら、エキスも、梅も、両方しっかり火にかけ、灰汁を取ることが肝要であると感じております。さもなくば、苦い完成品を自分で消費することになります。ん~水に4時間つけるだけではきっと灰汁抜きできていなかったのでしょう。

カリカリ梅を作ったことはありませんが、カリカリ梅も同様に苦くなることがあるのだとか。

そもそもの梅が苦い/渋い可能性

なお、そもそもの梅自身が渋いタイプだったり、苦いタイプだったりすることもあるようです。もともと苦い梅は、あく抜きとかいろいろと方法はあるようではありますが、なかなか加工も難しいのかもしれません。苦い梅で作った梅干し、苦い梅で作った梅ジャムなど、あまり喜ばしくはないですね。

これは品種の特性によるものなのでいかんともしがたく、できればそのような品種は使わない方が良いでしょう。品種ごとに向き不向きがあるのだと思います。

梅シロップの失敗、救出について

梅の加工品は苦く、または渋くなりやすいと肝に銘じ、いわゆるあく抜きをしっかりと行う必要があります。あく抜きにはいくつかの方法があります。

  • 水に浸しておく
  • 火を通す
  • 追熟させる

この中で最も効果的なのはおそらく追熟。追熟をしっかりさせないまま、かなり青いまま梅を使ってしまうと苦く、渋くなるように思います。その場合、水に浸すとかは気休め程度にしかならないのかもしれません。火を通すのは何を作っているのかによって、適さない場合もあろうかと思います。

梅干し

梅干しはまだ漬け込み段階です。こちらはこちらで追熟がうまくいきませんでした。これについては梅干しが一旦の完成を見てから記事にしようと思います。

まとめ

梅ジュース、梅ジャムを作るなら「灰汁抜き」をしっかり検討する必要があります。水に浸けるだけでは灰汁が抜けきらないかもしれません。エキスも、梅の実もしっかり灰汁抜きをしないと、苦い/渋い完成品になってしまいます。

2019年の梅仕事、まだ市場では青梅が売られています。もう一度チャレンジするべきか否か、悩みどころです。

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