台湾に住んでいると食べられないものの一つに柴漬けがあります。どのスーパーへ行っても、柴漬けは売られていません。台湾で柴漬けを食べることはできません。いや、もしかしたら日系のデパートでは売られているかもしれませんが、見たことはありません。そんな悩み、海外在住者の方ならみんな同じじゃないでしょうか。
私は柴漬けが大好きで、それが食べられないというのはかなり悲しいです。そこで!やっぱり柴漬けも作ってしまうことにしました!が、そうやすやすと作れるものでもなく、代用品で作った記録です。
台湾のスーパーには柴漬けがない!?立ちはだかる『材料入手』の壁
柴漬けはキュウリなどの材料を塩漬けし、乳酸発酵させたものです。キュウリ以外にミョウガやショウガ、ナスが入っていることもあります。そして赤紫蘇を入れることであの風味と色が実現できます。
日本にいた頃は当たり前のように買っていましたが、台湾に住んでいるとどこのスーパーを覗いても柴漬けなど売られていません。
ああ、柴漬け食べたい。そんなふうに思っている海外在住者も多いはず!なら自作すれば?ともなりますが、それも簡単ではありません。台湾に関して言えば、ミョウガがネックになります。
ミョウガに関しても台湾での入手は簡単ではないと過去に書きました。
ショウガとナスは手に入ります。でもミョウガの入ってない柴漬けなんて、柴漬けと呼んでいいのでしょうか。ええ、いいんだと思います。今回は冷蔵庫にキュウリがあったので、キュウリだけで柴漬けを作ることにしました。ショウガとナスすら入れませんでした、すみません。
梅干しづくりでもぶち当たった赤紫蘇入手の壁
本格的な柴漬けは塩漬けした材料を常温で発酵させるようですが、今回は割愛してキュウリの酢漬けのようにして作ることにしました。使ったのは梅酢。今年の梅干しを作ったときにできたものです。
しかし、問題は赤紫蘇。今の時期に赤紫蘇なんてどこにもありません。困った。ゆかりなどの赤しそふりかけを使うレシピも多いですが、赤しそふりかけも持ち合わせてなかった(というか台湾で売られてるのはダイソーや日本雑貨店ぐらい?)ので赤しそを使うのは断念しました。
赤くするためにローゼルのシロップ漬けを!
赤しそは断念したものの、風味はともかく、赤くするだけならローゼルでも良いのではないか?と急に思い立ち、冷蔵庫をあさったらありました!ローゼルのシロップ漬け!過去に作ったものがそのまま置いてあったのです!
台湾ではローゼルが普通に栽培されていますし、このローゼルのシロップ漬けに使ったローゼルも自宅のベランダで栽培したものです。同じようにローゼルが余っている方がいたらぜひ参考にしてください!日本でも「ちょっと変わった柴漬け」を作ることができます!
赤紫蘇とローゼルは異なる植物です。味も見た目も、何なら科目(赤紫蘇はシソ科、ローゼルはアオイ科)も異なります。しかし、アントシアニンを含んでいることは共通しています!
アントシアニンはブルーベリーやナスなどにも含まれる天然色素で、赤紫蘇にもローゼルにも含まれています。柴漬けの赤い色は赤紫蘇のアントシアニンによるものですが、同じアントシアニンならローゼルでも赤くなるだろうと考えました。
今回は赤紫蘇の風味を諦め、とにかく赤くするためにローゼルのシロップ漬けを2~3個入れることにしました。
梅酢は今年梅干しを作った時に副産物として結構たくさんできたのでそれを使いました。背筋が伸びるほど酸っぱい梅酢です。
白梅酢を使いましたが、赤梅酢の方が良いです。なぜなら白梅酢には赤しその成分はなく、赤梅酢には赤しその成分が含まれ、さらに色も赤いからです。
もう書く必要もないと思いますが、台湾で梅酢など売られておりません。毎年のように梅干しを作っているのはこの梅酢を得るためだったりもします。
きゅうりのみで作る柴漬けの材料
- きゅうり 3本
- 塩 2g
- 梅酢 全部が浸かる量(150mlぐらい)
- ローゼルのシロップ漬け 2~3個
これにナス、ショウガ、ミョウガを入れると豪華になります。私は入れませんでした。
梅酢を使うことで驚くほど簡単な作り方
- きゅうりを半月切りにする
- 切ったきゅうりをビニール袋に入れ、塩を入れてモミモミして30分ほど放置する(下漬け)
- 水が出てくるので出てきた水を捨てる
- 梅酢とローゼルのシロップ漬けを入れる
- 2日間冷蔵庫で保管すると完成です。
いわゆる普通の酢漬けと同じ手順で作りました。下漬け時に出てきた水分は味をぼやかせてしまうので、捨てた方が良いです。キュウリから水分を抜き、あくまでも漬け込むのは梅酢とローゼルのシロップ漬けで作った調味液です。
出来上がったのはピンク色の柴漬け
薄っすらピンクに染まった柴漬けが完成しました!完全とは言いませんが、やっぱりローゼルでも赤く着色できることがわかりました。
食べてみると、もちろん酸っぱいですが、梅酢の酸味がローゼルシロップ漬けの甘味でまろやかに変わっており、非常に食べやすいです!これはもしかしたら、普通に柴漬けを作る時も、ローゼルの砂糖漬けを少し入れることでまろやかな柴漬けができるかもしれません!実際、柴漬けに砂糖を入れる地域もあるそうです。
ローゼルのシロップ漬けは逆に色が抜けてピンクになっていました。これも食べてみましたが、きゅうり同様、酸っぱくなっていました。ちゃんと漬かっていた証拠ですね!
ちなみに酸っぱさの原因は乳酸発酵ではなく、梅酢に含まれるクエン酸です。梅干しは発酵食品ではありません。
最後に
赤紫蘇の代用として私はローゼルのシロップ漬けを使用しました。赤紫蘇はないけどローゼルならある!という方がいたら是非試してみてください。
ローゼルのシロップ漬けを入れたことで色が変わっただけでなく、酸味がまろやかになるという効果も実感できました。赤紫蘇があったとしても、ローゼルのシロップ漬けがあるなら今後も入れて柴漬けを作りたいと思います。
なお、これは柴漬けなのか?という疑問が頭の中を巡っております。伝統的な柴漬けではないけれど、台湾の土地の恵みで作った『自分だけの柴漬け』であることは間違いありません!
