【どうした?!】蕾はできるのに雌花だけが全然咲かない冬瓜

今年はベランダで冬瓜を種から育てているのですが、雄花は咲くものの、雌花が一向に咲かないという状況になってしまいました。

原因などを考察し、ここにまとめます。

夏の収穫から長期間保存できる冬瓜の栽培

ウリ科植物の中でも実がかなり大きくなる冬瓜を今年はベランダで種から育てています

種はスーパーで買った冬瓜の切り身から取ったもので、いわゆる再生栽培と考えると良いと思います。

冬瓜は夏ごろに収穫し、長期間保存できるから冬瓜という名前になったそうで、私の住む台湾ではスープに入れたり、黒砂糖と一緒に煮込んだ飲み物「冬瓜茶」などで食用として利用されることが多い瓜の仲間です。

冬瓜はかなり大きくなります。購入した冬瓜の切り身も厚さ5cm、直径15cm程度あったのですが、中国では100kgを超えるような冬瓜が収穫されてこともあるのだとか。

なかなか難しいウリ科植物の栽培

今までもメロン、きゅうり、ゴーヤ、カボチャなどのウリ科植物の栽培に挑戦したことがあります。いずれもベランダで種から育てました。

種は主にスーパーで買って実際に食べた物から取ったものが多かったですが、キュウリに関してはなかなか種が取れなかったので購入したことがあります。

ウリ科植物はなかなか難しい印象があります。

雌花が育たない

冬瓜の雌花の蕾
冬瓜の雌花の蕾

種子に問題があったのか、それとも他の原因があるのか、とにかく我が家で育てている冬瓜は、なぜか雌花が咲きません

雄花は何個も継続して咲いているのですが、雌花が咲かないのです。いや、花芽は発生しています。でも、開花に至らないのです。

考えられる原因を考えてみました。

うどんこ病の餌食

ウリ科植物はうどんこ病にかかりやすいです。今まで育てたウリ科植物はどれも漏れなくうどんこ病を発病しました。

今回の冬瓜に関しても、ちょっとだけうどんこ病と思われる症状が出現したことがあり、その時は症状が発生した葉をすぐに切り落としました。

その後うどんこ病は落ち着いたように見えます。そのため、少なくとも我が家の状況で、雌花が咲かない原因がうどんこ病が原因であるということは無いと考えています。

種の品質

冬瓜の雄花の蕾
冬瓜の雄花の蕾

そもそもスーパーで買った野菜や果物の種を発芽させて育てる植物は、固定種でもない限り不安定になることが多いです。

固定種の種子は、作物から取った種を植えても大体同じものが収穫できるというもので、昔は固定種の作物が多かったそうです。食べた作物の種子を取って育てたらまた同じような作物ができる、非常にわかりやすい仕組みです。

F1種というのもあり、F1種の作物にできた種子は、次の1代目までは良い性質の作物が収穫出来るものの、2代目からはそうとは限らないというものです。メリットの多いこのF1種が多く出回っています。

スーパーの野菜などから取った種子を使用して作物を栽培すると、それが固定種なのかF1種なのかわかりません。F1種だった場合、親の性質とは違う性質の植物が育つことになるため、病気に弱いとか、育ちが悪いとか、美味しくないとか、そんなことが発生しがちです。そのため、食べた冬瓜から取った種を使用したことが原因である可能性は十分にあると思います。

種は宝と同じ

食べた作物の種から作物を栽培すると、その親の性質を引き継がないケースが多いです。しかし、親と性質が異なるからと言って、全く育てられないというわけでもなく、意外と収穫までできるケースもあります。

過去にミニトマトやメロン、枝豆なども収穫したことがありますし、そうやって自分で取った種から植物を栽培するのは非常に楽しく、収穫までできると大きな喜びを感じます

固定種なのかF1種なのか

日本でも私が住む台湾でも、固定種とかF1種とか書かれていることがあります。もちろん書かれていないことも多いです。

そのため、そもそも種を買う場合も素人にはなかなか判断できません。いや、そもそも種は毎回買うのが普通と考えた方が良いのかもしれません。

スーパーで売られている野菜がどの品種に当たるのかまで書かれているケースは稀です。余程品種登録されていて、その品種名が売り上げを左右する場合を除けば通常は野菜の種類、例えばじゃがいもなら「じゃがいも」、トマトなら「トマト」とだけ書くでしょう。

そういうこともあってか、今回購入した冬瓜も「冬瓜」としか書かれておらず、当然固定種かF1種かはわかりません。収穫された実を見るだけで品種を当てられるぐらい詳しい方がいれば別ですが。

ベランダは日照不足になりがち

ベランダは畑などと違い、日照不足になりがちです。

冬瓜は日当たりの良い場所の方が生育が良いらしいので、日当たりの悪いベランダでは生育に障害が出てもおかしくはありません

日照条件に関しては如何ともしがたく、これ以上日当たりをよくするのは困難です。

気候の影響

冬瓜も育てている中国の果樹農家の方がインタビューで答えた内容によると、温暖化により受粉不良が発生し、そのせいで落果が発生しているとのこと。なんでも、暑すぎて土が乾燥しすぎるらしく、それが受粉不良を引き起こすのだそうです。冬瓜に限らず、育てている果樹の6割は市場に出せない状態なのだとか。

我が家の状況は雌花が出てきても開花に至らずに落花してしまうものなので、厳密に言えばこの農家の方が語った内容とは関係がないかもしれませんが、気候変動で植物の生育に影響が出ているということも可能性として考えられなくはないのかもしれませんね。

実際、暑すぎると開花しないなどの意見も散見されました。

育ちすぎる冬瓜

摘芯した冬瓜
摘芯した冬瓜

冬瓜をはじめ、ウリ科の植物は往々にして葉茎ばかり成長して花が咲かないということがあるそうです。近所の方に教えていただきました。そのため、適度なところで摘芯し続けなければならないのだとか。

確かにキュウリ栽培をしていた時もそんなことを言われたような気がします。今回の冬瓜も放っておいたら2mも3mも伸びていきました。

そこで雌花を咲かせるために摘芯を何度か繰り返しましたが、あいにく我が家ではそれでも雌花が咲くことはありませんでした

最後に

我が家の冬瓜、雄花も雌花も蕾はできますが、咲くのは雄花ばかりで、雌花は一度も開花したことがありません。

撤去も考えましたが、もうしばらく育ててみてから考えようかと思います。

2024年8月15日追記:結局半年ほど育て続けましたが、雌花が咲くことはありませんでした。摘心などしても効果はなく、その後撤去しました。