まだ食べられる! 傷んだ完熟梅で作った梅ジャムがめちゃうまかった件

梅干しのために購入した梅の実の1/3程度が傷んでいたため、梅ジャムを作りました。完熟させてから作った梅ジャムは初めてでしたが、味は果たして・・・。

完熟した梅の実から梅ジャムを作ろう!

ここ数年、梅仕事にはまっていて、ほぼ毎年、梅の実を買ってきては梅干しや梅酒などを作っております。

2025年の今年も梅干しを作ろうと思い、市場で梅の実を買ってきました。少し黄色がかっていた梅の実を約6kg分購入しました。

さあ!この購入した梅の実を使って梅干しを作ろうと意気込んでいたのですが、よく見るとすでに1/3程度は傷んでいる梅でした。袋の外側からはわからなかったので、内側に傷んでいるのがたくさん入っていたのだと思います。

傷んでいる梅は梅干しに使えません。そこで、傷んでいる梅のきれいな部分を使って梅ジャムを作ることにしました

梅ジャムに使用した梅

傷んでいた梅の実
傷んでいた梅の実

梅ジャムに使用したのは、比較的傷みのひどい梅の実です。梅干しにするには不安の残るような、傷みの大きな梅の実を使って梅ジャムを作りました。

具体的に梅干しに使えないレベルの痛み方とは、腐っているものや、内部まで傷んでいると思われる物、そして明らかにカビが見て取れるものなどです。

梅は熟すと自然落果する性質があり、完熟梅は地面に自然落果したものを言うのだそうです。自然落果したものなので、どうしても傷などがつきます。

ちょっとした傷なら問題がありません。ですが、上記のように腐っていたり、内部まで傷みが進行してしまっているもの、カビているものなどは梅干しに使わない方が良いです。

でも、傷んでいるところを切り取ってしまって、きれいなところだけにしたら、傷んでいる梅も有効活用することができます

梅ジャムの作り方

以下の材料、以下の手順で梅ジャムを作りました。一般的なジャムとの違いは、レモン汁を入れないことと、ハチミツを入れることです。

梅ジャムの材料

  • 完熟梅 850g
  • 砂糖(今回はざらめ糖使用)340g
  • はちみつ 340g
ざらめ糖以外でもOK

今回はざらめ糖を使いましたが、それは家にざらめ糖しかなかったからです。普通の上白糖などでも問題ないと思います。

梅ジャムづくりの手順

梅ジャムを作っているところ
梅ジャムを作っているところ
  1. 梅の実の傷んでる部分を丁寧に包丁で切り取る
  2. 鍋に入れ、水をヒタヒタになるまで入れて沸騰させ、5分ほど煮る
  3. 煮た水を捨て、粗熱が取れた実から種を取り出す
  4. 「3.」で種を取り出した皮と果肉を鍋に戻し、砂糖を入れて煮詰める
  5. とろみが出てきたら火を止め、ハチミツを混ぜる
  6. 完全に混ざったら煮沸消毒した容器に入れて完成
切ってみるとよくわかる傷み具合
中がカビてしまっている梅
中がカビてしまっている梅

梅の傷み具合は外観で判断するのが難しい場合もあります。結構傷んでるかな?と思って除外しても、切ってみたら意外と健康だったり。その場合、傷みは表面だけだったことになります。

かと思えば、もしかしたら結構大丈夫だったかもと思った梅の実でも、切ってみたら種の周りがカビていたり。

切ってみないと傷み具合がわかりにくいものもありますが、経験を積めば、もっとわかるようになるでしょう。

泡がすごい!
梅を煮こぼしている様子
梅を煮こぼしている様子

傷んでいるところを取った梅の実を水から煮る、いわゆる煮こぼしをすると、泡が大量に出てきます。煮こぼしをすることで、苦味や酸味を軽減することができると言われます。この煮こぼしをしないで煮汁ごとそのまま煮詰めるレシピもあるようですが、煮こぼしをせずに煮詰める方法では酸味の強い梅ジャムになるのだそうです。

いつも購入する梅は酸味もさることながら、苦味の強い梅で、かなり黄色く熟したとはいえ、全く苦味が無いとは考えられなかったこともあり、煮こぼしの意味はあるだろうと考えました。

苦味の強い梅の実は苦味を取る作業が必要になります。今回の場合、完熟させることと、この煮こぼしが苦味取りの役割を果たします。かなり熟した完熟梅だからそんなに気にする必要もないのかもしれませんが、事実、泡は大量に出てきたので、何かしらの成分が出てきたことは間違いないでしょう。

種を取り出すときは熱と突起に注意!
煮こぼした後、梅の種を取り出す様子
煮こぼした後、梅の種を取り出す様子

煮て間もない梅の実は非常に熱いです!しかも、なぜか梅の実の中の方はかなり蓄熱するようで、多少時間をおいてから種を取り出そうとしても、中はまだまだ熱いということがあります。火傷しないように細心の注意を払いながら種を取り出す必要があります

また、梅の種は尖っているものがあります。そのため、種を取り出す際にけがをする恐れがあります。ケガにも注意しながら作業をする必要があります

完成した梅ジャムがメチャうま!

完熟梅を使った手作りの梅ジャム
完熟梅を使った手作りの梅ジャム

過去に梅シロップを作った時に残った梅干しを使ってジャムを作ったことはあったのですが、その時は苦味が強くなってしまい、あまり食用に適した出来栄えではありませんでした。

しかし、今回の完熟梅を使った梅ジャムは非常においしく、フルーティーで、何口も食べたくなるぐらいおいしい梅ジャムとなりました!ほのかに酸味も残っていますが、それがまたアクセントになっていい感じです。苦味も多少残っていますが、それほど強くないため、私は気になりませんでした。

ちょっとアプリコットジャムに似ているかなとも思ったのですが、それもそのはず、梅はJapanese apricotとも呼ばれるように、アプリコットの仲間の一つです。

いろんな梅ジャムの作り方

砂糖を入れずにはちみつだけで作る方もいます。その場合、甘みは自分で調整すると良いです。

甘味を控えめで作ると、酸味を感じやすくなります。しかし、糖分が少ないと長期保存が困難になるため、冷蔵庫で保管し、できるだけ早く食べきるなどの工夫が必要です。

煮こぼさずに煮汁をそのまま煮詰めて梅ジャムとする方もいます。アクは取りながら煮詰めるようですが、そうすると酸味を感じやすくなるようです。

傷みすぎている梅は発芽させてガーデニングに!

完全に傷んでしまっている梅
完全に傷んでしまっている梅

果肉がジュクジュクになってしまっている梅や、明らかに全体が変色してしまっている梅、また傷があまりに大きい梅に関しては使いませんでした。

いずれも腐敗しているか、内部まで傷が進行している可能性が高いからです。

でも、そんな傷みすぎた梅も種を取って発芽させればベランダで梅の木を育てることもできます

最後に

梅は成熟度に応じて様々な加工品にすることができます。また、種は発芽させることもできるので、料理もガーデニングも楽しめる植物です。

2025年の梅ジャムづくりは思いのほかうまくいきました。また機会があれば作ってみたいと思っています。