台湾在住者です。いつも行っている台湾のスーパーで冷凍のマグロが売られていたので買ってきて刺し身にして食べてみました。
どのように解凍したのか、味はどうだったのかなどをここにまとめておきます。
目次
台湾の冷凍マグロ
今回入手したのは台湾のマグロです。台湾の漁港の中でマグロが有名なのは東港(ドンガン/とうこう)と呼ばれる地域にある港で、台湾の東側にあるのかと思いきや実は西海岸南部にある港です。県で言うと屏東県です。
今回手に入れたマグロ
私が手に入れた台湾産の冷凍マグロはスーパーの冷凍コーナーで売られていたマグロです。正直台湾に住んでいるので近所のスーパーでマグロが買えるなんて思っていませんでした。おそらく東港産。
寿司と言えば日本。刺し身と言えば日本。生食の魚と言えば日本という印象があるかもしれませんが、台湾でも当然魚は水揚げされます。そして、生食用に加工されて出荷されることもあります。
今回手に入れたマグロが生食用だったかは定かではありません。ただ、見た目は非常によく、生食でも問題ないように思えました。
部位は腹肉と呼ばれる部分で、いわばトロのような場所。薄い筋がたくさん入った腹側の部位でした。
マグロの筋は頭に近くなるほど太くなり、真ん中にかけて気にならなくなるのですが、尾に近づくと今度は細い筋が多くなるそうです。
そんな腹肉の筋が多い部位を小さく切ったのが今回手に入れたマグロでした。
台湾産冷凍マグロの解凍
物によっては-50℃で凍らされ、その後スーパーの-18℃前後の冷凍庫で購入者があらわれるのを待ちます。そんなキンキンに凍ったマグロは解凍してから食べます。マグロの解凍は日本でも台湾でも変わりません。
解凍方法は、まず袋から取り出してざっと流水で水洗いをし、次に38℃前後(ちょっとぬるいお風呂ぐらいの温度)のぬるま湯に5%の塩を入れて作った塩水に5分間浮かべ、その後流水で塩水を流したものをキッチンペーパーでキレイに拭き、キッチンペーパーそしてラップの順に包んで冷蔵庫で6時間ほど寝かせておけば解凍完了です。まとめると以下の通りです。
- 袋から出してざっと流水で水洗い
- 38℃の5%塩水に5分浸す
- 塩水をざっと流水で洗い落とす
- キッチンペーパーで水けをふき、別のキッチンペーパーそしてラップで巻く
- 冷蔵庫で6時間じっくり内部まで解凍する
最初、マグロの肉同士がくっついてしまっていたのですが、これは最初の段階でしっかり剥がしてから解凍した方が良いです。しっかり剥がさずに解凍を当たり前ですがくっついているところの解凍に時間がかかりました。最初の段階でしっかりと切り身ごとに分けておくことが大切です。
実際に上記の方法で解凍したところ、冷凍マグロであることが嘘であるかのようにきれいで美味しそうなマグロの切り身が完成しました。
自然解凍や最初から冷蔵庫で解凍するとおいしくないマグロになってしまうのだそうです。
台湾産のマグロを切りつける
台湾産のマグロの解答は意外とうまくいきました。あとは切って盛り付けます。今回は刺し身にして食べます。
マグロに限らず、魚の身を切るときは筋の向きに注目すると良いです。筋がどのように入っているかを見極め、基本的には筋に平行に包丁を入れるのではなく、筋に直角に包丁を入れます。そして、ただ直角ならば良いかと言うとそうではなく、実に対して逆らわないように、逆向きにならないように包丁を入れます。
状況によって逆に包丁を入れた方が良い場合もあるそうなのですが、逆向きに包丁を入れると身が崩れやすいため、初心者にはほぼ無理です。技術を習得し、そして良い道具があって初めて初めてなせる業なのではないかと思います。
今回のマグロを切る付ける際、頭ではわかっていたものの、結局筋が逆になっていることに気が付かず、ボロボロと筋に沿って身を崩しながら切ることになってしまいました。
この筋の入り方は日本で水揚げされるマグロも台湾で水揚げされるマグロも変わらないと思いますが、もしかしたら台湾で今回私が手に入れたような形の切り身は日本ではあまり売られていないかもしれません。
出来上がった台湾産マグロの刺し身
今回は刺し身にして食べてみました。部位によって脂の乗り方が違いますが、総合してそれほど脂がのっているようには感じませんでした。それでも、なんだか久しぶりにまともな刺し身を食べたような妙な安心感がありました。
実際このマグロは生食として売られていたわけではありません。しかし、解凍してみて問題ないと判断し、実際食あたりなどもなく、味も古臭かったり、血なまぐさかったりということもありませんでした。むしろうまい!これならまた食べたいと思える味でした。
しいて言うならやはり筋が気になるかなと。次回は例えば細かい隠し包丁を入れるか、切り方を工夫するなりして筋が気にならないようにしたいと思います。
素人の調理は危険もある
素人が生食する食材を調理することは危険を伴います。そもそもプロが調理しても食中毒や寄生虫などの被害が出てくるぐらいなので、素人ならなおさら危険です。
今回購入したマグロは生食用とは書かれていませんでした。正しく判断できる目を養っていきたいと思っています。
最後に
お金を出しさえすれば台北には美味しい刺し身を食べられるお店もあるのだそうです。それなのに自分でやろうとしてしまうのは海外移住者あるあるなのかもしれません。もっともっと美味しい刺し身が食べたいです!