ネットで初めて見た虎豆という豆を手に入れて、ベランダで育ててみたところ、一応の収穫までたどり着いたのですが、ハダニの害がとにかくひどいです。
対策したらそれなりにハダニが減って、再度生長を開始したのでそれまでの軌跡をまとめます。
目次
白い豆を育てたい
台湾に住んでいると、白あんで作られた和菓子を食べる機会は日本に住んでいるときよりも格段に少なくなります。
いや、取り寄せたり、デパートで買ったりと方法が無いわけではないのですが、白あんは手軽に入手できるものではないので以前は自分で作ったりもしました。
実際自分で作った白あんの味も悪くなく、個人的には手作りの白あんに満足していますが、白あんを作るには白い豆が必要になります。
そんなこともあって、白い豆を育ててみたいと思いました。
白あんに使われる豆
白あん作りには手亡や白金時などの白いインゲンマメが使われます。
以前、台湾で入手した花豆(外皮は白くありませんでした)でもおいしい白あんが作れましたが、真っ白なタイプの花豆は売られているのを見たことがないように思います。
インゲンマメの仲間で、白い品種なら似たような白あんが作れるのではないかと考えました。
虎豆を購入!
ネット通販で白いインゲン豆を探していたところ、虎豆というのを発見しました。見たことのない豆だったのですが、なんだか非常に興味を惹かれ、購入してみることにしました。
虎豆は高級豆
北海道では煮豆として一般的とされる虎豆。白地に虎のような模様があることから虎豆と呼ばれているようです。
購入当時、栽培目的で少量しか買わなかったので気が付いていませんでしたが、虎豆は他の豆類と比較するとかなり高価な価格設定になっています。
虎豆の値段は1000gで2100円以上
虎豆は1000gでおおむね2100円~5000円程度の価格設定が多いようです。小豆は1,000gで200円前後なので、その高級ぶりがわかるかと思います。
- 大豆1kg 約1000円~
- 小豆1kg 約1000円~
- 金時豆1kg 約1000円~
- 黒豆1kg 約1000円~(丹波産は1kg約2200円~)
- 虎豆1kg 約2100円~
- 大福豆1kg 約2800円~
なお、豆類の中で虎豆が最も高いということではなく、あくまでも高い部類に入るということです。例えば大福豆(おおふくまめ)は約2800円~と、さらに高いですし、丹波さんの黒豆もいいお値段です。
今回は種としての虎豆をネットで購入したのですが、18gで80円前後(1000g換算で4500円前後)でした。18gだと20個ぐらいの種(豆)が入っていました。
豆栽培はハダニとの戦い
以前、枝豆や小豆などをベランダで栽培したことがあります。しかし、どのタイミングで栽培してもすべて例外なくハダニが大量繁殖してしまい、生育が悪くなります。
ハダニが付くと、葉の養分を吸われ、生長が止まり、そして枯れていきます。少しぐらいなら大丈夫かなと油断していると、ハダニの恐ろしい繁殖力であっという間にハダニだらけになります。
ハダニは10日前後で成虫になり、メスは1日に数個~10個程度の卵を産むのだそうです。つまり、あっという間に×2、×3、×4、と増えていくのです。もしもハダニを見かけて駆除しないでいると、1週間後には100倍以上はいると思った方が良いです。ハダニは恐ろしいスピードで繁殖していきます。
ハダニに食害される虎豆の葉
今回の虎豆栽培でもハダニが大量に発生しました。マメ科は本当にハダニの餌食になりやすいです。虎豆がハダニだらけになると、他の植物にも影響が出ます。
早期の対策が必要ですが、化学農薬はできれば使用したくないので、他の対策を考えました。
ハダニは古い葉にも多い
害虫の中には新しい葉を好んで寄生するものも多いですが、ハダニに関しては古い葉にも多く寄生します。
特に葉の裏側にいることが多く、表からは見えないこともあります。葉を裏返して驚くこともよくあります。
ハダニ対策は葉水+ニームオイルスプレー
ハダニ対策にいろんなことを試してきましたが、もっとも効果が高いのは一枚一枚の葉に丁寧に葉水をしてハダニを落とすことです。
大規模栽培では一枚一枚に葉水をしてハダニを落とす作業などできるはずもないのですが、ベランダという小さな規模での栽培で、手間を惜しまないなら可能です。葉を一枚一枚手に取り、表と裏にシャワーをかけていきます。
この葉水の作業を1週間程度毎日行えば、ほとんどのハダニを見なくなります。彼らはシャワーで落とされて排水口に流れていっているか、土に落ちているはずですが、そんなにすぐには上がってこれないようです。あわよくばもう二度と上がってこないでほしいです。
シャワーだけでなく、ニームオイルのスプレーをすることもあります。シャワーで物理的に除去し、ニームオイルスプレーで忌避、ハダニがまた増えてきたらシャワー、の繰り返しをしています。
収量が少ないのはハダニの影響?
順調に生長していき、今回収穫までできたのですが、収量が非常に少ないです。もっとたくさん花が咲いて豆ができても良いようなものですが、かなり少なく、1株から今のところ5個ぐらいしか収穫出来ていません。
そして花が咲かなくなり、葉は落ちていったのですが、原因の一つはやはりハダニだと考えられます。ハダニが葉から栄養を吸ってしまい、生育に支障をきたしたのでしょう。
当初、葉水をあまり積極的にしていなかったため、かなりの葉がハダニの害を受けていました。
ただ、気になるのはハダニの影響をあまり受けていない株も収量が非常に少ないこと。思うに、ハダニの影響もあったのだとは思うのですが、ベランダで栽培していることもあり日照条件があまり良くなく、日照不足になっているのかもしれません。
ハダニが減ったら生長再開
葉水をしばらく継続していたところ、完全ではないもののハダニを見る機会はかなり減り、止まってしまっていた生長も再開しました。
これで終わりではなく、秋ごろまで収穫していきたいと思っています。これからもハダニとの戦いは続きます。
最後に
とにもかくにも収穫までこぎつけたのは一つの喜びでした。ただやっぱり豆類はハダニ被害がひどいので、どうしても栽培を躊躇してしまいます。
葉水をうまく活用しながら栽培を継続してみます。