多肉植物の育て方 セダムはベランダでも育てやすくておすすめ

ベランダで細々とではありますが、多肉植物を育てています。今日は我が家の多肉植物のご紹介です。

多肉植物とは

多肉植物の特徴は葉が厚いことです。一口に多肉植物と言ってもいろんな種類があります。最近多肉植物はとても人気がありますので、家で育てている方も多いのではないでしょうか。今回はそんな多肉植物の話。

我が家では2022年11月現在、カリフォルニアサンセット(仮)、静夜つづり(仮)、タマツヅリを育てています。

多肉植物のお世話の仕方

多肉植物は一般の植物と違い、水やりの頻度が圧倒的に少ないです。そもそも葉や茎が一般の植物と葉違う構造になっているようで、蒸散が少ないようです。そのため、逆に水を上げすぎると腐ってしまうぐらいです。結構簡単に根腐れを起こし、全体的に腐ります。水やりの頻度が少ないという意味では、多肉植物は非常に育てやすいと言えます。

成長の速度も一般の植物と比べると遅いです。少しずつ、少しずつ成長していくのですが、毎日観察していても、その違いを感じることはほぼできません。成長期かそうでないかにもよりますが、1か月前の写真を見て「あ!大きくなってる!」と感じるか感じないかぐらいです。成長期はもうちょっと成長を感じやすいかもしれません。

それから、葉挿しという方法で株を増やすことができる種類があって、それも多肉植物のだいご味の一つだと思っています。一般の植物でも挿し木のようにできるタイプがありますね。例えばトマト。トマトは茎を切って水に浸けておくと根が出てくることがあり、それを土に移植すると株を増やすことができます。やってることは同じようですが、多肉植物の場合、葉の1枚1枚が新しい株になる可能性を秘めていて、どんどん増やすことが可能になります。ただこれも適切な時期に葉挿しをしないと、一切発根や発芽をせずに終わることもあります。時期に注意ですね。

多肉植物を置く場所

基本は日当たりが良く、風通しの良い場所です。

日当たりについて

ベランダで多肉植物を育てる場合、日当たりはどのぐらいが良いのか気になる方も多いと思います。午前中のみ直射日光が当たる場所で、午後からは半日陰、かつ雨に濡れにくい場所に置いています。ベランダに直置きよりかは多肉棚などを作って配置するとおしゃれでさらに良いと思います。

知人にいくつかセダム系の多肉植物をゆずったのですが、ほぼ直射日光の当たらない場所、一日中半日陰のような場所で育てていたらすぐに徒長してしまいました。

風通しについて

多肉植物
多肉植物

必要以上に蒸れさせないためと、害虫の発生を防ぐ意味で風通しの良い環境を作ると良いです。以前、小さな鉢に植えた多肉植物を密集させていたら大量にカイガラムシが付いてしまったことがあります。少し間隔をあけて設置すると良いのではないかと思います。

冬の置き場所について

我が家(台湾在住です)は冬でも10℃を下回ることが少ないです。そのため、冬でもベランダに置きっぱなしにしています。それでも冬に枯れてしまうということはありません。ただ、多肉植物の種類によっては、日本の冬の寒さに耐えられなかったり、特に霜に当たるとよくなかったりすると思うので、品種ごとに対策を考えると良いと思います。ベランダに放置できないなら室内に退避すると良いのではないでしょうか。

多肉植物に使う鉢

水分を吸ってくれる素焼きが最も適していると思いますが、缶をリメイクしたものや、プラスチックの鉢で育てることもできます。

徒長した場合

多肉植物を育てていると、特に日当たりが足りない場合に徒長することがあります。葉と葉の間隔が広がり、茎の部分がどんどん上に成長してしまう状況です。

徒長したらハサミで切り取ってしまいます。切り離された部分は下部の葉を取り、改めて土に植えておくと根が出ますし、この時取り去った葉も葉挿しすれば根が出てきて新芽が出てくることがあります。さらに、株元に残された部分も脇芽が出てきて再生します。

徒長は日当たりが悪いところに置いていると発生しやすいので、置き場所も工夫すると良いと思います。

成長期について

多肉植物の成長期は品種によって異なります。例えばセダムやエケベリアは春秋型と呼ばれ、春と秋によく成長しますが、冬と夏はあまり成長しません。このあまり成長しない時期に葉差しなどをしても失敗することが多くなります。品種によって異なります。

多肉植物が弱った場合

多肉植物に突然シワが寄ってくることがあります。これは水不足の可能性があります。水を与えたら回復する場合もありますが、もしも回復しないなら根になんらかの異常が発生している可能性があります。その場合、ハサミなどで切り取って再生可能な部位を再生して作り直すということになります。

多肉植物に適した土

野菜栽培などに使う一般の培養土よりも、赤玉土ベースで水はけのよい土が良いです。一般の培養土で問題なく育つケースもありますが、赤玉土ベースの方が育てやすいです。水はけが悪いと根腐れの原因になることがあります。

多肉植物用に配合された土が売られているので、それを使うのが早いと思います。

植え替える時期

一般的な多肉植物は春と秋に植え替えると良いです。

静夜つづり
静夜つづり

水やりの仕方

玉つづり
玉つづり

基本的に水やりは完全に乾ききってから数日後にたっぷりと与えます。

セダム系の静夜つづりとカリフォルニアサンセットは毎日水やりしても何てことなかったりします。ただそれは環境にもよります。一般の植物と比べれば圧倒的に水やりは少なくて良いです。水をやりすぎるとてきめんに腐って枯れます。それが多肉植物。とはいえ、セダム系は比較的水やりに強く、時期によっては(また、土の乾き具合によっては)毎日水を与えても平気な場合もあります。

例えば夏は〇日に1回とか、冬は〇日に1回とか言えるといいのですが(実際にそういうのも見ますが)、葉にシワが出始めてから水を与えても間に合うことが多いですし、私の場合、セダム類は土の様子を観察し、例えば夏は表面が乾いてから1~2日後、冬は表面が乾いてから1週間後ぐらいに水やりをするということが多いです。セダムは比較的水やりが簡単です。

問題はそれ以外。例えばエケベリア。

ブルーバード
ブルーバード

エケベリアを買ったとき、店員さんから「水やりは周りの葉が柔らかくなってからだよ!」と言われました。でも、当初自分で触ってもその「柔らかい」の感覚がいまいちわかりませんでした。水をあげなければ葉は萎れてきてシワが出現します。そこまで待つのがおそらく正解。

ローマ
ローマ

当時、多肉植物の水やりがよく理解できず枯らしてしまいました。水のあげすぎです。二日連続で与えたりしてはいけません。ローマというエケベリアは2日連続で水やりしたら即ダメになりました。

悲しいことですが、枯らしてしまうのも経験値になります。水やりの仕方は環境によっても異なるので、新しいタイプの多肉植物を手に入れたら、水を与えずにシワが出て来たり元気が出なくなるまでの日数を最初に確認すると良いと思います。要するに毎日観察することが大切ということになります。

買う時期

多肉植物を買うのは、それぞれの多肉植物の生長期に買うと良いです。というのも、成長期でないと成長がほとんど感じられないため、退屈だからです。せっかく買うなら成長を実感したい、という方は特に成長期に買うと良いです。例えばセダムやエケベリアは春と秋が成長期です。

肥料

複数年多肉植物を育てていますが、今まで肥料を与えたことはありません。実際に育てていてその必要性もあまり感じません。

害虫

多肉植物には害虫が付くことがあります。我が家の場合、カイガラムシが付いて困ったことがあります。カイガラムシが付くと、新芽の汁を吸ってしまうため葉が奇形(生育不良)になったり、カイガラムシの分泌物がカビているのか葉に黒い汚れが付着したりします。しかもやっかいなことにカイガラムシは込み合った葉の間を潜り抜け、茎に近い場所にいたりするので駆除しようにも駆除しきれません。農薬を使うか、あきらめてその苗を捨てるかになります。

なお、カイガラムシにやられた苗は葉挿しの材料にするという手もあります。その場合、取った葉はいったん水でしっかりと洗った方が良いと思います。

最後に

水やりについて非常に苦手意識を持っていましたが、気がついたら1年以上栽培を続けてこられていました。今後もっと増やして、ベランダの多肉植物を充実させていきたいです。