台湾で日本のものが食べたい!
台湾に来てからというもの、故郷が懐かしいのか常々日本のものが食べたいと思い続けてきたのですが、その中でもお寿司を無性に食べたくなるのです。
台湾にもお寿司屋さんはあります。おいしいお店も当然存在します。しかし、日本人としてのアイデンティティなのでしょうか、どうしても自分で作りたくなってしまうのです。
今回は自宅で作る海老のお寿司のお話しです。
DIYお寿司
さて、そもそも私は寿司職人ではありません。お寿司なんてそんな簡単に作れるのでしょうか。
もちろん職人さんがお寿司を握る姿は見たことがあります。しかし、職人さんはもっぱらすでに下ごしらえが済んだネタを客の前でシャリと一緒に握り、提供してくれます。その下ごしらえは見たことがありません。
ネタもそうですが、そもそもシャリもどうやればよいのか。しかもここ台湾で。実はすでに何回も挑戦していますけれども。
自分で作れるお寿司 in 台湾
すでに何度かトライしているお寿司づくり。生魚は敷居が高いのでまだやりません。じゃあ生魚じゃないお寿司とはどんなものでしょうか。
そう、海老(えび)です。もちろん他にアナゴ、玉子、かっぱ巻きなどもありますが、最近は毎週のように海老のお寿司に挑戦しています。
海老寿司のおおまかな作り方
海老のお寿司を作るにあたって、やっていることを簡単にまとめると、以下のようになります。
1.海老をゆでる
2.酢飯を作る
3.握る!
文字にするととても簡単そうに見えます。実践すると意外と食べられるものは出来上がりましたが、やはり素人のそれです。当然お店で出せるようなものは作れません。
海老寿司を実際に作ります
・海老の下ごしらえ
最初は海老をゆでるのですが、ゆでる前に海老に竹串をさし、まっすぐにして、曲がらないようにゆでます。竹串は腹側にさします。そして、しっぽの部分までしっかりささないとしっぽだけ曲がることもあります。
ゆでる前に皮をむいてしまうと失敗する確率が高くなる(丸まってしまう)上に、海老自体が縮んでしまいます。だから皮がついたままゆでた方が良いです。何も知らなかった私は、買ってきた海老が全部丸まってしまったことがあります。しかも驚くほど小さくなりました。
海老には背ワタがあります。ゆでる前に背ワタを取ると、ゆでた後に、背ワタを取るために傷つけた部分から裂けてくることがあります。だから、背ワタはゆでた後に包丁で切り開いてから取り除く方が、個人的には良いように思います。
海老をゆでるお湯にはお湯の重量の0.1%の塩を入れました。塩味を付けるのではなく、うまみを出すためです。料理をするとき、うまみを出したいだけの場合は塩加減を大体0.1%ぐらいにしています。
ゆであがった海老の頭を取ります。頭を取る時は少し慎重にやらないと、背中側の肉を痛めてしまい、切り開いたときに半分に割れてしまうことがあります。だから頭を取る時は慎重に。
頭を取った海老の、今度は殻をむきます。頭側からむいていって、しっぽの真ん中にある尖った部分までしっかりむきます。そうしないとチクチクして痛いです。
頭を取って殻をむいた海老の腹から切り込みを入れて開きます。背ワタを水で洗い流し、キッチンペーパーで水気をふき取ります。
・シャリの下ごしらえ
続いてシャリ、つまり酢飯です。世の中には便利なものが販売されているもので、スーパーに行けば寿司酢が手に入ります。ここ台湾でも。
寿司酢の説明書きを読むと、どのぐらいの分量で寿司酢をお米と混ぜればよいかがわかります。以外にたくさんの酢を入れるので、初めは驚きました。
熱々のごはんに分量通りの寿司酢をかけ入れ、しゃもじで混ぜます。最初は酢でビショビショですが、そのうちお米に酢が浸透するのか、それとも乾燥するのか、ちょうど良い塩梅になります。
・握る
握る工程では器に酢を少し入れ、これは手につけながら握りました。これは手酢というらしいです。手に酢を付け、ネタとシャリを合わせます。
右手でシャリをまとめるのですが、これが本当に難しい。全然できません。また、適当にまとめてネタに乗せ、握っていくのですがこれもやはり難しい。
シャリがお寿司屋さんで見るような形になってくれないのです。なんというか、ピーマンの肉詰めのような感じ。いや、本当にそんな感じなんです。本当に下手。これ、何回挑戦してもうまくいきません。
結局見た目に満足することはできませんでしたが、味はとてもおいしかったです。
まとめ
今回海老のお寿司を作ってみて思ったのは、あれだけの手間暇をかけて作られるお寿司、それを2貫100円などの激安価格で提供してくれる回転ずし屋さんはすごいな、と思いました。
そして、職人さんがしっかり握るお寿司屋さんの技術もやはり素晴らしい。
自分で作ったお寿司は、自分で食べる分には問題ないですが、誰かに食べさせるということはできそうにありません。やはり餅は餅屋です。
台湾に来てから日本人っぽいことが無性にしたくなり、お寿司を作ってみたわけですが、こういう体験をすると改めて日本が懐かしくなるものです。今度帰国した際にはぜひお寿司を食べに行きたいです。
これからもお寿司づくりには挑戦すると思います。