保温鍋で鶏ガラベースの塩ラーメンを作ってみました

ラーメンは塩ラーメン、とんこつラーメン、醤油ラーメンなど、いろいろな種類がありますが、今回は塩ラーメン作りに挑戦してみました。

家庭でラーメン作り

以前、保温鍋でとんこつラーメンを作った際、なかなか面白くてまたやりたくなってしまいました。

今回はとんこつラーメンではなく、鶏ガラを使った鶏がらスープベースの塩ラーメンです。

手順を簡単に説明すると、まず、鶏がらスープを作り、牛脂から油を抽出し、具材を茹で、麺を茹で、スープ+麺+具材の順に盛り付け、油をかけて完成です。

鶏がらスープづくり

鶏の骨を使ったスープ「鶏がらスープ」は鶏がらを煮込んで作られます。鶏がらスープの素も販売されているので、それを利用すれば非常に手軽に鶏がらスープを楽しむことができますが、今回は自分で作ってみました。

鶏がらスープと言っても、豚の骨が入っていることも多々あるようで、豚の骨を入れた方が味に奥深さが出るのだとか。今回は豚の骨を入れずに鶏がらスープを作ってみました。

鶏がらはとんこつよりもコラーゲンが少ないらしく、あまり長時間煮込んでもとんこつほど白濁はしないのだそうです。とはいえ鶏がらスープでも白湯スープがあるので、強火でぐつぐつやると豚骨ほどではないにしても、やはり白っぽくはなっていくのだと思います。そうしないのが澄んだ色の清湯スープです。今回は鶏がらで清湯スープを作りました。

清湯スープの材料

  • 鶏がら 800g
  • 昆布だし顆粒 適量
  • 水 2,000ml程度

ここにネギの青い部分やニンニク、ショウガなどを入れた方がおいしくなるようなのですが、今回はそこまで頭が回らず、鶏ガラと水、それから顆粒タイプの昆布だしを入れてみました。

なお、ラーメンにする際に、塩分濃度0.5%ぐらいになるよう塩も入れました。この塩もこだわると良いみたいなのですが、私は市販の安い塩を使いました。

作り方

  1. 鶏がらを軽く洗う(血などをできるだけ取る)
  2. たっぷりの水で軽く煮立たせ、火を止めて鶏がらを取り出し、血の塊などを洗い流す
  3. 新しい水を入れ、沸騰する手前ぐらいまで加熱し、火を止めて保温鍋で30分調理
  4. 保温鍋から取り出し、再度10分ぐらい火にかける(弱火でグツグツならないようにする)
  5. 鶏がらを取り出し、昆布だしを入れ、一煮立ちしたら完成
生の鶏がらを煮始めたところ

血が付いている場合だと思うのですが、灰色というか茶色というか、不純物を含んでいるような灰汁が出てきます。それは適宜取り去るようにしようと思っていましたが、上記の作り方では最後に一煮立ちさせたときを除いて、ほとんど灰汁を取ることはありませんでした。

火を通し、ゴミを取り、新しい水に交換した後の鶏がらの様子

生の鶏がらに火を通し、その後、一度流水で洗いましたが、これは最初に取り切れなかった血を取るためです。この作業はそんなに大切ではないかもしれません。

本当は最後に目の小さなザルで濾すと良いそうなのですが、あいにくそのような物もなく、諦めました。

プロの方は素材にこだわり、手順にこだわり、最適解を見つけ出して商品化していて、一杯一杯が貴重であることがわかります。

なお、保温鍋に入れる前に鶏むね肉を2枚入れて、一緒に調理していました。チャーシュー用です。鶏むね肉は冷蔵された状態だったため、温度が下がらないよう、鶏むね肉を入れてから数分間弱火で加熱を続け、落ち着いたところで保温鍋に移動しました。

牛脂から油の抽出

スーパーで買った牛脂から抽出した油

鶏がらスープベースのラーメンの場合、香味油を入れることで風味を増すようです。以前豚骨ラーメンを作った時は油を入れませんでしたが、今回は油も入れます。

ラードがあれば良かったのですが、あいにくスーパーで売られておらず、売られていた牛脂を買って帰りました。

結構お肉も付いていそうな牛脂

牛脂というのはその名の通り牛の脂ですが、そのまま利用するのではなく、油を取り出して使用しようと考え、火にかけて油を抽出しました。

油が出てきた牛脂

油はニンニクやネギをこの油で揚げて香りを移したりして使うことが多いようですが、今回はネギをラーメンにトッピングし、その上から温めたこの牛脂抽出油をかけました。

作り方

  1. 牛脂を適当な鍋に入れ、火にかける(弱火)※最初、油の出が悪かったので焦げないように水を50ml程度入れました。
  2. 時折かき混ぜる
  3. 全体的にプリプリ感がなくなったら火を止める
  4. キッチンペーパーなどを使って濾して完成
濾した後に残った牛脂

濾した後に残った牛脂はカラカラになっていました。

牛脂は固い

冷蔵庫に入れて冷やした牛脂抽出油

出来上がった牛脂抽出油は粗熱が取れてから瓶に入れ、冷蔵庫に入れておきました。これをいざラーメンで使おうと思ったのですが、思いのほか固く、適量取るのに多少苦戦しました。

牛脂の融点は豚脂(ラード)の融点よりも高いという特徴があるそうです。簡単に言えば牛脂の方がラードよりも溶けにくいということですね。

ラーメン作り

自作した鶏がらスープベースの塩ラーメン
  1. どんぶりに塩を入れ(スープの0.5%程度の量)、スープを注ぎ入れてよく混ぜる
  2. 麺を茹で、麺をスープに入れる
  3. 茹でたもやし、茹でたホウレンソウ、鶏むね肉チャーシュー、白髪ねぎおよび小口切りのねぎをトッピング
  4. 牛脂から抽出した油を熱し、白髪ねぎの上からかけて完成

感想

透き通るスープが特徴の塩ラーメンができました。味は自作の割にはおいしくできたと思いました。リピートしてもいいぐらい。豚骨スープほどは時間もかからないので、また作ると思います。

トッピングとかそれぞれの素材とかにもっとこだわってみたいなと思いました。それはまた次の機会ですね。

追記:醤油ラーメン

自作鶏がらスープで作った醤油ベースのスープ

実は余った鶏ガラスープを使って醤油ラーメンも作ってみました。塩の代わりに醤油、すりおろしにんにく(チューブのもの)を使いました。

醤油は350mlのスープに対して10ml程度、ニンニクはチューブで1cmぐらい入れました。醤油もおいしかったです。

最後に

豚骨や鶏がらを使ったスープは作ることができたので、煮干し系のスープにもいずれ挑戦してみたいのですが、煮干し系は結構苦手だったりするのでまだ先になりそうです。