ドライフルーツの「野酸梅」というのを食べる機会に恵まれ、その果肉を食べた後に残った種を発芽させ、ベランダで育て始めました。
そもそも野酸梅が何かわからないままに育て始めた記録です。
目次
ベランダで育て始めた野酸梅

先日、通販サイトを見ていたらドライフルーツの「野酸梅」というのが売られていました。中国新疆の名産品らしい野酸梅は、調べてみると「梅」と付くようにバラ科植物ではあるようです。そこで、バラ科植物、特にサクラ属を中心にベランダで育てている私としては、やはり種から育ててみたいと思い、すぐに購入してみました。
調べてみると、野酸梅の日本名は「ベニバスモモ」ということがわかりました。ただ、こういうのは海外の品種だったりすると、日本名と一致しないこともあります。おそらくベニバスモモなのだろうという程度で栽培をスタートしました。
ベニバスモモはバラ科の植物で、その名の通り紅色の葉をつける植物です。花は桜のような花を咲かせるようで、私はそれを理由に育て始めました。
桜のような花を咲かせるという理由で、他にも梅や桃、蟠桃、スモモなどを種からベランダで育てています。
プルーンに近い種子

野酸梅のドライフルーツの中には、プルーンに似た種子が入っていました。プルーンも中国語では「西梅」と書くことがあります。どれもプラム類ということかと思います。
野酸梅(ベニバスモモ)の種は他のバラ科植物と同様、硬い殻に覆われています。
殻を割ると中には小さなアーモンドのような種が入っています。
種子の殻の割り方

野酸梅(ベニバスモモ)の種子の殻はペンチを使って割ると簡単でした。我が家のペンチにはくぼみがあり、そのくぼみを使って割るとちょうどよかったです。
このくぼみに入らないほど大きい種子は、先端のくわえ面で割りました。その際、中身まで潰してしまうことを防ぐため、ドライバーを差し込んで割りました。そうすることで、ドライバーの太さまでしかペンチが締まらず、種子の中身を守ることができます。
発芽させる方法

殻を割った野酸梅(ベニバスモモ)の種子は、湿らせたキッチンペーパーで包んで冷蔵庫で3ヶ月程度保管します。そうすることで休眠を打破し、自発的な発芽を促します。
植物栽培で好きな瞬間がこの発芽を発見した瞬間です。冷蔵庫から取り出し、広げたときに根が出ていると感動します。
発芽後の処理

野酸梅(ベニバスモモ)の種子は湿らせたキッチンペーパーで包んで冷蔵庫に入れてから3ヶ月前後で発芽するので、発芽した種子は土に植え付けるか、水耕栽培で育てます。
水耕栽培で例えば10cmぐらいまで大きくなってから土に植え替えるのも良いと思っていたのですが、野酸梅(ベニバスモモ)の生育は結構遅く、10cmぐらいになるまでにはかなりの月日が必要です。そのため、土にそのまま植えてしまい、管理する方が簡単だと思います。
栽培時の注意点

野酸梅(ベニバスモモ)を発芽させて育ててきましたが、そのほとんどが枯れてしまいました。枯れた原因はおそらく根腐れです。
発芽直後は多くの水分を必要としますが、過剰な水分は根腐れの原因となるため、葉が展開し始めたころから水分量をしっかりとコントロールする必要があります。
根腐れさせない工夫
根腐れしないよう、水はけの良い土を使用し、過湿にならない程度に水やりをすれば、比較的しっかりと育てることができます。具体的には、土は赤玉土などの団粒構造になりやすい土を使用し、土が乾いてから水やりをするようにすると良いです。
土の渇きは表面をよく見て判断しますが、必要であれば鉢底から底部の乾き具合を見るのも良いです。底部まで完全に乾いてしまうと枯れる危険が出てくるので、適度に乾燥してから水やりをします。
私は表面が乾燥し、手で鉢を持って軽くなってきていたら水やりをするようにしています。表面も乾いていて、鉢も軽く、さらに底部が乾燥していたら危険な状態と判断し、できるだけ早く水やりをします。逆に底部がまだ湿っていたら水やりをしないこともありますが、快晴の場合はやはり水やりをすることを検討します。
良くないのは、表面がまだ湿っているのに追加で水やりをすること。これでは常に濡れている状態になってしまいます。
土は乾くと若干色が変わります。その色の変化がわかりにくい場合は触って確かめたりもします。鉢を持ってみることでも鉢の重さから水分量を予測できます。
野酸梅(ベニバスモモ)栽培の難易度

野酸梅(ベニバスモモ)の発芽は、他のバラ科植物と比較して、それほど難しいものではありません。適切な気温、適度な水分があれば発芽します。
発芽後の野酸梅(ベニバスモモ)の栽培は、他のバラ科植物の例えば桃や梅などと比較すると難しいです。野酸梅(ベニバスモモ)はこの一年間でかなりの数に失敗しました。失敗で多かったのは根腐れでした。
最後に
まだこの野酸梅が本当に日本のベニバスモモなのか疑っておりますが、今は順調に生育しているので、この調子で育てていこうと思っています。
なお、ベニバ(紅葉)という割りには葉が緑です。もしかしてベニバスモモじゃないのかも?と心のどこかで思っております。もしくはまだ若いから緑なのかも?と考えたりもしています。