種から発芽させたプルーンがギリギリ越冬できそう

ある日スーパーの果物コーナーを覗いていたところ、見たことのない果物を発見しました。ブドウのようではあるけれど、なんだか枝が付いていたであろうところが少し膨らんでいます。なんだかブドウの変種のような感じです。名前は智利蜜棗と書かれていました。調べてみると、これはチリ産(智利)のプルーン(蜜棗)のことだそうで、早速買って帰って食べて、当然のごとく発芽に挑戦しました。

鉄分不足にプルーンと言われ続け

私は昔から鉄分不足にはプルーンが良いと言われ続け、乾燥プルーンを半ば強引に食べさせられていた記憶から、プルーンに対して決していいイメージを持っていませんでした。

そもそも鉄分が豊富という風に言われ続けてきましたが、鉄分を多く含む食材を調べてみても、ランキング上位にプルーンは出てきません。中には国立の研究機関でランキングに入れているものもありましたが、なかなかの量を摂取しないといけない感じでした。プルーンとはいったい?

プルーンには鉄分が含まれている

プルーンには鉄分が含まれています。種類は非ヘム鉄だそうです。非ヘム鉄は吸収しづらいため、吸収を促進するビタミンCと一緒に食すと良いそうです。また、お茶などに含まれるタンニンは非ヘム鉄と結合してしまうため鉄分の吸収を阻害する原因になるそうです。こんなところでもタンニン鉄が出てきましたね。

プルーンはサプリメントではなく果物

過去の経緯から私の中でプルーンは乾燥しているのが当たり前で、しかも日常的に食すものではなく、鉄分が不足していると感じる時にだけ食べるサプリメント的なものだという認識でいたのですが、ここ台湾では生のプルーンが輸入され、販売されていました。

プルーンは果物なので、当然生でも食べられます。生だとドライフルーツの時と味が全く違います。ドライフルーツは味が凝縮されているので当然と言えば当然です。

プルーンはバラ科の植物で、西洋の分類ではスモモ亜属に属し、梅やスモモ、アンズの仲間に当たります。花もそれらの植物に似ています。つまり、開花すれば花見に近いことが楽しめるということになります。バラ科の植物を発芽させている目的の一つがこの花にあります。もっとも、種から育てることが一般的ではない植物もあるようで、実際にどの程度花が咲くようになるかはわかりません。プルーンはどうでしょうか。

生のプルーンの種を発芽させた方法

スーパーで生のプルーンが売られていたので買ってきて発芽に挑戦しました。チリ産のもののようです。品種はあいにくわかりません。

プルーンを食べ、種を手に入れたらそのまますぐに固い殻を割って中身を取り出しました。中身は茶色い薄皮で包まれているので、その薄皮も可能な限り剥きました。

そして、湿らせたキッチンペーパーで包み、乾かないようにしながら常温で放置していたところ、数日で根が伸びてきて、発芽しました。種を入手してから1か月後には土に植え替えることができました。

バラ科の梅や桃などは休眠打破のために低温処理が必要とされますが、今回手に入れたプルーンは低温処理などしなくても発芽しました。

種から育てているプルーンの木
種から育てているプルーンの木

容器はスーパーで果物などが入っているプラスチックの容器をそのまま使いましたが、それは適当な植木鉢がなかったからです。時期を見て植え替えようと思っています。

土は一般の培養土を使いましたが、赤玉土ベースに変えて、水はけの良い状態で育てようと思っています。

発芽からの1年は不安定

今まで桃や梅など、いくつかのバラ科植物を発芽させて育ててきましたが、一年目は生長が不安定になることが多かったです。変な時期に成長が止まって半年ぐらい変化がないとか。

今回のプルーンも4月に発芽させ、5月に土に植え替え、6月下旬ぐらいまでは徐々に大きくなっていたのですが、それ以降大きくなることは無く、むしろ葉が枯れ落ちていきました。

12月になってまた葉が出てきたプルーンの木
12月になってまた葉が出てきたプルーンの木

そしてなぜか12月に新しい葉が出てきて今にいたる感じです。

過去の桃や梅の例を見ると、おそらくこれでしっかり越冬できれば、翌年はもっと大きく生長するものと思われ、さらに通常の生長のリズムにも乗ってくれるのではないかと思います。そこまで枯らさないようにしなければなりません。

ドライフルーツのプルーンの種の発芽は失敗

生のプルーンの発芽に挑戦したのとちょうど同じような時期にドライフルーツのプルーンからも種を取って発芽に挑戦していました。そもそもドライフルーツは種なしのものだったのですが、運よく(?)種が残っていて、それを使いました。

しかし、ドライフルーツのプルーンの種は発芽することがありませんでした。

最後に

発芽に成功したので、それを枯らさないように育て、まずは木の生長を楽しみたいと思っています。桃栗三年の桃に近い種族であるプルーンなので、まずは三年育てて様子を見てみます。

正直言うと一本しかないのでそれが枯れてしまわないか非常に心配しています。早く春が来て大きくなってほしいです。