ポンカンの種を発芽させる方法 ポンカンの実からベランダで植える&育てる

ポンカンはみかんなどの柑橘の仲間で、発芽のさせ方も他のみかんや柑橘類の果物と同じで発芽しました。ここにどのようにポンカンの種を発芽させ、育てているかを書き記します。

ポンカンの種まき

冬の味覚であるポンカンを食べた後、残った種を見て種まきをしてみたいと思った方も多いと思います。私も2022年にポンカンの発芽にチャレンジしました。

結論から書くと、ポンカンの種は植えると発芽します。しかもポンカンの発芽は簡単です。実際にポンカンの種は我が家のベランダで発芽しました。

この発芽したポンカンが育てば実生のポンカンの木となります。

ポンカンの種

ポンカンの種はみかんなどの柑橘類と似通った形で、種だけを見たらポンカンかみかんかわからないレベルに似ている種です。

ポンカンの種は胚を殻が包んでいる構造で、その殻は手で剥くこともできる程度の硬さです。ポンカンの種の皮を剥くのに特別な道具は必要ありません。

実際、その殻を剥いても発芽しましたし、殻を剥かなくても発芽しました。ポンカンに限らず、柑橘類の発芽は成功する確率は高いです。

ポンカンの種の入手方法

我が家の近所でポンカンが市場に流通するのは秋から冬にかけてなので、種を入手するなら秋からの冬になります。

ポンカンをおいしくいただき、その時に果肉に埋もれていた種を取り出せば種の入手完了です。

ポンカンの種の保管

ポンカンの種を入手した後、すぐに種まきをしない場合は種の保管が必要ですが、私は種を入手したらすぐにまいてしまったので保管をほぼしませんでした

常温で湿らせずに乾燥状態のまま数日間保管していたこともありますが、殻に包まれていることもあり、中まで乾燥して種がダメになるということも数日程度ではありませんでした。

乾燥した状態で冷蔵庫に入れておくというのは種の保管でよく実施される方法ですが、ポンカンで試したことはありません。

なお、湿らせたキッチンペーパーに包んで普通の部屋に置いておくと冬でも発芽します。我が家の環境の室温は20℃~23℃前後です。

ポンカンの種から発芽させる方法

ポンカンの種を土にまくところ
ポンカンの種を土にまくところ

ポンカンの種を発芽させるにはいくつかの条件があります。ポンカンの種の発芽に必要なのは水分と培地、それから適度な気温です。

発芽には水分が必要

ポンカンの種が乾燥した状態では一向に発芽しません。これはポンカンに限ったことではありませんが、必ず水分が必要になります。

発芽させる際の培地

ポンカンの種を発芽させるには水分を保持することのできる培地が必要になります。

一般的な培養土でも問題なく発芽しましたし、湿らせたキッチンペーパーで包んで部屋に置いておくだけでも発芽します。

発芽する温度

11月に種まきをして、1月に発芽しましたが、1月の我が家近隣の気温はおおむね18℃前後です。日中はもうちょっと上がります。

実際に、ポンカンの種は18℃前後の気温でも発芽しました

種まきの時期

ポンカンの種をまいたのは11月です。その後、50日程度で発芽したので、時期として間違っていたとは認識していません。

種から植物を育てる場合、発芽することだけをもってその時期が最適であったと判断するのは時期尚早で、発芽後の生育に最も適した時期というのは様々な実験をしてみないと何とも言えませんが、少なくともポンカンの種を11月にまいたら1月に発芽したというのは事実です。

発芽率

種の状態により発芽率は異なると思われますが、今まで複数回挑戦してきた感覚では、60~80%は発芽するように思います。

休眠打破のための低温処理

果樹の中には一定時間7℃程度の低温環境下に置かないと休眠打破が進まず発芽しないケースや発芽しても発芽率が悪かったり、その後開花異常をきたしたりするケースがあるそうですが、ポンカンはそのような休眠打破が必要だとは感じません。

実際、低温処理などをしなくてもポンカンの種は発芽しました

発芽までの日数

ポンカンの種は50日程度で発芽しました。

ポンカンの種から発芽した実生苗

柑橘類の果樹は、接ぎ木苗が一般的なようです。ポンカンも例外ではなく、ネットでも多くのポンカンの苗が売られています。接ぎ木苗の場合は種なしポンカンなどもあり、種なしポンカンの収穫を目指す場合は種なしの接ぎ木苗を購入するのが良いでしょう。種なしでなくても、ポンカンをしっかり収穫したい場合は接ぎ木苗を購入した方が良いと思います。

今回私が挑戦しているポンカン栽培は種から育てる実生苗となります。ポンカンの実から取った種から育てています。完全に趣味の領域です。

ポンカンの種子は多胚種子?

種から発芽したポンカンの木
種から発芽したポンカンの木

ポンカンは多胚種子であるとの記述を見た記憶があるのですが、発芽当初単胚か多胚かを気にしていなかったので、発芽当初の記憶がかなりあいまいです。

当時の写真を見ると1つの種から1つの芽しか生えていないように見えますが、それはもう間引いた後だったのかもしれません。

多胚種子だった場合、一つの種子繁殖(雑種)と一つかいくつかの栄養繁殖(親の性質を受け継ぐ)の苗となるらしく、選抜することにより栽培もより楽しくなると思います。

最後に

ポンカンの種は発芽します。実生でポンカン栽培に挑戦するためには種まきをする必要があります。

種から生まれた実生苗は、それが単胚だった場合親の性質とは異なるものが育ちます。そのため、品種が明確で、収穫を目指すなら接ぎ木苗が良いと思います。とはいえ、趣味で種から育てるのは非常に楽しいので、私はこれからも種まきを継続すると思います。