スマートフォンでも一眼レフでもピンボケ、手振れ写真を量産している私なのですが、なんかとんでもない勘違いをしていたような気がします。今回はカメラとピンボケと手振れの話。
その写真、ちょっと使いづらい
撮影した写真で最もがっかりするのはピンボケや手振れした写真ではないでしょうか。小さな液晶画面では大丈夫だと思ったのに、パソコンで見ると残念な結果になっていたり。だから、写真撮影後は一眼でもスマホでも拡大してピンボケしたり手ブレしたりしていないか確認する方も多いのではないかと思います。私はそうしています。
そうなのですが、とにかくピンボケや手振れは多い。なんなん?本当にダメ写真を量産しております。そうやってピンボケしたり手振れしてしまった写真は商業利用はもとより、SNSでの利用もちょっと躊躇してしまいます。それが味になっていればいいんですけどね。
ピンボケや手振れの原因
そもそもピンボケと手振れは異なるものなので、分けて考える必要があります。
ピンボケ
ピンボケの原因はピンがボケているわけですので、合掌している場所が合っていないということになります。これにはいろんな要素がありそうです。
今売られているデジカメやスマホのカメラはほとんどがAF(オートフォーカス)搭載です。あれ?AFはどこ行ったの?と思いそうですが、AFも機種によって性能が異なります。AFはその仕組みの違い(コントラスト?位相差?)、測距点の数の違い(数が多い方が有利)などがあります。それに最近は瞳AFなどのように、被写体や被写体の特定の部分にピントが優先して合うフォーカスシステムも開発されていて、それがあるとピンボケも減りそう。
また、動作の速い被写体に対してはAFのスピードも重要です。フォーカスが合うまでの時間が例えば1秒だったとして、例えば時速60kmで走る車は1秒に約16.7m進みます。そらピントもずれますわ。RX100m7というコンデジは0.02秒でしたっけ。0.02秒だった場合、時速60kmの車は約0.33m進みます。33cmか。16.7mよりは圧倒的に少ないです。さらに追尾するタイプのAFの場合、演算の回数によっても違います。ただし、これはあくまでも高速移動する被写体を撮影するようなケースなので、そうでない場合はAFのスピード、演算回数はそれほど問題にならないようにも思います。
私、普通に歩くと1時間に3kmぐらいのスピードになります。これはつまり時速3kmということ。時速60kmの1/20のスピードですから、1秒に約0.835m(83.5cm)、先ほどのRX100m7の演算速度なら0.0167m(1.67cm)となります。私が歩くスピードの場合、単純な発想ではありますが、私が1.67cm動くごとにAFによってピントを調整してくれるということになります。これならピンボケも少なそう。
手振れ
手振れはシャッタースピードが遅い時に良く発生します。じゃあシャッタースピードを速くすればいいじゃないかと思うと思うのですが、シャッタースピードを速くすると光を取り込む量が減るので、レンズの絞りが開放に近くなるか、ISO感度が上がります。レンズの絞りが変われば画質もボケ感も変わりますし、ISO感度が変わればノイズの具合が変わります。
構え方も重要。上手な方は手持ちでも上手に手振れを抑えて撮影できるようです。私はよく手振れを発生させてしまっています。特に光量の少ない室内や夕方から夜間にかけてはひどいです。
一眼レフの場合、シャッタースピード優先にして撮影することも容易ですが、その場合、ISO感度が上がることが多いです。スマホでは細かく設定できないカメラもありますね。
ピンボケ、手振れの補正
ピンボケの補正に関しては、最近撮影後からピント位置を変えられるカメラが存在するようで、そういったカメラを使えば解決できるかもしれません。しかし、それはまだ一般的とは言えないように思います。今後の動向に注目しています。
手振れ写真を補正するのは非常に困難ではないかと思います。シャープネスなどを調整する感じでしょうか。動画の場合、電子式手振れ補正(EIS)を後からかけるソフトもあるようですが、例えばSONYのCatalyst Browseは、そもそもその動画ファイルにジャイロセンサーのデータが含まれていないと補正がうまくいかないとYouTubeで言っている方がいました。
個人的にはGoogleフォトの電子式手振れ補正は優秀だと思っています。
ピンボケ、手振れの防ぎ方
さて、ピンボケ、手振れを防ぐにはどうすれば良いのかですが、ピンボケの場合、瞳AFなどのように特定のオブジェクトにピントを合わせる機能を搭載したカメラ、そしてAFの演算スピードが速いカメラ、さらに暗所ではAFが合いづらいことから、暗所に強いカメラ、という3つのポイントをおさえると良いと思います。
手振れの場合、まずは技術。手振れしない構え方の習得が大事。それから手振れ補正機能を搭載したカメラの入手(スマホなどはレンズシフト式手振れ補正が主流で、iPhone 13シリーズはセンサーシフト式手振れ補正)、シャッタースピードを上げることができることと、それに伴ってISOが上がり、ノイズが増えてしまうことに強いカメラ。手振れはこの4つのポイントが大切だと思います。
最後に
私、ピンボケと手振れの違いをよくわかっていませんでした。被写体がちゃんと写っていないものを一括りにしていて、改めて考えてみると上記のような違いがあると、今回改めて認識することができました。
過去の写真を振り返ってみると、ピンボケよりも手振れした写真が多いです。ピンボケは静物撮影時や子供がスポーツをしている写真を撮影した時などに発生しています。手振れは特に暗所。室内などで子供の写真を撮るとき等は手振れしがち。これらの症状によさそうなカメラは以下の通り。
- 静物:MF(マニュアルフォーカス)でピントを追い込めるカメラ
- スポーツ:AF演算速度の速いカメラ
- 室内:暗所に強いカメラ