ここ数年、おせち料理を自作することにしています。理由は簡単で、近所で買えないからです。2023年のおせちについて書きました。
台湾の一月一日
2023年のお正月、私が住む台湾では一応のイベント類は開かれるものの、日本のような節目の感覚はなく、特段決まった料理を食べるということもありません。通常、家族で集まることもそれほど多くありません。なにせ、数週間後に旧正月の春節を控えているので、むしろ意識はそちらに向いていると言っていいでしょう。
旧暦の正月を台湾では過年と呼び、新暦の2023年になるタイミングを跨年と呼びます。この跨年、何もしないわけではなく、各地で花火のイベントなどが開催されます。そして過年(旧正月)には親族一同がそろって盛大にお祝いします。過年では爆竹のけたたましい音が町中に響きます。大きな音を出すことで怪獣を追い払い、年が明けて「(怪獣に食べられなくてよかったですね!)おめでとう!」と言い合うのだそうです。
台湾でおせち料理を入手する
台湾で日本風のおせち料理を入手することは簡単ではありません。そもそもおせち料理をその辺のスーパーで売るはずもありません。大きなデパートのSOGOなんかだともしかしたら売ることもあるのかもしれませんが、実際に見に行ったことはありません。
また、過去に台湾のホテルで企画で日本のおせち料理を販売したこともあるようなのですが、あいにく常設というわけでもなく、毎年それが楽しめるというものでもありません。
当然です。ここは日本ではないので、日本のおせち料理に興味がある人はいても、毎年買おうとするのは台湾在住の日本人ぐらいでしょう。そんな少数派のために毎年おせち料理を提供する、販売するようなお店はありません。
ではどうするか。手作りするしかないですね。ということで2023年のおせち料理も手作りしました。
2022年末、ほぼ二日がかりで準備したおせち
おせち料理づくりは手間がかかります。毎年作り続けていると少しずつ上手にはなるし、当然手際も良くなりますが、それでも大仕事であることに変わりはありません。
実際なんであんなに時間がかかるのか不思議ではありますが、気が付いたら大晦日の夜中まで作業をしています。
おせちを一人で作るコツは、空き時間を有効活用することだと思います。二つ以上の作業を同時進行することで時短に繋がります。これが今年はできませんでした。
2023年に準備したおせち料理の中身

2023年は栗きんとん、黒豆、伊達巻き、なます、筑前煮、たたきゴボウ、エビフライ、焼き魚、お雑煮を用意しました。
黒豆は甘露煮のようなものが台湾でも売られていて、それを買いましたが、黒豆以外はすべて手作りしました。エビフライは家族のリクエストです。
2024年に向けての反省
献立を早々に決めて、一気に材料を仕入れ、同時進行でどんどん作っていく方が効率が良いです。包丁を使う物はまとめて切るなど、時短できるところはまだまだあります。お重のイメージを絵にかいておくといいかもしれません。そうすると次に何をしなければならないか、今の段階で何ができるかがすぐにわかります。例えばなますをまだ作ってなかったら先に切って塩を振っておこうとか、絵で書いてあればそんなことが目で確認できます。
栗きんとんに使う栗の甘露煮は、そんなに焦って準備しなくても、探せば年末ぐらいでも栗は手に入るようです。焦る必要なし。ただ、大量に作るなら事前に瓶の準備と合わせて作っておくのも良いかもしれません。
我が家の近所では里芋がどうしても手に入らないので、見つけ次第確保した方が良いです。5年に1回ぐらい某スーパーに並ぶことはありますが、そのタイミングがいつになるのかがわかりません。あいにくお正月前後では見たことがありません。
おせちは買うもの?作るもの?
子供の頃、おせち料理って栗きんとんぐらいしか好きなものがありませんでした。でも歳を重ねるごとにそれぞれの味の良さがわかるようになってきて、今ではどれも美味しく食べれるようになりました。
でも私の住む台湾ではおせち料理が売られていません。だから自分で作るしかありません。私がおせちを自作する理由はこれ以外にありません。たしかに自作には自作の楽しさ、良さがあります。でも、簡単に買えるならそれでもいいように思います。売られてるおせちも美味しいです。
もしも日本に住んでいたら、今年はデパートのおせちにするとか、今年はコンビニで注文してみようとか、近所のスーパーのでよくない?とか、でもお雑煮ぐらいは作ろうよとか、そんな話をしているのではないかと思います。
最後に
来年はお金貯めてイクラとか買えないかなって模索してます。3,000元ぐらいするんですよね、イクラの醤油漬け。やすやすと買える金額ではございません。数の子ももう何年も食べていません。
日本を感じる数少ない機会ですし、義両親にふるまうと喜んでくれるので、今後もおせちづくり頑張ろうと思っています。