この時期我が家のベランダでは青じそに花が咲き、実ができ始めます。青じそを育て始めてから毎年のことではあるのですが、今年も青じその実を使って佃煮を作りました。
台湾生活の中で、日本を感じる瞬間です。ただ、どうも青紫蘇の香りが弱く、不完全燃焼な青紫蘇の実の佃煮となりました。顛末を書きます。
目次
日本の味『佃煮』
佃煮は醤油やみりん、砂糖などで昆布やじゃこ、シイタケなどを煮る日本を代表する料理の一つです。
日本にいればスーパーなどで簡単に手に入りますが、私のように台湾に住んでいるとデパートなどに行かない限り、手に入れるのは簡単ではありません。
実際、台湾に引っ越してから佃煮を買ったことなど皆無。私自身は台湾で売られているのを見たこともありません。食べたくなったら自分で作ることにしています。
青紫蘇の実の佃煮を作ろう
佃煮と言えば日本の味ですが、身近なもので作ることができます。例えば紫蘇の実です。
今回はベランダで育てている青紫蘇の実を使って佃煮を作ってみました。
ベランダで青紫蘇を栽培しよう
ベランダで大葉、青紫蘇を育て始めたのは数年前です。以来、毎年紫蘇の葉を収穫し、また、種も採っています。
紫蘇の葉は素麺などと一緒にいただいたり、天ぷらにしたこともあります。紫蘇の種は過去にも佃煮にしたことがありますし、黒く成熟するまで待って来年用の種にすることもあります。
紫蘇栽培は貴重な紫蘇の葉が手に入るので、毎年の恒例となっています。私の住む台湾では一般のスーパーで紫蘇の葉は買えません。でも、ネット通販や種苗店などで青紫蘇の種や苗は売られているので、それを購入すれば家庭菜園として青紫蘇を育てることができます。
青紫蘇の実を収穫しよう
春先に種まきをして、2024年は9月には花が咲き始めました。そしてそこから半月~一ヶ月程度で花も落ち、実が膨らんでいきます。
花が咲くまでは葉をいただいていましたが、花が咲いてからは栄養を花、種に贈るようになるようで、葉の生長は穏やかになり、花が終わるころには葉は黄色くなっていきます。
まだ下の方に花がちょっと付いているぐらいの時に実を見てみると、白くて丸い実があることがわかります。花が咲いていたころよりもぷっくりとしているはずです。このころが青紫蘇の実の収穫タイミングです。
そのまま放っておくと白い実が黒くなり、固くなってしまいます。そうなると食味が悪くなるので、そうなる前に実を収穫しましょう。
今回収穫した紫蘇の実は20g程度でしたが、ほぼ一株からの収穫でしたし、ベランダ菜園だったことを考えても、上出来だったのではないかと思っています。
収穫した紫蘇の実を佃煮にしよう
紫蘇の実の佃煮を作る際の基本的な流れは以下の通りです。
- 紫蘇の実の収穫
- 紫蘇の実のアク抜き
- 煮詰める
紫蘇の実の収穫
青紫蘇自体は葉も食べていたのですが、秋には実も収穫できます。ベランダで育てていた青紫蘇です。
スーパーで紫蘇の実が売られているならそれを買っても良いと思います。
アク抜き
収穫した青紫蘇の実は茎から外してからアク抜きをします。
茎から外すとき、素手で行うとアクで手が真っ黒になってしまいます。アクで手が真っ黒になるのを防ぐには手袋をすると良いです。私は調理用の使い捨て手袋を使って作業しました。
茎から外した紫蘇の実を水に浸け、一晩冷蔵庫に入れておきます。常温でアク抜きをしたこともあるのですが、この時期の台湾はまだまだ暑く、腐敗の可能性も捨てきれないので、冷蔵庫でアク抜きをした方が安全です。
煮詰める
アク抜きが終わった紫蘇の実はシッカリ水洗いしてからキッチンペーパーで水けをきり、鍋に入れます。そこに以下の材料も入れて、煮ていきます。紫蘇の実も含めて書いていきます。
- 紫蘇の実 20g(アク抜き前に計量)
- 醤油 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 砂糖 小さじ1/2
酒を入れる場合もありますが、今回は酒を入れずに作りました。みりんと砂糖でテッカテカの佃煮です。
出来上がった紫蘇の実の佃煮に異常?
20gの紫蘇の実でしたので、出来上がりもそんなにたくさんではありません。でも、しっかりと味を楽しむことができる量です。
テッカテカのつやつやした佃煮となりました。味は、醤油とみりん、砂糖で何とも懐かしい味でしたが、もう少し紫蘇の香りがするともっとよかったなとも思いました。
なんとも香りが弱い感じがして、最初はコロナの後遺症かと思ったほどです。
香りが弱い青紫蘇がある?
私がベランダで育てている紫蘇は、なぜか葉もそんなに香りが強くありません。聞けば、紫蘇にもいろんな種類があり、同じ青紫蘇(大葉)でもいろんな種類があるのだそうです。
その中には香りが強いものもあれば、香りが強くないものもあるのだとか。日本で食べていた青紫蘇(大葉)は香りが強いものでしたし、日本で育てていた青紫蘇(大葉)も香りが強いものでした。
台湾で私が手に入れた青紫蘇の種は、あいにく日本で私が食べ慣れていた物とは品種が違うもののようで、香りが弱い品種だったようです。
肥料が問題だった可能性
中には肥料の関係で香りが強くなるという話もあるようで、私の肥料のやり方にも問題があったのかもしれません。今年はいつも有機質の固形肥料を中心に二ヶ月に一回程度与えたり与えなかったりしています。
でも、以前地植えにしていた頃は何も肥料を与えずとも香りの強い大葉が毎年取れていました。そのため、むしろ品種の問題が大きいのではないかと個人的には思っています。
最後に
佃煮はおいしいです。でも、我が家の青紫蘇はちょっと香りが弱い品種だったようです。いつかまた、日本のような香りの強い青紫蘇が食べられると良いのですが、それはまだまだ先になりそうです。帰省した時に食べるのが一番早いかもしれません。
ベランダでは青紫蘇を育てつつ、別の素材でも佃煮作りを楽しんでいきたいと思っています。