大葉の水耕栽培をするにあたって、なかなか育たないという状況に直面し、あることをしたら激的に生長が加速したので今回はその方法をご紹介します。
目次
夢の大葉水耕栽培
和食では欠かせない食材の大葉を水耕栽培で育ててみたいと思ったことがあるのは私だけではないはず。
大葉は水に挿せば根は出ます。しかし、なかなか育たないこともあろうかと思います。私がそうでした。
そこで、あることをしたら一気に生長が加速したので、それについて書いていきます。
大葉の水耕栽培のメリット

水耕栽培は虫が付きにくいというメリットがあります。土を使用せず、培養液を使うため、土の中にいることが考えられる虫や、虫の卵などを基本的に気にする必要はありません。
水耕栽培なので、十分な量の培養液があれば毎日朝晩水やりをするということも避けられます。
水耕栽培は土を使わないため、衛生的であるとも言えるでしょう。
大葉の水耕栽培のデメリット
土を使わないため、苗を固定する必要があります。紐で吊るしたり、スポンジやピンセットなどで挟んで苗が倒れないようにする工夫が必要です。
培養液を適度な肥料濃度に調整し、適度な量を維持するように設計しなければなりません。
また、電力が必要になる設備を導入すると電気代もかさみます。もっとも、我が家には電力が必要になるような設備はないので、これは今のところ無視できそうです。
水だけで水耕栽培した二ヶ月

大葉の水耕栽培で肥料を使わずに二ヶ月間育て続けてみました。
土で栽培する場合、二ヶ月も経てばそれなりに大きくなると思うのですが、あいにく肥料無し水耕栽培の大葉は期待したほどは大きくなりませんでした。
栽培状況は以下の通り。
- 発根:あり
- 日当たり:中程度
- 肥料:無し
- 特徴:大きい葉でも3~4cmぐらい。ごわごわしていてちょっと色が黄色がかっている。下の方は色がどんどん抜けていく。
ん~まだまだ二ヶ月では収穫できそうになく、下の方の葉も落ち始め、さらに大きくなるとも思えない状況でした。
一週間ぐらいで発根
水挿しして一週間~十日程度で発根し始めます。それから根はどんどん伸びていくので、とりあえず発根したら安心です。根は先端よりも茎の側面からニョキニョキと出てきます。
水挿しの成功率は四つやって四つとも成功だったので100%でした。水差し開始して二日間ぐらいはグタッとしていますが、三日目ぐらいにはしっかりと水が吸えるようになるのか、葉も元気になってきました。
大葉は水挿しでも問題なく発根しました。
水を足しながらの二ヶ月間
根から吸収しているのか、自然に蒸発しているのか、水がどんどんなくなっていきます。水耕栽培に使っている容器の大きさにもよると思いますが、我が家の場合は二日か三日に一回は水を足さないといけない状態でした。
土に植えてベランダで栽培していると、特に夏場は毎日1回は水やりをしなければならないことが多いです。
そう考えると、多少は水管理の手間が減るのかなとは思いますが、かといって水やりから解放されるほどの効果は現状の設備では得られませんでした。
水だけでは成長が遅い
そして重要なのが、この二ヶ月、水だけで水耕栽培をしておりましたが、大葉はほとんど成長せず、しかも葉の色が薄くなり、ゴワゴワの硬い葉になってしまったことです。
水に挿しているだけで収穫できるほど大きくなることもあるかもしれませんが、少なくとも今回、我が家の水だけ水耕栽培の大葉は期待したほどの成長を感じることはできませんでした。
液肥入れてさらに栽培継続

水耕栽培の大葉が生長しないのはなぜなのか、原因を考えて思い当たったのは肥料不足でした。日光に当てていたとしても、肥料が無ければさすがに厳しいのではないかという考えです。
そこで、二ヶ月ほぼ成長しなかった大葉ですが、ただの水を液肥に変えたところ、10日程度で爆発的な成長を見せました。ここまで違うものなの?!と驚きを隠せませんでした。
液肥に変えたこと以外にもたまたまそういう時期だったなど、要因はあったのかもしれませんが、あまりにもタイミングが良すぎますし、他の水耕栽培植物も同様に液肥に変えたらいずれも爆発的に生長をし始めました。
液肥の重要性を再確認
水耕栽培には液肥を使います。これ常識。しかし、私は今まで水耕栽培には挑戦したことはあるものの、液肥を使ったことは皆無でした。
いや、何してんの?と思われた方もいるかもしれません。人間に栄養が必要なように、植物にも栄養が必要なのに、その栄養を全く与えないとは何事か?!と。
液肥の価値、なんなら肥料の価値を理解できていなかったと言わざるを得ません。今なら液肥の重要性がよくわかります。
使用した液肥
使用した液肥は水耕栽培用に販売されているものではなく、何の変哲もないただの液肥で、一定量の水に液肥の素となる粉末を入れて自分で作るタイプの液肥です。台湾在住なので台湾で購入しました。
窒素、リン酸、カリのほかに、微量要素も含まれた汎用的なタイプの液肥です。
液肥の濃度
育てる植物によって、液肥の濃度は変えることがあるそうですが、私は説明書き通りに1リットルの水に1g程度の粉末を入れて作った液肥を使いました。
最近水質検査で手に入れた測定器を使って測ったEC値は1.5mSでした。実際にこの濃度でも大葉の成長を実感できましたし、余った液肥は他の植物にも使いやすいのでとりあえず1.2mSの濃度にすることにしています。
他の工夫は全く無し
いわゆるエアレーションをしたり、ポンプで養液を循環させたりすることもあるようですが、ただの水を液肥に変えた以外、私は何も工夫をしませんでした。
それでも水耕栽培の大葉はたった10日でかなり大きく成長しました。液肥の力がかなり大きいことがわかります。
最後に
水耕栽培は水に植物を挿すことで簡単に始められますが、私のように液肥を使わずただの水で頑張ろうとしている方もいるのではないかと思います。
今回、大葉を始め、ミントやスイートバジルも同様に液肥に切り替えたことで成長具合が大きく加速したことが確認できたこともあり、私はもう液肥の虜となっております。
今後も水耕栽培に限らず、必要に応じて、そして用法用量を守って液肥を有効活用していこうと思っています。