日本ではお正月からすでに1か月が経過し、学生であればあと少しで卒業や進級となる時期ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
私の住んでいる台湾はと言えば、今日なんかは半袖でお出かけできるぐらい暖かく、卒業や進級のシーズンでもないのでそんな雰囲気はみじんも感じませんが、それよりも台湾はまじかに迫った「旧正月」で街に活気があふれております。
旧正月は旧暦の1月1日に当たり、毎年日付が異なりますが、今年は2月5日が旧暦の1月1日なのだそうで、今からすでにお正月ムードが漂っています。
この時期の台湾旅行について
この時期の台湾国内における観光地は一年で一番混雑が予想されます。なぜかというと、子供のみならず、一般社会人もこの時期は仕事が休みになり、こぞって旅行へ行くからです。台湾の方は旅行が好きな方が多く、この時期は特別多くの人が旅行へ行くようです。
また、旅行のみならず、実家へ帰省する方も多くいるため、公共交通機関のチケットが手に入りにくいです。台湾の方でも帰省のためのチケットを入手するのに苦労するぐらいですから、外国人には余計に困難だと考えられます。
台湾の「あけましておめでとうございます」
台湾にも新年のご挨拶があります。それは「新年快樂」という言葉で、旧正月の前後2週間ぐらいはどこかしこでこの言葉が聞かれます。特徴的なのは旧正月前でも年末の挨拶のごとく「新年快樂」を使うことです。日本でいえば「良いお年を」という感覚に近いのかもしれません。そして年が明けた後もやはり「新年快樂」です。
なお、新暦の1月1日は旧暦の1月1日に比べるとそれほど重要な日とはされていないようです。もちろん新暦の1月1日も台北101で花火があったり、お祝いするのですが、旧暦の1月1月の方が断然ビッグイベントです。実際、社会人の場合新暦の1月1日は連休にならないけれど、旧暦の1月1日は連休なのだと聞いたこともあります。そして、新暦の1月1日に「新年快樂」を使う人は少なく(過去に数回は言われました)、むしろこちらから「新年快樂」と言ったら鼻で笑われたこともあります。やはり台湾でお正月は旧暦の1月1日なんですね。
旧正月の飾り
日本のお正月には門松などがありますよね。台湾では ”春聯” というものがあります。それは例えば ”春” や ”福” などの漢字が書かれた赤い紙が軒先に貼られる、というものですが、それらの漢字は逆さまに貼られるのです。最初見たときは貼り間違えたのかと思ったのですが、いつ見ても逆さまのものばかりです。
最近になって台湾の方にどうして逆さまなのか聞いたら、それは文字遊びのようなものでした。
中国語で ”来た” を意味する ”到了” という言葉と、 ”逆さまになった” を意味する ”倒了” の発音が同じため、 ”春が来た” という意味を、漢字の ”春” を逆さまにすることで表現するという独特のユーモアなのだとか。
自分の中でずっと謎だったことが一つ解決しました。
春聯の作り方
さて、そんな春聯は市場やスーパーなどで売られているのですが、今回は自分で作ってみました。細かいルールはよくわかりませんが、自分で作るにあたっての条件は以下の通りです。
・金の文字
・赤い紙
これだけです。文房具屋さんで金の絵の具(約60元)と赤い紙(1枚5元)を購入してきました。金色の絵の具はとても高いのかと思ったら、意外とそうでもなかったです。約60元ならリーズナブルだと感じます。赤い紙にしても、ただの紙ではあるのですが、1枚5元なら問題ないです。ただ、紙はA4サイズだったので、正方形にするためにカッターで切りました。
春聯はいろんな種類があります。文字が金のものもありますが、黒のものもあります。キャラクターが印刷されたものもありますし、干支が描かれているものもあります。今回私が挑戦するのは金の文字で ”春” と書き、逆さまにしてから2019年の干支である豚を書くというもの。
いわゆるお絵かきに挑戦状態となり、息子も書きました。見よう見まねで ”春” の字を書きましたが、意外と書けていたので驚くとともに、少しうれしくなりました。子供ってすごいです。
2019年の干支は ”豚” ?
そういえば干支ですが、これ、場所によって若干異なる場合があるのだとか。例えば台湾では2019年は ”豚” ですが、日本では ”猪” ですよね。聞けば、猫が干支に入っている国もあるとか。※台湾も ”猪” だとする説もあるようです。ただ、私の生活圏では大体 ”豚” のようです。
旧正月の過ごし方 in 台湾
さて、春聯も飾り、後は2月5日を待つだけです。一般にはこの時期に大掃除をするそうなのですが、私は12月の段階で大掃除をしているのでこの時期は大掃除をしません。
今年もきっと、年明けと同時にそこら中で爆竹が鳴り響くことでしょう。爆竹にも意味があり、それは怪獣を追い払うことなのだとか。邪気払いということですね。
台湾のお正月の雰囲気を満喫しております。