家庭菜園をしているとどうしても発生する害虫被害。たかが虫、されど虫。放置しているとあっという間に葉を食い荒らされてしまうこともあります。今回は自分への戒めも込めて、我が家のベランダ菜園で発生した害虫被害を紹介します。
目次
害虫は放置厳禁!

害虫被害は趣味で園芸をしている方のみならず、一般の農家の方にとっても深刻な結果をもたらすことがあります。
なかにはそれらの害虫と呼ばれる虫が可愛いと思う方もいるとは思いますが、放置をしてしまうと大切に育てている植物が大きなダメージを受けることがあります。
害虫は可愛くなんかない!見るのも気持ち悪い!という方もいるとは思いますが、やはり見て見ぬふりをしてしまうと植物が大きなダメージを受けることがあります。
害虫を放置してはいけません。なぜなら、我が家のベランダ菜園のように植物が食い荒らされてしまったり、生育に影響が出るほど植物のエキスを吸われてしまうからです。ほかにも病気を媒介したり、とにかく害虫と呼ばれる虫を放置してはいけません。
2025年は芋虫の年
毎年害虫にはトレンドのようなものがあり、2025年の我が家のベランダは芋虫がトレンドのようです。
気が付いたのは5月初旬ごろ、なにやらシシトウの葉が虫食いになっていて、その時点で虫の存在を疑ってはいたのですが、見つけられずにいました。多くの虫は葉裏に潜んでいることが多いので葉裏を見て回ったのですが、それでも虫らしいものは見つけられませんでした。
じゃあ、もしかして鳥さんが来てくちばしで突いているのかな?なんて思っていたのですが、根気強く見回ることで、芋虫を発見することができました。
正直シシトウに芋虫が付くなんて思っておらず、盲点ではありました。鳥の被害もあったのかもしれませんが、芋虫は1匹見つかると次々に見つかり、シシトウから大量の芋虫を発見しました。
実際の被害状況

今回我が家のベランダに現れたのはヨトウムシではないかと思います。ヨトウムシはシシトウの葉を食害し、さらには花びらにも穴を開け、実にも穴を開けては中に侵入していました。くぅっ!思い出すだけで悔しくなります!
穴が開いたところや種のまわりをキレイに取り去ればそれほど気にはなりませんが、やはり食べるのにこういうのは抵抗がある方も多いと思います。農家さんだったら商品にならないのではないでしょうか。
こんなのが今年はたくさん発生しました。
黒い粒々を見たら要注意

ベランダ菜園の見回りをしている中で、黒い粒々が葉の上やベランダの床などに落ちていることに気が付きました。
慣れている方なら一目見ただけで気づきます。そう、芋虫です。どこかに芋虫がいると、葉などを食害し、排泄し、その排泄物を葉の上やその周りに落とすのです。
植物にその黒い粒々の形の肥料を与えたわけでもなく、そんな種ができる植物が近くに無い場合、それは虫や動物などによる仕業の可能性があります。
今年、2025年は同様に黒い粒をいくつも発見し、都度、大小合わせて何匹もの芋虫を発見しました。
芋虫の種類
我が家でこれまでに発見した芋虫の多くは、ほぼ3種類に大別できます。1つはアゲハチョウの幼虫で、柑橘系の木を中心に発生します。2つ目はモンシロチョウの幼虫で、アブラナ科の野菜を中心に発生します。そして最後はヨトウムシで、ヨトウガの幼虫だと言われます。
今年、2025年に今まで以上に発生しているのがヨトウムシです。シシトウをはじめ、赤紫蘇、桜、ミカンなど、多くの植物が食害されました。
芋虫を防ぐ方法
芋虫を防ぐにはネットをかけると良いです。ネットがかかっていると芋虫の卵を産みに来たチョウチョやガが植物に産卵できなくなります。芋虫による食害を防ぐのにもっとも効果的な方法はこれだと思います。しかし、ベランダ全体を覆うような、そんなネットを用意できるわけもなく、一つ一つの植物を覆う個別のネットを用意するにしても三十個も用意しなければなりません。
忌避剤を利用するという方法や、バンカープランツなどを利用する方法もあるかもしれませんが、せまいベランダでどの程度効果があるかはわかりません。トラップを利用する場合もあるようです。
芋虫の駆除方法
芋虫を見つけたのに何もせずに放置すると、あっという間に植物の葉が食い尽くされることがあります。
芋虫の駆除方法はいくつかありますが、もっともわかりやすくて簡単なのが捕殺です。捕殺はその名の通り捕獲して殺処分します。芋虫を目視して物理的に取り除くことができればそれ以上の芋虫の被害はなくなります。
しかし、この方法にもいくつかの問題があります。それは、ヨトウムシは毒を持たないらしいのですが、芋虫の中には毒があるものもいて、その毒が皮膚に付着したりなどすることでかぶれたり、中毒症状が出る可能性があることです。また、菜園の規模にもよりますが、すべての芋虫を見つけることは実際難しいです。
農薬を使う
予防と駆除には農薬を使う方法があります。農薬はいろんな種類があるので、使う場合は用法用量を守って使うと良いと思います。
我が家では忌避効果を狙ってニームオイルスプレーをかけたりすることがありますが、ニームオイルだけで完全に防除できるかと言うと、そうではないことが我が家のベランダで証明されております。
ヨトウムシの場合酢やアルコールを嫌う傾向があるそうなので、ストチュー(酢や焼酎などの酒で作る害虫忌避剤)を使うと良いかもしれないと考えていて、以前似たものを作ったこともあったのですが、しばらく作っていなかったのでまた作ってみようかなと思っています。
害虫にはトレンドがある

毎年毎年、その年に流行する害虫の種類が違います。地域単位でも違いますし、場所単位でも違います。例えば我が家では今年ヨトウムシがトレンドですが、去年はアブラムシとアザミウマでした。その前はアザミウマで、さらに前はハダニでした。
これらのトレンドが重なると大繁殖したりする危険があり、それを防ぐために注意した方が良いのが連作です。
連作をすると、前年に栽培した植物に集まっていた虫の卵などが地中にあったり、近隣にそれらの害虫が居座っている場合があり、二年連続で同じ植物を育てると、待ってましたとばかりにそれらの虫が前年にもまして繁殖することがあります。
もちろん連作は他にもさまざまな障害が考えられますが、虫予防の観点からも避けて方が良いでしょう。
最後に
芋虫を見ると本当にがっかりします。卵の段階で駆除できると良いですが、いずれにしても見回りをしっかりして、異変がないか、異変があればすぐに対策をするというのを心がけると良いと思います。